難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

視聴覚障害者向け放送「普及行政の指針」の意味

2007年11月02日 20時22分03秒 | バリアフリー
071001_0434~002.jpg070907_1225~001.jpg10月30日に公表された、視聴覚障害者向け放送普及行政の指針のテキストファイルが読みにくい。
「案」という字まで入っていたので、改行など整形した。

この「指針」の評価は、確かに障害者にとっては十分なものではない。しかし、その中でも、生放送が字幕を付与しなければならない放送の対象に加えられたこと、手話放送、歌番組も対象になったことなど「評価」したい。

問題は、この量的目標をいかに実現するか、質的に高めるかを、放送事業者や総務省とともに、協議することだと考える。
やみくもに批判しても始まらない。国民的な世論の高まりの中でこそ、実現する。そのためには広範な聴覚障害者、市民に問題を啓発する必要がある。

ラビット 記
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別紙1 視聴覚障害者向け放送普及行政の指針
http://www.soumu.go.jp/s-news/2007/pdf/071030_2_bs1.pdf

1 字幕放送(注1)
(以下、表の説明。指針の内容)
○NHK 普及目標の対象
(1)対象時間 7時から24時まで
(2)対象番組 字幕付与可能なすべての放送番組(注2) 
 【目標】 2017年度までに対象の放送番組のすべてに字幕付与 
 【備考】 教育放送については、できる限り目標に近づくよう字幕付与する。

○放送大学学園 
 【普及目標の対象】 NHKと同様 
 【目標】 聴覚障害者等のニーズの実態を踏まえ、できる限り多く字幕付与
 【備考】 空欄

○地上系民放
  放送衛星による放送(NHKの放送を除く)
 【普及目標の対象】 NHKと同様
 【目標】 2017年度までに対象の放送番組の全てに字幕付与
 【備考】 県域局については、できる限り目標に近づくよう字幕付与する。
 独立U局及び放送衛星による放送にいては、目標年次を弾力的に捉えることとする。

○通信衛星による放送
 有線テレビジョン放送 
 電気通信役務利用放送
 【普及目標の対象】 NHKと同様
 【目標】 当面は、できる限り多くの放送番組に字幕付与
 【備考】 空欄

注釈(1)字幕放送には、データ放送やオープンキャプションにより番組の大部分を説明している場合を含む
(2)「字幕付与可能な放送番組」とは次に掲げる放送番組を除く全ての放送番組
・技術的に字幕を付すことができない放送番組(例 現在のところ、複数人が同時に会話を行う生放送番組)
・外国語の番組
・大部分が器楽演奏の音楽番組
・権利処理上の理由等により字幕を付すことができない放送番組

2 解説放送
(以下、表の説明。指針の内容)
○NHK
 【普及目標の対象】
(1)対象時間 7時から24時まで
(2)対象番組 権利処理上の理由等により解説を付すことができない放送番
組を除くすべての放送番組
 【目標】 2017年度までに対象の放送番組の10%に解説付与
 【備考】 教育放送については、対象の放送番組の15%に解説付与する。
○放送大学学園
 【普及目標の対象】 NHKと同様
 【目標】 視覚障害者等のニーズの実態を踏まえ、できる限り多く解説付与
 【備考】 空欄

○地上系民放
 放送衛星による放送(NHKの放送を除く)
 【普及目標の対象】 NHKと同様
 【目標】 2017年度までに対象の放送番組の10%に解説付与
 【備考】 県域局については、できる限り目標に近づくよう解説付与する。
独立U局及び放送衛星による放送については、目標年次を弾力的に捉えることと
する。

○通信衛星による放送
 有線テレビジョン放送
 電気通信役務利用放送
 【普及目標の対象】 NHKと同様
 【目標】 当面は、できる限り多くの放送番組に解説付与
 【備考】 空欄



【注釈】 視聴覚障害者向け放送普及行政の指針策定後は、技術動向等を踏ま
えて、5年後を目途に見直しを行う。


以上