■大地康雄の油絵展 （2022年9月27日～10月2日、札幌）

「会期最終日に84歳になります」
　4年ぶりに、札幌の画家、大地康雄おお ち やす お さんに会いましたが、赤いシャツにテンガロンハットという若々しいいでたちは全く変わっていませんでした。
　
　東日本大震災に衝撃を受けたシリーズもまだ続いています。
　冒頭画像は200号の「大震災からの形象（復興の構築）」。
　がれきの重なりのようにも、希望の集積のようにも見える、色面の重なり。
　目をこらすと見えてくる、中央部に横たわる裸婦は、以前の「人間模様シリーズ」の名残でしょう。
「裸婦をはっきり描くと、そっちばかりに目が行ってしまうからね。自由に見てほしい」
と大地さん。

　
　
　ちょうど筆者が見に来たとき、道展のNさんがいらしていて「セルリアンブルーが生っぽくなくてきれい」などと話していました。
　ステンドグラスのようにさまざまな色がちりばめられていますが、油をあまり使っていないため、落ち着いた渋い色合いに感じられます。

　すでに全道展は退会し、独立美術では「会員功労賞」を受けて審査に出かけたり必ず出品したりする必要がなくなったとのこと。
　「いままでは11月の個展が多かったけど、これで良い季節に見に来てもらえる」
と話し、ますます意欲を燃やしている大地さんです。


　他の作品は次の通り。◆を附したのは、ダイヤ型の作品で、「大震災からの形象（展望）」は100Mダイヤ型。
　復活
　復帰
◆兆候
◆発展
◆共存
　復興の祈り
◆十勝岳
◆兜岬
◆積丹半島
◆大震災からの形象（展望）
　復興の祈り
　静寂
　Yのクルーザー
　蝦夷富士
　雄阿寒岳
　摩周湖
　小樽運河
　岩内の港
　岬


2022年9月27日(火)～10月2日(日)午前10時半～午後6時半(最終日～5時)
さいとうギャラリー(札幌市中央区南1西3 ラ・ガレリア5階)

過去の関連記事へのリンク
■個展50回・傘寿記念「大地康雄の油絵」展 ダイヤ型シリーズ「大震災からの形象（棲）」 (2018)
■大地康雄の油絵展　菱形扇図シリーズ （2016)

■「大地康雄の油絵」展 （2013）

【告知】“方舟シリーズ”（扇図編）「大地康雄の油絵」展 （2012）
【告知】「大地康雄の油絵」展“方舟シリーズ”編（2011）

■「大地康雄の油絵」展　“扇図絵巻”シリーズ編（2009年）
■異次元紀行シリーズ編　「大地康雄の油絵」展　（2008年）
■大地康雄の油絵展（2006年）

■2004年
■2003年（画像なし）
■2002年
■大地康雄の油絵展「人間模様シリーズ」（2001年）