恒例のエリザベス女王のクリスマスメッセージは今年が第一次世界大戦開戦から100年を迎えたこともあり、特に和平を強調するものとなっていた。女王の言うように1914年のクリスマス、最前線の英独兵士が特に命令もなく休戦したという事実が、クリスマスのもたらす平和への影響力の強さを示すものといえるのだろう。世界の政治家があたかも平和達成への意欲を失っているように見える昨今、ローマ法王や英国女王のような立場からの発言にひとはより耳を傾けるのかもしれない。
女王のメッセージは事前にバッキンガム宮殿で収録されたもの。この映像を見ていたら、女王のすぐ後方の机上に立てかけられていた金色の函に見覚えがあった。この函は1914年のクリスマス、当時のメアリー王女からフランスの前線の兵士に配られた、葉巻、たばこ、チョコレートの詰まった函だった。このブリキの函の周囲には当時英国とともに戦った同盟国の名前が打たれている。日英同盟に基づいて参戦した日本もそのうちの一つ。当時の兵士たちはこの王室からの贈り物をどんな気持ちで受け取ったのだろう。彼らが無事帰国し持ち帰ったこの函はやがて収集家に買い取られそれの一つをロンドンに駐在していた時、骨董品店で買った。どういう経緯をたどったのか、そんな函が今、自分の手もとにあると思うと不思議な感じだ。
女王のメッセージは以下のURLから。
ベルギー、フランス、セルビア、モンテネグロ、ロシアとともに日本が刻まれた函。