KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

水温む

2018年02月11日 | 暮らしのつぶやき
天気 曇がち

南関東だけは暖かいらしい。明日からはまた、寒波がやってくるという。大雪に比べたら寒さくらいは我慢我慢。
昨日の、公園の風景。といっても3年前の今日の写真。昨日撮ろうと思って、3年前に撮ったことを思い出した。この写真、なんでもない風景ながら「水温む」の浅春の感じが出ていて好きな作品(と自己満足)

「お仕事」の少し残ったものをまた始めたら、1年前の今頃は・・と色々思い出してしまう。フラッシュバックのように、気分が重くなる。
亡姉の残した不動産・・田舎の土地と古いマンション・・と、生きている間に解約できなかった若干の預貯金の整理は、大変だった。全部処分したからといって、相続税の対象にはほど遠い金額にしかならないもの。おまけにマンションに残った想像を絶する量の「荷物」の処分。

最近、放置された無人の家が増えて、都会も田舎でも自治体や住民を悩ませている。
おまけに、相続者が放置していて利用できない土地が日本中に増え続けているのだという。
その理由の一つが、相続の面倒さにあるのだろうと、つくづく思う。
独身だった姉の相続人、亡兄姉の子と私たち姉妹2人合計7人。それだけを証明すれば十分と思うのに、他に父母が初婚であることの証明が必要。「隠し子」がないかどうかも必要。無論、ある訳ない。
そんなこと、普通の人間には戸籍をととのえるだけでも大変だ。私は、現金化できることが解った預貯金があったので、殆どを専門家に頼んだ。その費用もバカにならない。
で、家裁へ遺言書の検認に添えた資料は、明治時代の両親の戸籍からととのえて、本一冊分にもなった。もう、亡くなった兄弟姉妹の子供たちなんかいいじゃない、相続対象は生きている妹だけで・・と思うばかりだった。
遺言書が家裁で認めてもらえないと、甥姪も含めての遺産分割協議・・ああ、頭おかしくなる・・というのが、去年の今頃の状態だった。

こんなことをなぜ書くかというと、独身であれ妻子があれ、少しでも資産のある人は、ともかく生きているうちにきちんと「遺言書」を公正証書に残しておくことが必要、と言いたいのだ。今は長生きする人が多いので、親よりも子供の方が先に・・ということもある。そうなれば孫も相続対象だからややこしい。

亡姉は、そのつもりでは居て相談にのったこともある。でも80歳過ぎても病気らしい病気をしたことがない人だったから「そのうちに・・」と延ばし延ばししていたのだ。入院して絶対安静になってから不自由になった手で書いた粗末な遺言書だけ残して。粗末すぎて、家裁で認められるとは思えなかった。検認を受けられたときは、涙が出そうになった。これで少しは先へ進める・・蟻地獄の底から這い出せる、という気分になった。

もう一度言いたい。「終活」は荷物の整理のことやお墓を用意することだけではありません。資産の整理がいちばん重要、です。

水温む水面の木々の影揺らせ   KUMI
コメント (4)
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