北海道美術ネット別館

アート、写真、書など展覧会の情報や紹介、批評、日記etc。毎日更新しています

■第3回生田宏司 銅版画(メゾチント)新作と自選展(2016年4月14~27日、札幌)

2016年04月26日 22時22分21秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 展覧会の正式名称は

第3回生田宏司 銅版画メゾチント新作と自選展 ~マニエール・ノワールの世界~


 まったく予備知識なしで見に行ったのですが、こういうタイプの版画家は、道内ではほとんど見る機会がないと思うので、少しだけ書きます。
 作品系列は大きく二つに分かれるようです。ひとつは「阿吽 あ うん」など、フクロウや猫を題材にしたモノクロームの作品。もうひとつは、「夜桜月食」といった、カラーメゾチントの作品です。いずれも写実的な描写であることはかわりません。
 メゾチントは銅版画の一種で、長谷川潔や浜口陽三といった版画家が知られています。深く沈んだ黒の背景に、絵柄が浮かび上がるように描かれる作品が多いです。長谷川も浜口もモノクロームが大半であり、生田宏司さんのように、多彩な色彩を用いた作品はあまり見た記憶がありません。
 道内では、全道展会員の伊藤倭子さんが、メゾチント作品を手がけています。カラーが多いものの、生田さんよりは淡い静物画がほとんどです。
 生田さんの場合、手で彩色している部分もあるのかもしれませんが、「牡丹」「桜と翡翠」といった作品は、派手さはないもののあざやかな色彩が、黒で引き締められ、息を呑む見事さです。

 生田宏司は1953年、山形県生まれ、千葉県在住。
 武蔵野美大で加山又造らに日本画を習い、その後版画に転じました。


2016年4月14日(木)~27日(水)午前10時~午後8時(最終日~午後5時)
さっぽろ東急美術画廊(札幌市中央区北4西2 東急札幌店5階)





□生田宏司 展覧会最新情報 http://ameblo.jp/mezzotint-fukurou/


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。