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夕張市美術館の今後は…(下)

2007年01月17日 00時17分18秒 | 新聞などのニュースから
(承前)
 そういえば、昨年暮れの北海道新聞には、こんな記事も出ていました。
最後飾る収蔵品展 夕張市美術館、2月11日から
 
 (前略)夕張市美術館は、二月十一日から三月二十五日まで、展覧会「Finish and Begin 夕張市美術館の軌跡、明日へ」を開く。収蔵品のうち炭鉱画家らの作品が中心となる。閉館に合わせた企画で、北海道新聞社が共催する。

 展覧会は前期(三月四日まで)と後期に分かれ、約千点の収蔵品の中から、各四十点を展示する。炭鉱全盛期、各炭鉱で隆盛を誇った絵画サークルから誕生した畠山哲雄さん、小林政雄さんら炭鉱画家の貴重な作品が並ぶ予定。炭住やズリ山など夕張の往時の風景が感動を呼びそうだ。

 夕張育ちの世界的な版画家の斎藤清さんや、彫刻家の佐藤忠良さん、日本画、能画の渡部侃さんの作品も展示される。

 期間中、夕張を応援する作家の持ち込み展(五十点ほどの予定)も行う。搬入、搬出はすべて作家本人の負担だが、札幌などの著名な美術家からも出展の意向が伝えられているという。(以下略)

 道新もケチだな。共催なら、搬入・搬出のカネぐらい出せばいいのに。
 あと、能画って、なんなんだ。

 
 1月13日の毎日にはこんな記事も。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070113-00000032-mailo-hok

◇3月に閉館予定の市立美術館で30年間描いた40点
 夕張美術協会会員の千葉邦子さん(68)=夕張市遠幌=の個展「絵のある日々」が12日、市立美術館で始まった。財政破たんの影響で3月で閉館となる同美術館の存続を願い、30年間に描いた油彩画などの作品を紹介している。21日まで。【吉田競】
 ◇「入館者増で計画変更を」--あすコンサートも
 千葉さんと絵画との出会いは30年余り前。市教委の絵画教室で学んだことがきっかけだった。以来、制作活動を続け、全道展では6回の入選歴を持っている。
 市の財政再建団体移行に伴い、昨年秋に同美術館の閉鎖が決まった後、同協会のメンバーは存続に向けて署名活動などを続けている。今回の個展は、同美術館を積極的に利用することで存続に結びつけるのが目的だ。
 同協会会員の個展が市立美術館で開かれるのは初めて。デッサンや初期の静物画のほか、昨年の全道展の入選作品「あるがままに」など、40点が展示されている。はっきりした色づかいの初期作品から青を基調とする最近の作品まで作風の移り変わりが分かり、訪れた市民が見入っている。(以下略)


 ところで、多くの政治家が視察に訪れたり、夕張市の動向はあれこれ報じられ、全国的な注目をあつめているようなのだが、ここでひとこと、心優しい人からきらわれるようなことをあえて言っておきたい。

 つめたい言い方になるようだが、現在の夕張市の窮状は、かなりの部分、自業自得だということだ。
 たしかに住民には責任はないかもしれない(この窮状をまねいたトンデモ市長を6期も選出し続けたという責任はあるけれど)。住民生活に直結する部分は、急な負担増にならないような配慮は欠かせないだろう。
 だけど、法を破った市にあたたかい支援の手がさしのべられるのだとしたら、マジメにやってきたほかの旧産炭地の地方自治体は、バカバカしくてやってられないのではあるまいか。
 ただでさえ夕張市にはこれまでも手厚い支援があったのである。たとえば地方交付税は、人口がおよそ10倍の苫小牧市とそれほど変わらない額が、国から出ていた。
 それを「バリバリ夕張」とかのコマーシャルに費消して、粉飾決算まがいのことをやったあげく、いざ困ったら助けてくださいでは、たとえば、歯を食いしばってきた上砂川町や歌志内市や赤平市などの立場はどうなるのだ。
 芦別市のように「ポスト石炭」を見据えて早くから手を打ってきたところもあるのだ。
 ただでさえ民間よりも有利な条件で借りてきたカネだ。返すのが当然なのだ。


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