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中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館、5年ぶりに今秋再開へ

2017年03月08日 07時07分07秒 | 新聞などのニュースから
 2012年から大規模改修のために長期休館していた中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館が、この秋、およそ5年ぶりに再オープンすることになったようです。
 (冒頭の画像は2011年撮影)

 旭川市春光地区にある彫刻美術館は、もともと1902年(明治35年)に、旧陸軍第七師団の将校クラブ「偕行社」として建設されました。軍のえらい人の社交場だったわけです。

 戦後は一時、荒廃した時期もありましたが、89年に国の重要文化財の指定を受けています。
 68年に復元されて市立旭川郷土博物館として復活。94年からは「中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館」として使われていました。中原悌二郎は、旭川ゆかりの彫刻家で、明治期の日本の彫刻界を代表する存在です。
 味のある建物で、旭川市が主催する中原悌二郎賞の受賞作を鑑賞するのは、得がたい体験でありました。

 筆者は当初、2015年の再開と聞いていましたが、工期が大幅に延びていました。 

 本館が休館中の2012年にJR旭川駅が新装オープンし、駅の構内に、彫刻美術館の所蔵する作品を紹介するギャラリーも誕生しました。

 彫刻美術館が復活するのはおよそ5年ぶりとなります。
 旭川市はPRイベントを計画しているとのことです。

 改装前は年3回しか企画展を開けていませんでしたが、このあたりも「彫刻のまち」らしく、活発な展開を望みたいところです。


中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館の2011年度日程

 最後に、北海道新聞2017年3月1日付旭川版から引用しておきます。

 旭川市は、大規模改修のため2012年から休館中の市彫刻美術館(春光5の7)を今秋、約5年ぶりに再オープンする。改修途中で基礎部分に文化的価値があることが分かり工法を変えたため、予定より1年以上遅れての再開となる。市は新年度一般会計予算案に改修費とは別に210万円を計上、記念のバスツアーを開くなどして彫刻のまちの魅力をPRする。

(中略)

 老朽化のため、2012年2月から休館。同年4月以降に解体、改修工事を行い、当初16年春の再開を見込んでいた。だが工事途中で、基礎部分が川石を敷き詰めて地盤を固める「栗石地業(ぐりいしじぎょう)」という文化的価値が高い構造と判明。この構造を守るため、基礎部分の工法を変えたことで工期が延びた。改修工事は今年3月に終了予定。4月以降は外構工事を行う。

 大規模改修の事業費は12~17年度で総額約6億7千万円を見込み、うち約2億5千万円を市が、残りを道と国がそれぞれ負担する。

 市彫刻美術館の再開館日は未定だが、市は再開を記念し、ミニコンサートや市内の文化芸術施設を回るバスツアーを行う予定。

 市彫刻美術館の分館として12年4月に開館したJR旭川駅構内の「彫刻美術館ステーションギャラリー」は、市彫刻美術館の再開館後も継続する。市は同ギャラリーを活用し、西武旭川店の閉店に伴い閉鎖した旭川市民ギャラリーを新年度、期間限定で試験的に開設する方針。(以下略、引用終わり)


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (怜な)
2017-03-12 16:57:08
こんにちは。

やっと、秋に彫刻美術館が再オープンとのこと。
どんな企画になるのか、楽しみです。

先日、旭川に行き、仕事の帰りに駅構内のギャラリーへ立ち寄ったら、休館でした。(月曜日・・)
彫刻美術館オープンで、構内のギャラ―はなくなるのでしょうか?時間がない時には助かっています。

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Re:Unknown (ねむいヤナイ@北海道美術ネット別館)
2017-03-12 16:59:54
こんにちはー。

旭川駅構内のギャラリーですが、引用した道新の記事にある通り、西武の中にあった市民ギャラリーの代替施設になりそうですね。
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駅構内ギャラリーの活用 (怜な)
2017-03-12 19:20:56
こんばんは。

読み落としていました。市民ギャラリーで作品展を観るのも、いいですね。

彫刻美術館の再オープン企画展、市内の文化芸術施設を回るバスツアーなど、内容をみてから決めたいと思います。 情報をありがとうございました。
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Re:駅構内ギャラリーの活用 (ねむいヤナイ@北海道美術ネット別館)
2017-03-12 19:43:24
西武閉店のあおりで、旭川の市民ギャラリーはいま市民文化会館に臨時で移設しているそうです。
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