読者の方も、このシリーズがまだつづいていることをお忘れでしょうが(筆者も忘れかけていた)、もうしばらくおつきあいください。
といっても、もう2カ月前のことなので、ほとんどおぼえてません。
東京滞在は、ちまたで話題の伊藤若冲を見るためだけといってもいい、短いものでした。
三の丸尚蔵館でひらかれていた展覧会は、途中4度も展示替えをするため、目玉の若冲「動物綵絵(さいえ)」のうち見ることができたのは、全30図のうち6図でした。
若冲について詳細に論じる能力のない筆者ですが、それでもおもしろい! と思ったのは、その迫真の写実力はもちろんのこと
1.輪郭線がないこと
2.絵の中心がないこと
です。
「中心がない」というと語弊があるかもしれませんが、メーンのモティーフも背後の植物も、おなじ力の入れ方で描いているように見えます。あまねく自然に対し、目を注いでいた人なのだなあと思いました。
写実というと、欧洲絵画の占有物みたいな感じがありますが、東洋の島国の一画家がフランドルからもイタリアからもまったく独立して(蘭画を見たことぐらいはあるかもしれないけど)、ここまでの力量を発揮したという事態が、とても痛快に感じました。
3月25日(土)-9月10日(日) 第1期ー第5期に分けて展示替え
宮内庁三の丸尚蔵館(千代田区千代田1-1 皇居東御苑内)
といっても、もう2カ月前のことなので、ほとんどおぼえてません。
東京滞在は、ちまたで話題の伊藤若冲を見るためだけといってもいい、短いものでした。
三の丸尚蔵館でひらかれていた展覧会は、途中4度も展示替えをするため、目玉の若冲「動物綵絵(さいえ)」のうち見ることができたのは、全30図のうち6図でした。
若冲について詳細に論じる能力のない筆者ですが、それでもおもしろい! と思ったのは、その迫真の写実力はもちろんのこと
1.輪郭線がないこと
2.絵の中心がないこと
です。
「中心がない」というと語弊があるかもしれませんが、メーンのモティーフも背後の植物も、おなじ力の入れ方で描いているように見えます。あまねく自然に対し、目を注いでいた人なのだなあと思いました。
写実というと、欧洲絵画の占有物みたいな感じがありますが、東洋の島国の一画家がフランドルからもイタリアからもまったく独立して(蘭画を見たことぐらいはあるかもしれないけど)、ここまでの力量を発揮したという事態が、とても痛快に感じました。
3月25日(土)-9月10日(日) 第1期ー第5期に分けて展示替え
宮内庁三の丸尚蔵館(千代田区千代田1-1 皇居東御苑内)
前回の最後に「三の丸尚蔵館」とあったので、心待ちにしておりましたが、やっとこの話題にたどり着きましたね。
「絵の中心がない」には私も同感です。ある意味、図鑑のような絵なんですね。写実と言えば写実だが、不思議と非リアルな感じもする面白い作品でした。
>やっとこの話題にたどり着きましたね。
いやー、長かった。
お待たせしてすいません。
間隔が空きすぎて、文体を忘れて「ですます調」になっちゃいました。
来年、京都で「動植綵絵」全展示をやるようなのですが、行く気になっております。