ローマ法王ヨハネ・パウロ2世が聖人に列せられるに当たり必要な生前おこした奇蹟が数週間のうちにローマ法王庁から発表される予定である。法王庁はどのような奇蹟なのか、それがいつどこで起きたのかの詳細は公表していないが、コスタリカの女性が、家族がパウロ2世の冥福を祈るや脳の重大な損傷が治癒されたことに関するものという事である。ヨハネ・パウロ2世は2011年にすでに福者に列せられているが、聖人には、今年10月20日あるいは24日に、今年3月に選出されたフランシス現法王の主催により列せらることになる。
なお、ヨハネパウロ2世の起こした最初の奇蹟は、フランスの僧尼マリー・シモン・ペレがパーキンソン病から恢復したことに関するものであり、この恢復は医学的には説明できないものとされている。
1980年代、仕事でたびたびポーランドに出張する機会を得たのでこの国にはとりわけ親近感がある。当時、連帯のワレサがグダンスクでストライキを打っていた時、古都クラコウの大司教からローマ法王になってまだ日の浅かったヨハネ・パウロ2世はその精神的な支えとなっていたのだろう。親日国として知られるポーランドの生んだ偉大なローマ法王はついに聖人の仲間入りすることになる。