全道展について書く前に、全道展ってなんだろう? という、超基本的なことから書きだすことにした。
かんがえてみれば、団体公募展というのは、美術・書道界に独特の制度である。
写真や小説のコンクールだと、その分野の権威的な人が数人で審査を行い、募集した作品から賞を選ぶ。
応募した人は、受賞したからといって、賞に関してその後の「立場」が変わるわけではない。
美術の団体公募展は、どれも毎年応 . . . 本文を読む
青木繁記念大賞といえば、「海の幸」で名高い画家青木繁を顕揚する賞として、知名度は高いほうだと思いますが、ことしから「西日本美術展」という九州の若手向けの賞と合体して、「青木繁記念大賞西日本美術展」になっているとは知りませんでした。
その「青木繁記念大賞西日本美術展」の第1回展で、札幌の自由美術会員、永野曜一さんが、「特別賞(わだつみ賞)」を受賞しました。
おめでとうございます。
タイト . . . 本文を読む
富士フイルムフォトサロン→大同ギャラリー→ギャラリーたぴお→札幌時計台ギャラリー(鈴木吾郎テラコッタ自選展など)→光映堂ウエストフォー→
石の蔵ぎゃらりいはやし→キヤノンギャラリー→
カフェエスキス→オリジナル画廊→
kitart→札幌市民ギャラリー(全道展)
の11カ所。
くわしくはあす書きます。 . . . 本文を読む
作者の奥山喜生氏については赤平出身の彫刻家ということ以外、くわしいことはわからない。
筆者は個展、団体公募展などで見た記憶がない。
ネット検索してみても、道内にはいくつか設置作品があるが、北海道以外にはあまりないようだ。
クリップのようなかたちがふたつ、台座なしに地上から生えている。
道道側と区役所側の両方の地中に、岩のようなものが埋まっている。これら . . . 本文を読む
(承前)
6月19日のつづき。
ギャラリーミヤシタで画家のIさんと話した。
「絵が、金持ちがもっともうけるための道具になってしまっている。とくにポップアート以降、その傾向がひどいね」
Iさんは、口調は穏やかながら、見方は鋭い。
昨年、東京などで個展を開いた。
大学で美術を学んでいる学生がギャラリーを訪れ、Iさんと会話をする。
学生たちが、絵を描くことじたいに意味を感じづらく . . . 本文を読む
(承前)
20日は、以前書いたとおり。
21日はギャラリーまわりなし。
ただし、事情があって、家族を含め総勢7人でモエレ沼公園へと車を走らせた。
ママチャリの競走大会とかで、めずらしいほどの人出。
帰りは元村街道を走った。
夕方、家族で大型書店に寄り、夜は焼き肉。
6771歩。
22日。
前夜眠れず、戦後まもなくの毎日新聞美術担当記者が書いた回想録「画壇」 . . . 本文を読む
北海道のアートを広く発信しよう-とがんばっている「ギャラリーモト」が、新札幌の高層ホテル「シェラトン札幌」と提携し、1階ロビーで週替わりの展覧会を開いています。
筆者が行ったときには、出品者のひとり長畑ふみ子さん(江別)が、シンガポールから来た宿泊客の似顔絵をかいていました。
長畑さんは画家でもあるのです。
陶芸とおなじで、勢いがよく線に迷いがありません。
教会や花の額絵、かわい . . . 本文を読む
ずいぶん長い展覧会名ですが、長年にわたって美術家を輩出してきた札幌大谷短大の卒業生展です。4年制大学のほうには美術科はないので、どうしてこんなに格式ばったタイトルになっているのかは、わかりません。
出品しているのは50人ほどでしょうか。指導教官の賛助出品はありません。
会田千夏「windpipe-sleepy 2009.1.7」
ふつふつとわきあがる空気のようなもの、あるいは雲のようなも . . . 本文を読む
じぶんの誕生日の前後に、1年おきにスカイホールで個展を開いている渡会純价さん。
札幌芸術の森美術館で大規模な個展がひらかれている今年も、休まず開かれました。
今回は、70年ごろの古い作品もかなり展示されています。
銅版画のほか、自ら開発した「る・みえる」方式による小品も数点あります。
昔からのファンの方がとてもなつかしそうに70、80年代の作品をご覧になっていました。
筆者は「騎兵 . . . 本文を読む
午前中だけギャラリーまわり。
バスと地下鉄東西線を乗り継いで、新札幌のシェラトンホテルのロビーをのぞく。
「ギャラリーモト」が1カ月半ほど会場を借りて陶芸やクラフト作家を紹介しているのだ。
くわしくは別項で。
さいきん、モトのサイトもつながらないし、ブログも更新が滞っているので心配していたが、モトさんはお元気だった。
ついで、新さっぽろギャラリーで中島敏文展「優しい時」を見る。
. . . 本文を読む
Ager(アゲル)に来る最大のたのしみのひとつに、今回は舟見さん、どんなレイアウトにしているかなーというのがある。
けっして広い店ではないのだけれど、2週間の展示替えのたびに台などの配置を変えて、大胆にレイアウトを改変しているのがすごい。
しかし、しばし会場の中にいて舟見さんとお話しているうちに、なにやらフクザツなきもちになることもある。
ここにならんでいる品々は、わたしたちの生活を豊か . . . 本文を読む
6月1日から昨日までのエントリ数は58本。
月間100本を達成するためには月末までほぼ毎日4本ずつ書かなくてはならないペースというにもかかわらず、昨日は「湧水彫刻」の紹介1本のみに終わってしまった。
だいたい今週は、「612621」「橋本礼奈展」といった、気合を入れて執筆したエントリが多い。もちろん、筆者がすごいのではなく、サイトスペシフィックな芸術のありかたを考えさせられる前者の展覧会や、 . . . 本文を読む
先日、バスを厚生年金会館前でおりて札幌市資料館へ向かう途中、札幌市教育文化会館の前を通ったら、志水晴児「湧水彫刻」に、ひさしぶりに水が通っているのを見た。
冬の間、水が通っていないのはやむを得ないのだが(北海道では簡単に凍結してしまう)、春になってからも、水が涸れた状態が続いていた。
その様子は、たとえば「北海道大好き人間の気ままなブログ」などで見ることができる。
この彫刻は水がな . . . 本文を読む
札幌の美術関係者なら知らない人はいないのではないかと思われる美術ジャーナリスト五十嵐恒さんの新著「北海道を彩るアーティストたち 作品展にみる364人の輝き」(共同文化社、2940円)が出版されました。
五十嵐さんは1935年、空知管内北村(現岩見沢市)生まれ。
旧「北海タイムス」の文化部長となり、美術記事に長年健筆をふるっていました。定年退職後も、ホクレンの広報の仕事のかたわら、同紙の美術 . . . 本文を読む