難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

補聴器と人工内耳のデュアル装用へ 

2007年11月08日 20時14分00秒 | 人工内耳
071108_1128~001.jpgいま使っているデジタル補聴器は明らかに故障している。
写真にある小さいボリュウムに触れると音が急変する。

補聴器の音が段々小さくなって、あれ電池が切れたのかと思って思って補聴器をコンコンと指で叩くと聞えが復活することを告げて修理に出したが異常はないと戻ってきた。
再度装着してみると同じだ。再度修理に出した。メーカーの工場に出したがやはり故障していないという。もう数ヶ月前のことだ。
前の時は内部が断線しかかっていたので修理したということだった。

071106_1011~001.jpgこれで、このメーカーと補聴器店に対する信頼感は薄れた。
補聴器店も人の聞えに真剣になれないのだろう。最後は自分の聞こえに対する意欲しかない。
人工内耳手術の前の最後の麻酔科の検査の時に、手術前後は補聴器が使えないと説明を受けた。音入れまでは右の補聴器は使えると耳鼻科医師は言っていたが、補聴器の不具合が補聴器に対する不信感を増幅させていたので、補聴器が使えないことをそれでも良いという考えと不安な気持ちが交錯していた。


補聴器を長年そう要して来た自分がなぜ人工内耳に向かったか、自問していた.職場のコミュニケーション不全が続いていたこともあり、補聴器店の対応で、補聴器に対する期待が急速にしぼんでしまい、こういた時に開かれた人工内耳の相談会に参加したので、人工内耳に気持が向いたと今思う。

補聴器の期待はまだあるが、人工内耳の新しい聞えが楽しみでもある。
ハイブリッド人工内耳ならぬ補聴器と人工内耳のデュアル装用はどうなるか?
医師と相談して、人工内耳のマッピングが落ち着いたら、補聴器のフィッティングも始める予定にしている。


ラビット 記



ドロップアウトを水際で救うメンター制度(3)

2007年11月08日 08時46分01秒 | エンパワメント
071104_1222~001.jpg071104_1211~001.jpg
欄外 高校アカデミーについて

カリフォルニア州には現在約200の高校内アカデミーがある。産学共同を実践することから、パートナーシップ・アカデミーともいう。60年代末フィラデルフィア(ペンシルバニア州)に起こり、カ州では80年初めに誕生。地域産業と提携し、専門教師の配置、少人数クラス編成、実技重視のカリキュラムに特徴がある。メンタープログラムを始め、ビジネス研修制度、校外研修、社会人ゲスト講師招聘など、地元企業がアカデミーのカリキュラム編成に深く関わる。
ユニークなアカデミーには、ロサンゼルス近郊ハリウッドにある高校のクッキングアカデミー。著名な料理専門学校が近くにあることからできた。カ高校などシリコンバレーに近い高校では、ほとんどがコンピューターや電子工学系のアカデミーである。

アカデミー入学は生徒の自由意志に基づく。ほとんどは、低出席率、低い成績評価(4段階評価で2・5以下)、無気力・無関心、経済困窮家庭の子女。行動に問題のある生徒については、
1.生徒自身への警告、 
2.教師と話し合い、
3.両親を呼び、アカデミー監察下に置く、
4.一学期間停学、の順に措置が取られる。

行動規範の元になるのがアカデミー規律。
1.他者に対する尊敬の念、2.自主性、3.誠実。
毎年授与される「アカデミー賞」には3賞あり、一つはアカデミー規範に優れた生徒に対するもの。残り2賞は,ベストアチーブメント(最優秀賞)とベストインプルーブメント(最も著しい成績向上)賞。

アカデミーの運営費は、登録生徒数と彼らの最終成績による。80%の出席率を満たし、90%の目標達成を果たした生徒に対し、カリフォルニア州政府、高校の所在する管轄学校区、参加企業とで折半する。







ドロップアウトを水際で救うメンター制度(2)

2007年11月08日 08時40分14秒 | エンパワメント
071104_1221~001.jpg071104_1221~002.jpg>ドロップアウトを水際で救うメンター制度
>
> これが教育雑誌に掲載されたときの本当のタイトルです。

ラビット 記
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「メンタープログラムでは、まず学期の初めに、どんな社会人にメンター(先輩)になってもらいたいか、生徒に希望を書かせ、その後約一ヶ月ほどで各生徒の希望に合ったメンターを探します」。

毎年新学期はメンター獲得に必死の毎日。だから、「自らメンターを見つけてきた生徒には、ボーナス点をあげて成績に加算します」。今年は53人中9人が自分でメンターを見つけてきた。

今年度(02年9月―03年6月)のメンターの主な顔ぶれは、ハイテクや教育に強い地の利を反映して、コンピュータープログラマー、財政アナリスト、医者、大学教員、心理カウンセラーなど。中には、公園管理者、政治活動家、スポーツライター、カイロプラクター、探偵、陸軍士官、理容師、音楽家などと創造的な職も見える。

このプログラムがなければ接することのない他の人種や年齢層、居住地域の人に出会うことで、「アメリカ社会に残存する差別や偏見の根を取り除くよい機会です」。


メンタープログラムの活動には、前・後学期ごとに各一回ずつあるピクニックや合同昼食会(写真参照)などがあるが、他は各メンターと生徒の創造性と自主性に任されている。会社で生徒に簡単な仕事を手伝わせたりするメンターもいる。
学校側もこのような校外活動を支持しており、生徒が希望書を提出すれば認められる。それまでふらふらしていたある生徒が、ある日から突然態度が真剣になった。聞けば、メンターに連れられて、会社の重役会議に出席し、数人の経営陣が、何兆円もの資金を運営するのを目の当たりにしたという。別の生徒で、メンター個人所有の
飛行機に乗せられ態度を変えた者もある。

「多くの生徒は、仕事や実社会で成功するための条件について誤った考えを持っています。メンターはその誤りを正し、社会の実態を知らせる格好の人材源。
地位や人種の違いを越えて、成功への真の鍵=知は力なり=を伝えてもらうのがこのプログラムの狙いです」。

学校と社会は切り離された場所ではなく、むしろ互いに利益を分かつパートナーになりうることを、メンタープログラムは示している。本当の「社会」勉強は、社会に出てからでは遅いのかも知れない。

(以下、続く)



ドロップアウトを水際で救うメンター制度(1) 難聴者のメンター制度へ

2007年11月08日 08時33分58秒 | エンパワメント
071104_1212~001.jpg071104_1214~001.jpgサンフランシスコの風さんが日本の教育雑誌に投稿した記事を本人と編集者の了解を得たので、紹介する。

> これが教育雑誌に掲載されたときの本当のタイトルです。「ドロップアウトを水際で救うメンター制度」

「教職課程」(協同出版、2003年)より

ラビット 記

写真は勤務先駅に隣接する小さなガーデンプレイスの花

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水際の生徒救うメンター制度 

 現代アメリカ教育界の頻出用語に、「アト・リスク(at risk)スチューデント」というのがある。不登校や非行を実行するまでには至らないが、学校にいて常に成績評価の最底辺をさまようドロップアウト予備軍のことだ。
データの日米比較はともかく、その対策のために米国の高校ではどんな努力がなされているか、ひとつの例を紹介しよう。

ある日、社内の回覧Eメールに「アト・リスク生徒のメンター募集」というのがあった。
募集先は地元カールモント高校(以下カ校)のビジネスアカデミー教師トム・ムーアとなっている。紹介文には、「あなたの仕事や実社会での経験を高校生に伝えてみませんか。今まで成功したことがない生徒にもやればできることを教えてあげて下さい」とある。義務は一ヶ月に最低1,2時間程度、生徒に会う時間があればよい。人
生の先輩として、ドロップアウト寸前の生徒が、刑務所や路上の住人にならないように手助けすれば、底辺層救済にかかっている税金(生活保護など)を減らすことにもなる、などと社会経済的メリットも説明している。

カ校は筆者のクライアントである障害生徒が何人か通っている高校だ。早速ムーア先生(以下ム先生)を訪ねてみた。

「アカデミーというのは、アト・リスク生徒のための、いわば高校の中の高校です。数学・英語・社会など基本教科は普通カリキュラムのまま、残りはコンピューターなどの実技訓練に力を入れます」とム先生。生徒は約140人おり(カ校全生徒数は約1,600人)、3年間通して同じ教師が担任になる。クラスの規模も普通クラスより小さい
。ム先生は3人いるアカデミー教師の一人で、2年生の必修科目、メンタープログラムの担当者である。
(以下、続く)



「FNNレインボー発・あすの天気」の字幕中断について

2007年11月08日 01時18分59秒 | 生活
10月
071106_0931rainbowbrige.jpg30日、フジテレビ字幕放送の担当の方から、「FNNレインボー発・あすの天気」の字幕放送がなかったことについて、ご説明のメールがあった。

生放送の字幕放送の字幕制作に付いては、いろいろな困難があることが分かった。
今後、生放送が字幕放送付加可能な番組になったことから、いろいろな取組みが行われるだろう。

ほとんど字幕スーパー等が付いている番組も字幕付与可能な番組とカウントされることになった。これは聴覚障害者のために作成されたものではないがほとんど字幕が付いていれば聴覚障害者にも理解できるだろう。
しかし、この字幕スーパー、テロップ等に、字幕等制作補助金が
使われるのは避けるようにしなければ今後重点的に必要とされる、生放送の字幕、手話、解説放送、ローカル局の字幕などに回らなくなる恐れがある。


ラビット 記
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071106_0929~003.jpg
フジテレビの「レインボー発」の字幕は、事前にアナウンス原稿を字幕化しておいて、放送の時にタイミングを合わせて送出する方式だ。
字幕化した後、あるいはその途中で元の映像やせりふが変わったりする場合、その字幕が使えなくなってしまう。
その場合、番組の最初と終わりに説明を流すようにしているとのことだ。