難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

民主党政権の障害者施策は?

2010年10月20日 23時33分04秒 | 日記(つぶやき)
新政権になって2年。総理大臣が替わって2ヶ月。しかし、社会保障や障害者施策を充実させようというメッセージが伝わってこない。

障害者自立支援法に変わる総合福祉法を作ると時の厚生労働大臣が言いながら、もう1年だ。
確かに障害者制度改革推進本部が発足し、推進会議の一次意見を受けた閣議決定もされた。総合福祉法部会の会合も進んでいる、就労チームも発足している。

しかし障害者自立支援法改正案が出てくるわ、推進会議は法定化されないわ、B型肝炎患者大半が救済排除されるわ、後期高齢者保険制度は延命されるわで一体本腰を入れて取り組む姿勢があるのだろうか。

障害者団体も、セミナーを開いたり、大フォーラムの開催したりで、政府にきちんと取り組む姿勢を求めることを明確にしつつある。


ラビット 記

聴覚障害者向け放送の問題

2010年10月20日 23時13分37秒 | 放送・通信
聴覚障害者向け放送は、今もいろいろな問題を抱えたままだ。

一つは、聴覚に障害がある人がテレビ放送にアクセスできないということだ。その数は1千万人に及ぶ。
現在のテレビの大半は地デジ化されたとは言え残りはアナログのままだ。このテレビは字幕放送は移らない。
地デジテレビは字幕受信機能があるが、すべてのテレビ番組に字幕放送を実施していない。
地方局ではキー局制作以外の字幕制作をほとんど出来ていない。

二つ目は、緊急時の放送、国会中継、政見放送など字幕対応が遅れているということだ。
これらは、生命、安全に関わる情報提供であり、また国政、地方政治を問わず参政権に関わる基本的人権の問題だ。

閣議決定で今年度中に成案を得ることが決まっている政見放送の字幕放送に付いては、ようやく総務省で検討会が開かれたがそこでストップしている。

三つ目は、これらの問題解決に当事者の関与がほとんど出来ないことだ。
地デジ化も規格制定時から当事者不在で進んで、次世代規格も蚊帳の外のままだ。
放送法の改正も放送のアクセシビリティがどうなるのかも 聞かないまま進んでいる。


ラビット 記

難聴者に「障害受容」は必要か?

2010年10月20日 22時45分14秒 | エンパワメント
今日の勉強会は、「自立」がテーマだった。

中途失聴・難聴者向け手話講習会の位置づけを難聴者等が手話を学ぶことを通じて自立することを支援することとしたが、その「自立」とは何かということになった。

その議論の中で、障害受容と自立は一緒、裏表とかの考えが出された。
障害受容というと障害にだけ着目し、それも障害を持つ人にのみ「受容」を強いるのは不自然として、人間全体の理解をするという考え方に転換しなければならないのではと説明した。
つまり、その人全体を理解する中で機能障害も持っているということであり、機能障害がその人のすべてではないということだ。

今は「障害者制度改革の基本的な方向」の閣議決定文書の中にも「障害は社会との関わりのあり方によって決定される」と書かれるぐらいだから、障害の受容を障害者側に求めるのではなく社会に求める必要がある。これは「障害の社会的受容」と言われている。

自立とは、身辺動作ができることでも経済的自立でもなく、自分の生活、生き方に対する自己決定が出来、社会に何らかの役割を持って活動できることとした。


ラビット 記

介護福祉士国家試験の「配慮申請書」提出

2010年10月20日 12時58分04秒 | 社会福祉の学習

「身体に障害のある方等の受験上の配慮申請書」に「症状及び日常生活での状況等を出来るだけ詳しく記入して下さい(コミュニケーション手段や方法、身体の状況や筆記能力などをご記入下さい)」とある。

「重度の感音性難聴。右耳に補聴器、左耳に人工内耳を装用して音声でコミュニケーションする。聞き取れないときは筆談、要約筆記を利用する。」
と記入して、今日の昼休みに出した。簡易書留で420円もかかったぞ。

希望する配慮は以下の3つ。
・発言事項の文書による伝達
・座席を前方に指定
・補聴器の持参使用

視覚障害、肢体不自由、その他の病弱等にも配慮があり、試験時間の延長や別室(少人数)の設定、チェックによる回答等細かく要望できるようになっている。
大学の試験もこのぐらい対応して欲しい。


ラビット 記