難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

中途失聴・難聴者就労問題メモ(2)

2010年10月17日 17時29分58秒 | 就労
難聴者は、複合的な問題を抱えているので、各分野の専門家による連携した支援が必要だ。
アメリカの就労リハビリテーションシステム(VR)はそうした連携が出来ている。

4.【難聴者・中途失聴者支援の専門家】
難聴と難聴者問題に精通した医療、福祉、教育、就労など各分野の連携した支援の仕組みが必要だ。
また当事者組織や専門家の支援も不可欠である。

(理由)難聴問題は、難聴者自身にも理解しにくいコミュニケーション的には多様性、変容性の側面を持つ障害で、社会的には関係性の側面を持つ障害なので、複合的な問題を抱えている。
これらに対応するには、難聴問題を理解した各分野の専門家の支援を連携して連続的に受けられる仕組みが求められる。

5.【コミュニケーション支援の方法】
難聴者、中途失聴者のコミュニケーション方法は、必要な場合複数の支援が保障される必要がある。
例えば補聴援助システムの利用と要約筆記の併用などである。

(理由)必要とするコミュニケーション方法は個々に異なり、場面によっても異なるため。
ある会議の場においてある発言者の声は補聴援助システムで聞き取れても別の発言者は早口だったり不明瞭な発音、声の質などで聞き取れないからである。

6.【情報保障機器等の整備】
当事者が求める補聴援助システムを雇用側で整備すること。
拡声電話、会議用補聴援助システム(磁波、赤外線、無線)、電話リレーサービス、電子メール、携帯等の利用の許可など

(理由)難聴者に有効な補聴援助システムは各種あり、それらの受信機を補聴器等にリンクして利用するため。

7.【医療・リハビリテーションの機会保障】
通常の有給休暇以外の医療・リハビリテーションサービスを受ける機会を保障される必要があります。

(理由)補聴器のフィッティング、人工内耳のマッピングは継続的に何度も受ける必要があるため。


ラビット 記

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