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銅像と知る札幌の歴史(~2023年5月26日、札幌)

2023年05月26日 06時47分00秒 | 街角と道端のアート
 北海道新聞2023年5月24日札幌市内版を読み、札幌市の観光ボランティア武石詔吾さん(79)が、厚別区の札幌森林公園駅前郵便局で写真展を開いていることを知り、あわてて行ってきた。

 新聞記事には開始日が書いていないが、終了日は26日とある。
 ATMコーナーではなく局舎内なので、午前9時~午後5時しか見られない。


(すみません。写真は勝手にこっそり撮ってきました。まずければ外します)

 銅像の写真22枚が並んでいる。
 左半分の壁には、金属供出で戦争中姿を消した銅像が紹介されている。

 それによると、中島公園の中にある木下成太郎像は、供出に対する反対運動が起きて、道庁、軍関係者らもそれを黙認した―とある。黒川弘毅さんが武蔵野美術大学研究紀要51号に寄せた論文「木下成太郎先生像の保存」によるとのこと。
 筆者はかつて
「公園の緑の奥深くにあるから、気がつかなかったのかも」 
などテキトーなことを言ったことがあるが、こんな事情があったとは。

 また、中島公園には第七師団の第2師団長・大迫尚敬の像もあったが、再建されなかったことや、丸井今井創業者の今井藤七の像は、戦後再建されたが、郷里の新潟県三条市にあることなども紹介されていた。

 さらに、黒田清隆や永山武四郎の札幌にある立像は、戦前は現在とデザインが異なり、軍服を着ていたことも、写真を見てはじめて知った。


 右側には、クラーク像など、皆さんおなじみの銅像の写真と説明が並んでいる。これらはあらためて書くまでもないと思う。
 ただ、「時計台のクラーク像」の作者が「清野和幸」と明記されていた。これも、初めて得る知見だ。
 この名前の彫刻家は聞いたことがないが…。

 先日の講演会といい、野外彫刻に対する関心が少しずつ高まっているのだろうか。

 なお冒頭画像は、JR森林公園駅の上り線ホームから望む、解体作業中の百年記念塔。


札幌森林公園駅前郵便局(札幌市厚別区厚別北2の5)



・JR森林公園駅から約170メートル、徒歩3分


過去の関連記事へのリンク
中島公園の朝倉文夫作《木下成太郎像》をめぐるシンポジュウム2010【北の彫刻】

札幌市時計台、6月から10月末まで改修のため休館。2階にはクラーク像があります (2018)


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