KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

認知症に新薬出来た

2022年09月30日 | 俳句

天気 晴

 

昨日は辛うじて体調も維持出来て句会も過ごせたのに、今日は・・目眩動悸息切れなどが台風到来直前のようにやってきた。実は、一昨日もひどくて、ちょっと休んでいた整体治療の予約をしていたのをキャンセル。今回の化学療法の副作用は軽くていいと思っていたら甘かった。ちょうど1週間が過ぎて、頭痛やら腸の障害やら動悸目眩やらがどっと押し寄せた。だんだん、効き目が遅くなった?

一昨年は爽やかな晴天で、本当は治療のあとにバスで公園へでも寄って金木犀を眺めてこよう・・などと考えていたのに。夢に終わった。

昨日のニュースで、アルツハイマー型認知症の症状を抑える新薬が承認された、という。アルツハイマー型は脳の検査で判明するようなので、初期段階で投薬すれば発病を防いでくれるらしい。嬉しいこと。・・まだ私は罹っている訳ではないけれど、毎日その患者さんの進行を見ていると哀しくなる。認知症は足踏みせず進行する。人により進行の遅速はあるけれど、最終段階になると歩行の足があまり進まなくなり、危険になってくる。半年前は自分で歩いて何とかトイレへ行っていたのに、今は職員が手を引き、歩き始めの乳児のように、一、二、いちに、いちに・・・ 

一人での歩行がいよいよ難しくなってきたかなり重度の彼女、今朝はとうとう、手づかみで皿のおかずを食べ始めてしまったようで、隣の席の人が「〇〇さんが~~」と声をあげた。介護士が飛んできて「〇さん、お箸で食べましょう」「面倒くさい」「だって右手にお箸は持ってるでしょ」なるほど、右手でお箸を使い、左手でおかずを掴めば、随分便利ではあるけれど。「ほら、指が汚れるでしょ」

汚れることに気付いて止めたようだ。良かった、良かった。でも・・何だか哀しい。時々「主人はどうして来ないの」と騒いでいたが、最近はそれも言わなくなったようだ。ご主人もどこかへ入院か入所しているらしい。

ま、悲惨です。といっても私は眺めているだけです。

家で介護出来なくなってこの施設へ来る認知症の殆どは、アルツハイマー型なのだ。症状を抑えられれば、家で過ごすことが出来る。夢のような薬・・というほどに効果が出るものかどうか。緑内障の点眼薬みたいに進行を遅らせることは出来るのだろうか。進行が遅れれば、他の病気で体が弱るのは仕方ないことなのだから、家族も介護は楽、施設だって本当に負担が少なくて済む。

今日の訃報、三遊亭円楽師匠が亡くなった。肺がんを患った上に脳梗塞で倒れ、それも克服した、と聞いていたのに。肺がんの再発、と言うニュース。肺がんにも色々あるが、多分、私の肺腺がんとは違うものだろう。私より遙かに若いのに・・ご冥福をお祈り申し上げます。

味噌汁は熱々富士に初冠雪  KUMI

 

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これこそ脳トレ

2022年09月29日 | 俳句

天気 曇がち

時々日差しのあったようだが、空は一日雲に覆われていたような。晴れれば鰯雲になりそうな空だった。

今日は月一回のLINE句会の日。第3回になる、3人でのラインを使ったリアルタイムの句会、というところが良い。でも、3人だから何とか3時間の拘束で済むが、これ以上の人数になると運営が難しいかも。投句はそのままラインの共通の画面に載るから、作者は解っている。もっとも、3人というしかも長い付き合いの句友では、無記名で見ても誰の句か解ってしまうものだ。最初は、面会に来てもらった時に私の部屋で句会をしたのが始まり。一人はここまで来るのも遠い下町の方に住んでいるので、実際に会うよりは面倒がないかもしれない。

13時に一人3つの席題をラインの画面に投稿する。3×3=9つの題(季語とは限らない)の9句を15時までに作って同じ画面に投句する。2時間を句作に使っていては、スマホ入力の遅い私は間に合わないので作るのは1時間くらいで。スマホ入力しながら推敲することも。で、15時までに投句、それから選をして・・これは数は自由。

同じ時刻、施設内デイケアのレクリエーションで、木曜日は「脳トレ」の何かをしている。なぞなぞやクイズとかクロスワードとか、参加した人に聞いたら「ボケ防止にはなるけどねえ」といった内容らしい。私はクロスワードは好きだが、なぞなぞめいたものはテレビで見てもあまり集中出来ない。小学生でもわかる、などと言われるとイライラして、あとで答えを聞いて、何だかバカにされたような気分になり・・

やっぱり、句会の方が脳トレとしては優秀ですよ。

今日出された題・季語は・・・爽やか・添水・小鳥来る・秋海棠

季語以外の字・・・集・先・間・群・曲

即席の題の句は「創作俳句」が多くなる。でもリアルタイムの吟行をしなくても体験や見たものから考えることに少しづつ慣れてきた。

今日の句から。

先達の法螺貝いよよ天高し  KUMI

猫の耳闇の添水へぴんと立ち KUMI

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お別れ

2022年09月27日 | 俳句

天気 晴のち曇

昼食のあと、まだ12時半くらいだったのでテレビで少しニュースでも、と思いテレビの電源入れたら「国葬」の中継だった。別のチャンネルも隣のチャンネルも・・この国葬についての私の意見は書きません。亡くなった方へお別れの合掌はします。それは、逝った人が誰であっても同じこと、大事ではない命は存在しない。

いやしかし、全部の局が国葬の中継をしていたのにびっくりした。何だか恐ろしくなり、テレビは諦めてスマホのYoutubeの音楽をずっと聴いていたら、眠くなってしまった。

そろそろコスモスの季節・・公園まででも行きたいな、と写真のアルバムを眺めて・・今日と同じ時期の5年前の写真。

眠気覚ましに洗濯を始めた。洗濯機と乾燥機は、コロナ騒ぎの前には2階か1階まで行かねばならなかった。4階の洗濯室は職員専用、と言われていて。でも、コロナ隔離中に浴室と隣の洗濯室が解放されたので、部屋の近い私にはとっても便利。使用中かどうか、確認のためエレベーターに乗る必要がない。ちょっと廊下へ出て三歩も歩けば、洗濯中なら音がする。実際には見て確かめるけれど。そのくらい近いので、面倒さがない。午前中はシャワーを浴びてから使おうと思ったら誰かが使っていた。

さて、洗濯は40分ほどで終わり、乾燥機へ自分で移して、量にもよるがおおよそ1時間半くらいだ。3時過ぎに、そろそろ乾燥も終る頃・・と思い、洗濯室へ行ったら、何と!

洗濯物を乾燥機へ移していなかった。1時間半も洗濯機の中へほったらかしだった。誰かが気づけば私のモノと解るから教えに来る筈。でも誰も来なかったのは使う人が居なかった、ということか・・迷惑かけなくて良かった~いつも、長時間ほったらかしの人が居るとイライラし、誰なのよ~だらしない、と私はぶつぶつ文句言うのに。冷汗。

最近は、小さなことではあるが忘れることが多い。何か調べようとしてスマホを手にし、lineに着信のマークがあるとそちらを見てしまう。急ぎでもないコメントを返し、本来の目的は忘れスマホはベッドの上へ。

1時間くらいして、あれ?調べようとした〇〇は・・と思い出す。などということが一日に何回もある。調べたことをメモしないから忘れて、同じ検索をして、結果を見て、あ、さっき調べたばかり・・と。

昨日は、事務室から「郵便物が返されてきました」と。一昨日投函した、年金の現況届だ。え?何で毎年出しているものだし・・封筒の付箋を見たら「切手貼ってください」 ハイ、切手を貼ってください、と返信用封筒に書いてありますよ、解っていますよ、毎年のことだから・・なのに忘れた。

認知症は感染するのかもしれない。今の同じ階の入居者17人のうち、半数近くは認知症だ。私を入れなければ。エレベーターに乗って「私、何しにどこへ行くのかしら」と言う日が近いかもしれない。

暦もう見ぬと百歳爽やかに  KUMI

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元へ戻れぬ

2022年09月26日 | 俳句

天気 晴

ブログを少しは手入れしなくては・・とずっと思っていて、同じスタイルのまま10年以上が過ぎてしまった。

背景を黒に近いグレーにしたのは、当時、写真の交流のあったカメラ名人の「越後のおじしゃん」の影響で。

自慢?の写真がなお素晴らしく見える、という効果があった。でも今はカメラは埃を被っているし、スマホではパソコンへアップして満足できるものは撮れないし・・

いつも訪問しているブログのように、トップの写真を気に入ったものに固定化したスタイルでいこう・・と、張り切って、暇な午後をプロフィールを少し手直ししたりトップの写真を選んだりした。

出来上がって色々試して・・あれ?今日の写真が何だか中途半端に1枚だけ表示される。何で?無表示に出来ないの?色々試しても旨くいかないので、元のバージョンに戻そう、と「旧バージョンへ戻す」というところをクリックしてみたが、何も変わらない。

あ~あ、元へ戻れなくなっちゃった・・仕方なし、今日の青空を。天使の衣のような雲が浮いていた。

と嘆いたが、ま、いいか。白いバックの方がスマホ写真のいい加減さを誤魔化せるし。人生、元へ戻れないことばっかりで80年以上も生きてしまったのだし。

写真の説明をすると、トップの固定写真は5年前の秋、八ヶ岳高原からの朝の富士山。黒猫は無論、20年くらい前のお散歩写真。

その黒猫のこともたまには説明しないと・・運送会社には関係ありません。小学5年のときのこと。知人宅から貰った漆黒の猫を飼っていた。無論、田舎のことだからネズミ対策で。姉と私がとても可愛がっていた。母は、本当は猫嫌いだったが台所を荒らすネズミのために仕方なく・・だったようだ。

ある日の午後、そのタマが居間の真ん中の柱で爪を研ぎ始めた。ガリガリガリ、と厭な音。「こらっ、やめな!」と私は怒鳴りつけた。台所の母に見つかったら足蹴にされる。タマはいつも可愛がっている私に怒鳴られてびっくりしたのか、慌てて窓から庭へ跳びだした。

それから何分くらい経った頃だったろうか。わが家から国鉄の線路を渡り国道を渡ったところにある、雑貨屋のおばちゃんが息せき切ってやってきた。「おめえんとこの猫だっぺ、真っ黒やつ。国道でトラックにぶつかって泡ふいて動かねえよ」

・・・・

ということでタマの生涯は終わった。私が怒鳴りつけていなければ、家を飛びだしたりしなかった。抱き上げて爪とぎをやめさせればよかったのだ。何日も大泣きした私の考えた結論は・・「タマは、大好きな私に怒られて悲嘆にくれてトラックに飛び込み自殺した」始終外へ遊びに行っていたから、線路も国道も渡り慣れていた。車なんて滅多に通らない時代のことだ。

多感な少女の考えそうな話。でも、今も少しは罪悪感が残っていて、黒猫に出逢うとタマの亡霊かと思う。あの世へ行ったら、まずタマに詫びなくては。ちなみにタマは家の裏の海岸に埋めた。多分、台風の高潮に攫われていったかも。

秋澄むや雲の飛翔の天女めき  KUMI

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やっと台風過ぎた

2022年09月25日 | 俳句
天気 晴
 
写真は、一年前のもの。まだカメラを持って散歩に行く元気があった。
 
やっと青空が広がって、午前中は風も爽やかで、秋が来た気分になれた。
 
昨日も体調最悪で、化学療法の副作用のせいばかりではなく台風の影響も随分あったようだ。久しぶりに耳鳴りが治まった。気にしないことにしている耳鳴り、今日の耳の中の静かさは5段階で言えば1、だろう。昨日・一昨日は5プラス3くらいはあった。つまり、蝉時雨で耳の奥が詰まった状態だったようで。
 
やっと買い物に出る気分になり、午前の早い時刻にお友達を誘ったら「行こう、行こう」と乗り気になってくれた。彼女は手押しの買い物カートを杖替りにし、デイバッグを背に・・これが買い物スタイル。歩行が少し危ないので駅前のスーパーでの買い物が限度、施設側も私と一緒だと安心のようだ。もう一人、今年になってから入居した彼女も同行する。三人に共通するのは、耳が遠くないことと認知症がないこと。万一、誰かがコケても大丈夫。助け合いの三婆でございます。
買うものは皆決めているから、ゆっくりはしない。でも、昔の習慣で野菜売り場の前を通るとつい視線が野菜の山へ・・
「果物以外は見ないの、関係ないんだから」と。口内炎の治りきらない私は蜜柑がまだ沁みるので、シャインマスカット。生の果物はたまにバナナとオレンジが出る程度であとは缶詰なので、暫く途絶えていた果物が何より有難い。少し高価な葡萄は小分けしたパックでも売っている。このあたり、公営住宅もあり高齢者世帯が多いので、果物の小パックがとても人気なのだ。
                                                                          
でも、爽やかな天気も今日だけのようだ。昔はよく「女心と秋の空」などと比喩されたけれど、今はこれも差別用語?
 
ツバメはいつの間にか帰ってしまったようで、朝の空が寂しい。それでも時々、写真のようなまだ赤くなる前のアキアカネが飛んでいた。そろそろ、ヒヨドリも街に帰ってくるかも。
 
香煙を風さらひゆく秋彼岸  KUMI
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