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【告知】大島龍『狼の世界』木版画展 (10月3~8日、札幌)

2011年10月02日 22時49分20秒 | 展覧会等の予告
Ryu Oshima woodcut prints exhibition "the wolves world"

October 3rd (Monday) - 8th (Saturday)
10am - 6pm(Saturday -5pm)
at Sapporo Tokeidai Gallery(N1W3,Chuo-ku,Sapporo-city)


 石狩在住の版画家・詩人、大島龍さんの個展。

 大島さんの作品は大きく分けて二つの系列に分けられる。
 オールオーバーに青を展開した和紙の作品と、オオカミをテーマにした木版である。

 これまで、江別や東京ではオオカミをテーマにした個展を開いているが、札幌では30年ぶりらしい(喫茶店などで発表したことはあると思う)。

 案内状には次のような文章が印刷されている。

オオカミを訪ね国内外を旅して35年たった。ロッキー、ヒマラヤ、ピレネー、チベット、フランス中央高地…アイルランドも狼の旅になった。オオカミの色が『青』だと知ったのは狼から35年、ヒマラヤの『青』から20年後の今年になってからだった。
 エゾオオカミが滅んだとされるのは1896~1900年。その10数年前の石狩ではエゾ狼の群れがみられ、原始の樹海も残っていて鹿や熊の巣窟だった。明治19年、今から百二、三十年前のことである。タイトルの大島龍『狼の世界』は今年、月山・ブナの森芸術館(山形県立自然博物館)でのタイトルをそのまま使わせてもらった。


 裏面には次のような文章も記されている。

さいごのオオカミ


アイルランドにオオカミがいるといったのはゴールウエイのデクランだった。アイルランドの最後のオオカミが殺されたのはデクランが生まれた村で、殺したのは実家の隣の家の人だという。いつ?と聞くと「200年前だよ」と、こともなげに云うのだった。


 青のRESONACEシリーズと、オオカミの版画とでは、抽象と具象、有彩色とモノクロ…といった具合で、まるで異なる系列のように思われるのだが、こうしてみると、大島さんの中では密接に関係しているらしい。
 ヒマラヤやピレネーは、空の青に近い。そして、太古には海であった。

 大島さんは、石狩旧市街という海のそばに住みながら、孤高の野生が息づいていた過去を、あたかもきのうのことのように幻視しているのであろう。


 
2011年10月3日(月)~8日(土)午前10時~午後6時(最終日~午後5時)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A)

大島龍展 RESONACE・海の聖母 (2009年)
大島龍展(2007年)
大島龍木版画展「帰還」(2003年)




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