北海道美術ネット別館

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2017年11月23日は11カ所の続き。乃木坂文庫を買ってしまった

2017年11月30日 21時07分13秒 | つれづれ日録
 「2017年11月23日は11カ所」で、見てきた展覧会の紹介がごちゃごちゃになっているので、12月になるまえに、あらためてまとめておきます。

 25日にアップした前項は、茶廊法邑で「第6回建築と美術展 -五十嵐雄祐・岸本幸雄- したたり」(~12月3日)と末永正子油彩展(同)を見たあと、北24条のサンプラザ札幌で北区のアーティスト展に足を運んだところで終わっていました。

 その後は、地下鉄南北線に乗り「さっぽろ駅」で降車。
 紀伊國屋書店札幌本店に寄りました。

 最近は本屋さんを訪れる回数自体が減っており、たまに足を向けても
「ああ、買っても、もうウチには置くところがないからなあ」
と消極的な気持ちにしかならないことが多いのですが、この日は久しぶりに、前向きな気持ちになりました。

 この日、買った本と雑誌です。
 前列左から順に、ちくま学芸文庫の復刊である『プリズメン』(アドルノ著)と『ドイツ悲劇の根源』(上下、ベンヤミン著)、講談社文庫『聖の青春』、後列左から『文化資本: クリエイティブ・ブリテンの盛衰』(ロバート・ヒューイソン、美学出版)、「美術手帖」12月号、『写真の理論』(月曜社、甲斐義明=編訳)。

 このうちちょっと解説が必要なのは、講談社文庫が創刊46周年を記念して、アイドルグループ乃木坂46とコラボして展開している「乃木坂文庫」でしょう。

 芥川竜之介から湊かなえまでさまざまな文庫本のカバーに、さらに乃木坂のメンバーの写真つきカバーを重ねた本が、紀伊國屋書店札幌本店の柱にずらーっと並んでいるようすは、壮観でした。
 これは話の種に一冊買っていくか~と思い、最初は生駒がフィーチャーされている芥川『藪の中』を手に取りましたが、ほとんど読んだ短篇ばかりだったので、迷って先述の本を選びました。北野日奈子が笑っているカバーです。
 これ、迷いますね。読みたい本でも、カバーの子があまり好みじゃなかったりすると、「ほかのにしよっか」ということになってしまいます。
 でも、選択肢が2種類あるというのも、おもしろいと思います。

 あと、講談社は資本的にはキングレコード(AKB48の発売元)と近いのですが、あえてソニーグループの乃木坂と組んだというのも興味深いところです。まあ単純に、乃木坂のほうが本を読んでるイメージだもんな。橋本奈々未(ななみん)がいないのが惜しまれます(←しつこいですね)。


 ギャラリー巡りに話を戻します。

 地下鉄を乗り継ぎ、バスセンター前へ。
 市民ギャラリーで写真クラブ「Be PHaT!!」 第14回作品展 夢フォト2017と、第34回読売書法展を見ました。

 読売書法展。
 道書道展や毎日に比べるとかなが多いです。帖などがあるのも特色。
 あと「近代詩文」ではなく「調和体」。
 茂吉の短歌など調和体も悪くないなあと思いました。

 しかし、読売書法会は、かつても皮肉ったことがありますが、階梯が多いですね。
 せっかく会社や大組織で働かなくても済んでいる人たちが、なぜピラミッド型組織にわざわざ属そうとするのか。筆者にはよくわかりません。まあ、どうでもいいですけど。


 地下鉄で「さっぽろ」まで戻り、プラニスホールへ。
 2時から「イメージのロゴス」展のシンポジウムがありました。
 筆者のいまの問題意識とほとんど重なることがない話が続いていたので、これについては書くことはないと思います。展覧会自体は別項で紹介します。

 夕方から中心部へ。
 スカイホールの名木野修水彩画展は、ひじょうに見ごたえがありました。水彩画ではことしの収穫といっていい展覧会です。

 space SYMBIOSIS(シンビオーシス)のL’exposition Ayumi Shibata et Miki MIALY 「Le jardin des etoiles 〜星たちの庭〜」は川口さんのツイートを見るまでまったくノーマーク。これは帰宅後、すぐにブログを書いた、見ごたえのある2人展でした。

 OYOYOでは「北の病展」。
 地下之会でも見た黒崎三眼さんの写真が、シャープな切れ味を見せています。
 うつ病や発達障碍の人が多く出品しているだけに、来年以降もぶじに開かれればいいな。

 カフェギャラリー・オマージュでは、金沢一彦版画展。リトグラフ。
 「温泉へ行こう」は、町を眼下に見下ろしながら空を飛ぶ魔女3人がモチーフ。空中写真のような構図は金沢さんにはめずらしいものです。

 HOKUSEN GALLERY ivory では北の妖怪展。
 この会場でよくある、若手のイラストレーションを中心としたグループ展なのですが、ふだんにくらべ会場の活気があります。作品もお客さんも多いのです。
 「妖怪」という統一テーマを与えると、この種の展覧会が急に活性化するのは、おもしろい現象だと思います。


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