展覧会の正式名称は
第3回生田宏司 銅版画新作と自選展 ~マニエール・ノワールの世界~
まったく予備知識なしで見に行ったのですが、こういうタイプの版画家は、道内ではほとんど見る機会がないと思うので、少しだけ書きます。
作品系列は大きく二つに分かれるようです。ひとつは「阿吽」など、フクロウや猫を題材にしたモノクロームの作品。もうひとつは、「夜桜月食」といった、カラーメゾチントの作品です。いずれも写実的な描写であることはかわりません。
メゾチントは銅版画の一種で、長谷川潔や浜口陽三といった版画家が知られています。深く沈んだ黒の背景に、絵柄が浮かび上がるように描かれる作品が多いです。長谷川も浜口もモノクロームが大半であり、生田宏司さんのように、多彩な色彩を用いた作品はあまり見た記憶がありません。
道内では、全道展会員の伊藤倭子さんが、メゾチント作品を手がけています。カラーが多いものの、生田さんよりは淡い静物画がほとんどです。
生田さんの場合、手で彩色している部分もあるのかもしれませんが、「牡丹」「桜と翡翠」といった作品は、派手さはないもののあざやかな色彩が、黒で引き締められ、息を呑む見事さです。
生田宏司は1953年、山形県生まれ、千葉県在住。
武蔵野美大で加山又造らに日本画を習い、その後版画に転じました。
2016年4月14日(木)~27日(水)午前10時~午後8時(最終日~午後5時)
さっぽろ東急美術画廊(札幌市中央区北4西2 東急札幌店5階)
□生田宏司 展覧会最新情報 http://ameblo.jp/mezzotint-fukurou/
第3回生田宏司 銅版画新作と自選展 ~マニエール・ノワールの世界~
まったく予備知識なしで見に行ったのですが、こういうタイプの版画家は、道内ではほとんど見る機会がないと思うので、少しだけ書きます。
作品系列は大きく二つに分かれるようです。ひとつは「阿吽」など、フクロウや猫を題材にしたモノクロームの作品。もうひとつは、「夜桜月食」といった、カラーメゾチントの作品です。いずれも写実的な描写であることはかわりません。
メゾチントは銅版画の一種で、長谷川潔や浜口陽三といった版画家が知られています。深く沈んだ黒の背景に、絵柄が浮かび上がるように描かれる作品が多いです。長谷川も浜口もモノクロームが大半であり、生田宏司さんのように、多彩な色彩を用いた作品はあまり見た記憶がありません。
道内では、全道展会員の伊藤倭子さんが、メゾチント作品を手がけています。カラーが多いものの、生田さんよりは淡い静物画がほとんどです。
生田さんの場合、手で彩色している部分もあるのかもしれませんが、「牡丹」「桜と翡翠」といった作品は、派手さはないもののあざやかな色彩が、黒で引き締められ、息を呑む見事さです。
生田宏司は1953年、山形県生まれ、千葉県在住。
武蔵野美大で加山又造らに日本画を習い、その後版画に転じました。
2016年4月14日(木)~27日(水)午前10時~午後8時(最終日~午後5時)
さっぽろ東急美術画廊(札幌市中央区北4西2 東急札幌店5階)
□生田宏司 展覧会最新情報 http://ameblo.jp/mezzotint-fukurou/