北海道新聞の2010年10月24日朝刊社会面で「地域はいま」という大型連載が始まった。
「過疎化や高齢化、厳しい雇用環境など、さまざまな課題に取り組む人々の姿を通じ、道内各地の現在を見つめます」
というのが狙いらしい。
第1回は、後志管内喜茂別町の「地域おこし協力隊」のことを書いている。
協力隊は、この連載によると
とのことだ。
喜茂別町が隊員の募集を始めたとき
「こりゃ、ベーシックインカムの先駆じゃない?」
「アーティストが移り住めばいいよ」
などと、ちょっとした話題になったことは記憶している。
連載は、御園地区で、宇野嘉祐さん(26)ら3人の隊員が、87歳の夫婦宅の引っ越しを手伝った話から始まる。
どこかで聞いたことがある名前だなと思っていたら、先の引用の次に書かれていた。
昨年の道展で最高賞を得た宇野さんだった。
「高齢者や子どもに絵を描く楽しさを教えながら限界集落を描きたい」
と応募し、6月に採用されたという。
御園地区は35世帯72人。うち65歳以上の高齢者が43人。
小学校は20年以上前に廃校となり、郵便局も商店もない。
記事の中に
「100年以上の歴史がある御園神社はこの夏、市街地の喜茂別神社に合祀され、なくなった」
とある。
合祀のくだりで、絶句した。
これが、北海道の現実、なのか。
喜茂別、というマチの名前は、札幌の人は誰でも知っている。
中山峠があるからだ。
でも、峠以外の場所で、車から降りてみる人は少ないと思う。
筆者も同じだ。何十回と通っているのに、どんなマチなのか考えたこともなかった。
ちょっと唐突かもしれないけれど、ビエンナーレをやるんなら、こういうところも会場にしたほうがいいんじゃないかと思った。
■GRUPO DE b-FA 北海道芸術デザイン専門学校絵画芸術研究室展(2009年2月)=宇野さんが出品
「過疎化や高齢化、厳しい雇用環境など、さまざまな課題に取り組む人々の姿を通じ、道内各地の現在を見つめます」
というのが狙いらしい。
第1回は、後志管内喜茂別町の「地域おこし協力隊」のことを書いている。
協力隊は、この連載によると
都会の住民に1~3年間、自治体の非常勤職員などとして過疎地域に住んでもらう国の事業。給与として国が月額最大約16万5千円を助成する。隊員はその間、高齢者の生活支援などをしながら定住の道を探る
とのことだ。
喜茂別町が隊員の募集を始めたとき
「こりゃ、ベーシックインカムの先駆じゃない?」
「アーティストが移り住めばいいよ」
などと、ちょっとした話題になったことは記憶している。
連載は、御園地区で、宇野嘉祐さん(26)ら3人の隊員が、87歳の夫婦宅の引っ越しを手伝った話から始まる。
どこかで聞いたことがある名前だなと思っていたら、先の引用の次に書かれていた。
昨年の道展で最高賞を得た宇野さんだった。
「高齢者や子どもに絵を描く楽しさを教えながら限界集落を描きたい」
と応募し、6月に採用されたという。
御園地区は35世帯72人。うち65歳以上の高齢者が43人。
小学校は20年以上前に廃校となり、郵便局も商店もない。
記事の中に
「100年以上の歴史がある御園神社はこの夏、市街地の喜茂別神社に合祀され、なくなった」
とある。
合祀のくだりで、絶句した。
これが、北海道の現実、なのか。
喜茂別、というマチの名前は、札幌の人は誰でも知っている。
中山峠があるからだ。
でも、峠以外の場所で、車から降りてみる人は少ないと思う。
筆者も同じだ。何十回と通っているのに、どんなマチなのか考えたこともなかった。
ちょっと唐突かもしれないけれど、ビエンナーレをやるんなら、こういうところも会場にしたほうがいいんじゃないかと思った。
■GRUPO DE b-FA 北海道芸術デザイン専門学校絵画芸術研究室展(2009年2月)=宇野さんが出品
喜茂別から見る羊蹄山が最もきれいなので、バスから降りて眺めたこともありますが、実際には素通りが多いです。
ツイッターで情報を交換していた芸術祭典「ビエンナーレ」、この美しい自然で開催されるなら本当に素敵ですね。
人のすでにたくさんいるところに、たくさんの人を呼ぼうとするよりも、人が少ないところに、たくさんの人を呼んだほうが意義深いんじゃないかって。