(承前)
釧路市の阿寒町阿寒湖温泉地区で15日まで開かれている、阿寒アイヌアートウィークの続き。
公式サイトやパンフレットには「作品展示関連施設」として9カ所が挙げられています。
そのうち
・阿寒 吉田屋
・野の花ギャラリー
・阿寒湖バスセンター
・ホテル御前水ロビー
・阿寒アートギャラリー
の5カ所についてはすでに述べました。
残る4カ所のうち「あかん悠久の里 鶴雅」についてはすっかり失念してしまいました。
「伝統・創造 オンネチセ」はこの日(12月5日)は休業でした。
「阿寒湖アイヌシアターイコㇿ」(ㇿはロの小さい文字)は、平日は夜間しか上演プログラムがなく、昼間(午後3時)からの上演がある土日曜に来た方がよさそうです。
このシリーズ3回目で苦言を呈した周遊マップで、9カ所の中でもひときわ大きく描かれているのが、観光名所として名高い阿寒湖アイヌコタンです。
筆者は初めて来ました。
シマフクロウなどの木彫をあしらったアーチがあり、上り坂の両側には工芸品を扱う店などが軒を連ねています。
幅広い坂道の中央には、大きなトーテムポールがそびえ立っています。
その手前には車が横向きに2、3台駐車していました。
1960年代以降、おそらく、夏などのハイシーズンには多くの観光客でごった返すのだろうと想像してみました。
砂澤ビッキが見事な手つきで彫刻を実演していた店先もこのあたりにあったのかもしれません。
しかし筆者が訪れたときは、観光客の姿はまばら。
照明をつけて、誰かが中にいることが、外側からでもわかる店はごく一部で、大半は開店休業状態のように見えました。
筆者はそういうお店に入り、土産物を物色するほどの勇気を持ち合わせてはいません(苦笑)。
2時をまわって、おなかもすいてきたので、コタン内にある食堂に入ることにしました。
店内は他に客はなく、口数の少ないおばさんがお出迎え。
カウンター席に
「お願い
料理に集中し、
サービス・御愛想が
ない事を
お許し下さい」
という貼り紙がしてあります。
メニューを見ると、アイヌネギラーメン(ふつうはギョウジャニンニク・ラーメン)など興味深い品もあるのですが、どうも観光地価格っぽいので、いちばん先頭に書いてあるしょうゆラーメンを頼むことにしました。
素朴な味の、昔風っぽいラーメンでした。
海苔がついているのと、モヤシが丼からはみ出ているのが、ちょっと目を引きます。
(札幌の多くの店で海苔がラーメンに入るようになったのは1980~90年代以降と記憶します。なので、海苔入りを「昔風」と呼ぶには抵抗があります。むしろ、麩がふさわしい具と思います)
なると、メンマなども入っていて、ふつうにおいしく食べました。
店内には、東京土産とおぼしきものや浮世絵の印刷物などが所狭しと貼ってあり、アイヌコタンというよりは、昭和の雰囲気のお店でした。
d 払いで900円を払いました。
アイヌコタンの向こう側、温泉街の西の端にあるのが、阿寒湖アイヌシアターイコㇿです。
ここは比較的新しい施設で、正面には、サケなどが彫られた堂々たる木彫の柱が林立しています。
先ほど書いたように平日は昼間の演目はないですが、ロビーなどは入ることができます。
舞台の写真パネルが並んでいました。
今回、舞台を見られなかったのは残念ですが、宿泊しないので、仕方ないともいえます。
ひとりで泊まってもつまらない部分もあるので、こんどは家族といっしょに遊びに来たいなあ。
さて、阿寒アイヌアートウィークからは話がどんどん離れていきますが、温泉街を歩いていて、目に入った光景を2カ所紹介します
「阿寒湖まりも足湯 ウレ・カリㇷ゚」(ㇷ゚はプの小さい文字)は、吉田屋のすぐ近くにあります。
筆者は、脱着のめんどうな冬靴をはいていたので、入ってきませんでした。
足湯施設は全国あちこちにありますが、筆者が見た中で一番大きいのは間違いないと思います。
でかい屋根もついているし。
わかりにくい地図のほか、飲食店や土産物屋についても見づらい文字でびっしりと書いてある阿寒アイヌアートウィークのパンフレットには、なぜか記されていません。‐
(しかしこのパンフレット、灰色の地に白い活字で書かれていて、デザインとは何かをあらためて考えさせられる事例になっています。老眼の人は読むなということなんでしょうかね)
イコㇿのさらに西側に
「ニタイトー 森と湖の藝術館」
という看板がありました。
敷地に入ってみると、藝術館だったと思われる建物は老朽化して入り口は閉ざされていました。
木彫の柱は朽ちて、何本も森の中に横たわっていました。
諸行無常の響きありです。
それでも阿寒湖温泉は閉店した施設や建物は少なく、道内の温泉街ではかなり活気のあるほうだと思いました。
釧路市の阿寒町阿寒湖温泉地区で15日まで開かれている、阿寒アイヌアートウィークの続き。
公式サイトやパンフレットには「作品展示関連施設」として9カ所が挙げられています。
そのうち
・阿寒 吉田屋
・野の花ギャラリー
・阿寒湖バスセンター
・ホテル御前水ロビー
・阿寒アートギャラリー
の5カ所についてはすでに述べました。
残る4カ所のうち「あかん悠久の里 鶴雅」についてはすっかり失念してしまいました。
「伝統・創造 オンネチセ」はこの日(12月5日)は休業でした。
「阿寒湖アイヌシアターイコㇿ」(ㇿはロの小さい文字)は、平日は夜間しか上演プログラムがなく、昼間(午後3時)からの上演がある土日曜に来た方がよさそうです。
このシリーズ3回目で苦言を呈した周遊マップで、9カ所の中でもひときわ大きく描かれているのが、観光名所として名高い阿寒湖アイヌコタンです。
筆者は初めて来ました。
シマフクロウなどの木彫をあしらったアーチがあり、上り坂の両側には工芸品を扱う店などが軒を連ねています。
幅広い坂道の中央には、大きなトーテムポールがそびえ立っています。
その手前には車が横向きに2、3台駐車していました。
1960年代以降、おそらく、夏などのハイシーズンには多くの観光客でごった返すのだろうと想像してみました。
砂澤ビッキが見事な手つきで彫刻を実演していた店先もこのあたりにあったのかもしれません。
しかし筆者が訪れたときは、観光客の姿はまばら。
照明をつけて、誰かが中にいることが、外側からでもわかる店はごく一部で、大半は開店休業状態のように見えました。
筆者はそういうお店に入り、土産物を物色するほどの勇気を持ち合わせてはいません(苦笑)。
2時をまわって、おなかもすいてきたので、コタン内にある食堂に入ることにしました。
店内は他に客はなく、口数の少ないおばさんがお出迎え。
カウンター席に
「お願い
料理に集中し、
サービス・御愛想が
ない事を
お許し下さい」
という貼り紙がしてあります。
メニューを見ると、アイヌネギラーメン(ふつうはギョウジャニンニク・ラーメン)など興味深い品もあるのですが、どうも観光地価格っぽいので、いちばん先頭に書いてあるしょうゆラーメンを頼むことにしました。
素朴な味の、昔風っぽいラーメンでした。
海苔がついているのと、モヤシが丼からはみ出ているのが、ちょっと目を引きます。
(札幌の多くの店で海苔がラーメンに入るようになったのは1980~90年代以降と記憶します。なので、海苔入りを「昔風」と呼ぶには抵抗があります。むしろ、麩がふさわしい具と思います)
なると、メンマなども入っていて、ふつうにおいしく食べました。
店内には、東京土産とおぼしきものや浮世絵の印刷物などが所狭しと貼ってあり、アイヌコタンというよりは、昭和の雰囲気のお店でした。
d 払いで900円を払いました。
アイヌコタンの向こう側、温泉街の西の端にあるのが、阿寒湖アイヌシアターイコㇿです。
ここは比較的新しい施設で、正面には、サケなどが彫られた堂々たる木彫の柱が林立しています。
先ほど書いたように平日は昼間の演目はないですが、ロビーなどは入ることができます。
舞台の写真パネルが並んでいました。
今回、舞台を見られなかったのは残念ですが、宿泊しないので、仕方ないともいえます。
ひとりで泊まってもつまらない部分もあるので、こんどは家族といっしょに遊びに来たいなあ。
さて、阿寒アイヌアートウィークからは話がどんどん離れていきますが、温泉街を歩いていて、目に入った光景を2カ所紹介します
「阿寒湖まりも足湯 ウレ・カリㇷ゚」(ㇷ゚はプの小さい文字)は、吉田屋のすぐ近くにあります。
筆者は、脱着のめんどうな冬靴をはいていたので、入ってきませんでした。
足湯施設は全国あちこちにありますが、筆者が見た中で一番大きいのは間違いないと思います。
でかい屋根もついているし。
わかりにくい地図のほか、飲食店や土産物屋についても見づらい文字でびっしりと書いてある阿寒アイヌアートウィークのパンフレットには、なぜか記されていません。‐
(しかしこのパンフレット、灰色の地に白い活字で書かれていて、デザインとは何かをあらためて考えさせられる事例になっています。老眼の人は読むなということなんでしょうかね)
イコㇿのさらに西側に
「ニタイトー 森と湖の藝術館」
という看板がありました。
敷地に入ってみると、藝術館だったと思われる建物は老朽化して入り口は閉ざされていました。
木彫の柱は朽ちて、何本も森の中に横たわっていました。
諸行無常の響きありです。
それでも阿寒湖温泉は閉店した施設や建物は少なく、道内の温泉街ではかなり活気のあるほうだと思いました。
(この項続く)