難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

軽・中度難聴児の親の講演から

2008年01月28日 22時21分14秒 | 生活
080127_1446~001.jpg080127_1509~001.jpgろう学校ドットコムのサイトにあった、難聴児の親が「軽・中度難聴児の」成長を親の立場から語った講演の記録を読んだ。

自身も難聴児教育に関わっておられる同氏には会ったことはないがメールのやりとりをしたことがある。

一読しただけだが、いろいろなことを考えた。
○「軽・中度」難聴という言い方の問題。子ども自身も「軽度」と言うこと。
確かに、障害者福祉制度は聴力レベルで支援対象になるかならないかが決まるが、障害の本質から見て、重度、軽度という言い方は克服されなければならない。
今は、補聴器の性能も上がり、人工内耳による聴覚活用が出来、各種の支援機器もある時代だ。
権利条約で障害は社会の理解とバリアーに起因すると明記されている。障害の名前は出てこないし、程度の軽重ももちろんない。

昨日の講演の中で「聴覚障害は、皆さんの耳が悪いために起こるのではなく、皆さんと社会の間のコミュニケーションがうまく行かないために起こる」と話されたことを思い出した。


○聴者の中の難聴児の聴能と言語発達レベルによるコミュニケーション状況の観察は、自分の子ども時代を思い出しても記憶にないだけに興味深かった。
児童期、学生時代の言語生活は、確かにその後の思考力に影響はある。

○聴覚障害者という言葉があまりないこと、「権利」という言葉が出てこないことは気になった。

教育関係者も親も、子どもは難聴であっても普通の子どもと同じ教育を受ける「権利」を持っていることを語るべきだろう。

○難聴児のサポートに教育関係者に医師と言語聴覚士、補聴器技能者が関わるだろう。
成人難聴者はどう関わるか。
サポートの専門性をどう確立させ、発揮するか。


ラビット記
写真は近所の人気ベーカリーと地場スーパーの店内
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平成16年7月24日(土) 大塚ろう学校専門家研修
軽・中度難聴のむずかしさ
-聞こえにくい子どもを育てた親として-
稲城市聴覚障害児をもつ親の会 橋倉あや子
http://www.rougakkou.com/dataroom/koen/040724.html




人工内耳手術の動画、メーカー2社の比較(東大)

2008年01月28日 20時05分07秒 | 人工内耳
東京大学医学部付属病院耳鼻咽塙科の人工内耳チームのWebに、以下の資料があった。

人工内耳手術の動画
頭の骨の奥にある蝸牛にドリルのようなもので電極を挿入する穴を開けている。
http://www.h.u-tokyo.ac.jp/orl/group_CI.htm
自分の場合も自分から記録を申し出たのだが、今は皆最初から最後までビデオで記録をしているそうだ。医療禍誤防止もあるのかも知れない。大勢の医師が見学していたそうだ。


人工内耳2社の比較
東大では、コクレア社とメドエル社の人工内耳は特に効果に差がないとしている。
但し、乳幼児の場合は手術時に人工内耳の電極のチェックが出来るコクレア社を採用している。

http://www.h.u-tokyo.ac.jp/orl/CIselect.ppt


ラビット 記



企業だけ儲け過ぎ!バリアフリーや障害者雇用に責任を果たせ!

2008年01月28日 13時32分16秒 | 生活
080128_1252~001.jpg080128_1251~002.jpg昨日日曜日の日本経済新聞に、企業が利益を倍増させた反面、賃金は現象している数字が紹介されていた。

「上場企業の経常利益は2008年3月期まで5年連続で過去最高益を更新する見通しだという。財務省の法人企業統計では企業の経常利益総額は06年年度に54兆3千786億円と、06年度の約二倍に増えている。
一方、賃金は上昇していない。厚生労働省の毎月勤労統計調査では、一人の雇用者06年に受け取った基本給や残業代、ボーナスなどの現金給与総額は96年を6%下回る」(漢数字を洋数字に変更)。

日本経済新聞は触れていないが、大儲けした企業は当然税金も払っているはずだが、大企業には減税措置が拡大され、その他にも研究開発補助金などの優遇措置を受けて、税金は増えていないのだ。

高齢者、障害者は逆に医療費も社会保険料も負担が増大し、年金は減っている。

これで、障害者自立支援法で一割負担だ、平等に負担だと言われても誰も納得しない。


ラビット 記