こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

夏の記憶

2015年05月28日 11時16分07秒 | 文芸
蒸し暑い夏、蚊帳を座敷いっぱいに張った中で一家4人が寝入っていた。なにか異様な感覚に目覚めたのは真夜中。天井に向いていた目の中に飛び込んできたのは、蚊帳の上でもがいている黒いもの。「おかあちゃん!」大きな声を上げて家族を起こした。父が、「なんや蛇やないか」とえらくあっさり言い放った。「おろしたれ」の命令で家族そろって蚊帳の片方を押し上げて黒いものを落としてやった。もう怖くてそっちを見る勇気はなかったが、どうやら蛇は体をくねらせながら退散してくれたらしい。「ヘビは家の守り神さんやから大切にしたらなあかんねん」父の言葉を信じられない思いで聞いた。それ以来、よく蚊帳の上に蛇が落ちてくるのを見るようになった。何度続いても、やはり怖いものは怖かった。子供のころの強烈な思い出である。
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4コマ漫画

2015年05月28日 09時26分49秒 | マンガ
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余暇なんて別世界のこと

2015年05月28日 08時25分48秒 | 文芸
余暇なんて別世界のこと

 余暇時代到来などと歓声を上げていられるのは、まだまだ一部の人たちだけ。逆に生活のリズムが狂い困っているひとの方が多いはず。
 かくいうわたしも後者の部類に属するだろう。周囲は事務所と工場だらけの立地に、あるちいさな店をやっているため、週休二日制とか祝日が増えるのは死活問題。事実、最近は週末や日祭日になると、ため息が出るほどの惨状(?)を来している。
 そんな調子だから、連休も祝日増なんて全く縁がない。確かに店は休めても、懐が気になり遠出の遊びなんかとても考えられr内。
 まだちいさい子どもたちには申し訳ないが、家でゆっくりと過ごすしかない。今は親と一緒にいるだけで十分満足できる年頃だからいいが、将来は「どうしてウチだけどこにも行かないの?」なんて嫌みを言われそうな気がする。
 しかも、家でゆっくりとはいっても、ふだんは早朝から夜遅くまで仕事をしているので、休日はそれこそ返上で、たまりにたまった洗濯物や、部屋の掃除、縫い物なんかを片付けなければならない。ひと通り終わったころには、心身ともにグロッギー状態に。
 変な話だが、休日ほど疲れるという珍現象が起こるぐらいで、余暇をいかに楽しく充実させて過ごすかなんて、まるで別世界のことである。ただひたすら日々の暮らしををどう守るか考えるしか許されない生活環境なのだから……。
(神戸・1988年5月5日掲載)
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絵手紙

2015年05月28日 01時08分48秒 | 絵手紙
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AB型の奥さんはなぜみな強いのかな?

2015年05月28日 00時04分12秒 | 文芸
AB型の奥さんはなぜみな強いのか?

 B型の亭主とAB型の妻。血液型の話だが、解説本によると夫は妻に頭が上がらず、言いたい放題言われても何も言い返せず、ひたすらじ~っと我慢を約束されるとある。
 実証するかのようにうちの女房は強い…というよりキツイ!結婚以来、
「ダメなひと!
「バカなんだから」
「無責任男!」
「いいかげん」
「おっちょこちょい!」
 と、毎日責められっぱなし…!
「おまえなあ…」
 と言い返そうものなら、何杯ものきついお返しがある。どうせくちではかなわないからと、最近は諦めの心境。
 さらに悲劇なのは、なんと揃って二人の子どもたちがAB型で、なかでも4歳の娘は母親そっくり。
「だらしないわね」
「トイレに本を持ち込まないでね」
 と、母親顔負けの連発。いちいち細かく糾弾(?)されるのだから堪ったものじゃない。
 その上、女房が嬉しがって後押ししてくるから、とてもかなわない。弁解・反論などまず不可能。
 ああ~!B型の子どもがひとりいてくれたらなあ。切なるB型夫の夢想である。
(こうべ・1988年4月29日掲載)

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きょうのお昼はちょっと節約です

2015年05月27日 16時08分21秒 | Weblog
まず厚焼き玉子を。やすく買った卵は早く使ってしまわないとと、連日の卵料理。4個を割り落としたのに、砂糖小さじ2杯、濃い口小さじ2杯と刻みネギをたっぷり、芯にカニカマ2本を使った。卵焼き機に流し込んで、焼けたところでくるっと返す。うん、いい焼き加減だ。続いてあったかうどん。暑い時はたまに逆転の発想で対処する。だし汁3カップに薄口大匙2杯弱、みりんと砂糖を各大匙1杯塩を少々で仕上げた。うどん玉は熱湯をくぐらせて、はい出来上がり。小松菜の煮びたしを添えて、結構いい感じのお昼になったぞ。大分ひとり食事も様になってきたかな。じゃあ、いただきま~す。
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子育て、私も叱り方反省しました

2015年05月27日 14時34分34秒 | 文芸
子育て、わたしもしかり方反省しました

 子育てに自信をなくしつつある25歳のお母さんの発言を読み、思い当たる節のあるわたしです。
 わたしも二児の母親ですが、子どもには口うるさい方で、手をあげることもしばしばでした。(自分では、それが普通だと思っていました)
 そんなわたしが反省したのは、しかる度に子どもが委縮してしまい、親の顔色をうかがうようになりつつあったからです。
 わたしの場合も含めて子育てに神経質になり過ぎているのではないでしょうか。親の価値判断が必ずしも子どもにとって良しとするものではないように思います。
 わたしの夫も細かいことを子どもに注意する方です。あるとき、毎度のことながら、「テレビをそんな近くで見るな!目が悪くなるぞ」
と叱りました。
 子どもは素直に言うことを訊くどころか、口答えこそしませんがすねて隣の部屋で泣いています。大人の間でもそうですが、物も言い方で、どうして、「こっちで一緒に見よう」と言ってやれなかったのかと後で夫婦顔を見合って反省しました。
 子育てもやはり押したり引いたりが大切で、ストレートに叱るばかりが能じゃないんですね。ある本に、母親は明るく元気でちょっとぬけている方がいいと書いてありました。
 私たち親は子どものためにと思い込みながら、必死に“いい母親”になろうとしているんですね。それが裏目にでてもなかなか気付けないのが現実なのかも知れません。
(神戸・1988年5月21日掲載)
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4コマ漫画

2015年05月27日 13時55分12秒 | マンガ
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絵手紙

2015年05月27日 12時08分48秒 | Weblog
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おばあちゃん、それはないよ

2015年05月27日 11時15分28秒 | 文芸
おばあちゃん!それはないわよ

「来週、保育園のバザーやで。子供一人に一点、手作り品を提出することになっとるさかいな」
 仕事から帰るのを待ち構えていた義母が、何度も念押すように言う。どうやら、子どもに何もしてやれない母親に見られているらしい。
 それも仕方がない。仕事の関係で早朝から深夜近くまで働き詰めだから、子どものことはぎりぎりまで手をつけない。期日に間に合わせるためには徹夜になる場合もある。それでも自分ながら十分なものが出来たと納得するのに、義母には手抜きをしていると感じるらしい。
「子どものこっちゃさかい、ええもん作ったらな、肩身が狭い思いをしよるで」
 と、バザーの度に皮肉めいたことを言われる。もともと負けん気の強いわたしだから、「それなら!」と勢いをつけ、しゃかりきで期日の何日か前に仕上げ、「おばあちゃん、これ、提出お願いします」と手渡す。
 すると、義母はおもむろに品物を並べてニッコリ。
「これ、バザーに出すのもったいない。もらうわ」
 そ、それはないでしょ、おばあちゃん、もう!
(神戸・1988年7月22日掲載)
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