お金に好かれる人は相手を否定しない!?
なぜかお金が寄ってくる人がいる一方で、逆にいつまでたっても貯まらない人も。その違いはお金に対する心の持ち方や向き合い方が大きく影響しています。
お金持ちに共通するパターンとは何か? そこから私たちが学べることは? ビジネス心理研究家の神岡真司さんが解説します!
* * *
お金に好かれる人はコミュニケーションが上手な人です。
コミュニケーションが上手だから人が寄ってくる。人が寄ってくるところに仕事が生まれ、お金が生まれる。お金持ちの人は普段からコミュニケーションを大切にし、人間関係を大切にしているからこそ、お金が寄ってくるのです。
お金持ちの人の会話の特徴はYESの返答が多いことです。名づけて「YESマンの法則」と言っていますが、相手の言うことに盲目的に従うという意味ではありません。
日常の会話の中で相手を否定たとえば次の会話を見てみましょう。
Aさん「最近世の中が物騒ですね。テロや紛争があちこちで起きていて、日本もそのうちに危ないんじゃないかな?」
Bさん「そうですね。日本人はのんびりしていますね」
Aさん「それじゃあダメですよね。危機意識がないと」
Bさん「そうですね。時代に合わせて意識も変わっていかないとダメですね」
Aさん「それがなかなか変わらないんですね」
Bさん「本当にそうですね。何から変えていくべきだと思いますか?」
Aさんの意見に対して、Bさんは「そうですね」でしか答えていません。
お金持ちの人に共通するのは、日常の会話の中で相手を否定したり、対立したりすることがほとんどないことです。
ホンネのところでは違う意見があるかも知れません。しかし、日ごろの会話において、相手を否定してまで自分を主張する必要などほとんどないはずです。そのことをお金持ちの人はよく知っているのです。
お金持ちは相手の承認欲求を満たすことで信頼感を得る
会話上手は聞き上手という言葉がありますが、そういう人は会話の中で「いや」「でも」「しかし」「だけど」といった否定の接続詞を使いません。逆に「そうですね」「なるほど」「よくわかります」といった肯定の言葉を使います。
肯定の言葉を使うことで相手は自分の話をしやすくなる。すると自分は認められたという満足感を得ることができます。
心理学でいう「承認欲求」が満たされるのですが、その欲求を満たしてくれる相手に対して人は好感を持ち、信頼感を持ってくれるようになるといいます。
好感や信頼感こそが、ビジネスや仕事につながり、ひいては収入にまでつながることを、お金持ちは意識せずとも体感で知っています。ですから彼らは目の前の人に好感と信頼感を持ってもらうように振舞います。
上手な質問をして相手に話をさせることがポイント
実際にお金持ちの人に会うと、自分の話をするよりも、こちらの話に興味を持ち、いろいろと質問してきます。相手を満足させると同時に、そうやって様々な情報を幅広く得ることで、自分の参考にしているのです。
大体相手に8割話をさせ、自分の話は2割くらいで抑える。すると面白いことにこちらが2割しか話していないのに。「あの人は話がうまい、会話が上手だ」という評価になります。
相手に話をさせるテクニックとして、即意当妙な相槌があります。「なるほど」「そうなんですか」「すごいですね」という相槌を適度にうつこと。相手は真剣に話を聞いてもらっていると感じ、気分が良くなってどんどん話をします。
とくに相手が繰り返し同じ言葉を使ったり、こちらのある言葉に大きく頷いたりしたら、その言葉に何か思い入れや、話したいことがあると考えてよいでしょう。その部分に話を振ると、相手は喜んで話を広げるはずです。
相手の使う言葉と反応を見ながら、相手のキーワードを探ることが、お金持ちの人は上手なのです。
お金持ちの人ほど避けたがる話題とは……
逆にお金持ちの人ほど避けたがる話題があります。
それは他人の「噂話」です。何人か集まると、1人は必ずこの手の話が好きな人物がいます。そういう人物は他人の噂をすることで、一時的に自分に耳目が集まることに快感を覚えるのです。
ただし、そのような会話が生産的なものを生み出さないことは誰もが知っています。それどころかその話が噂の主に漏れ伝わり、そこにいた人全員を敵のように認識してしまいます。
お金に好かれる人は、このような下品な会話で、余計な敵を作ることを最も嫌います。そこに前向きな話や、生産的な話がないからです。そればかりか、余計なトラブルに巻き込まれ、使う必要のないエネルギーを使うことにもなりかねません。
マイナスの会話をスルーする高等技術とは?
お金持ちの人は、会話がそのような方向に流れると、上手にスルーするテクニックも持ち合わせています。
ある人はそんな話になると、さりげなく「次の用事があるから」「待たせている人がいるので」など、適当な理由を付けてその場から退散します。
2人だけでの会話の場合はなかなかそのように抜けることは難しい。それでも、会話の流れを上手に変えることができます。
Aさん「○○さんは、どうやら他部署のYさんと不倫しているらしいよ。この前居酒屋で2人で飲んでるところを目撃されたんだってさ」
Bさん「そうなんだ。君の情報力はさすがだね。ところで、居酒屋といえば、駅前にできた店がすごくおいしいらしいよ」
Aさんの噂話に乗るのではなく、その情報力に驚くそぶりを見せながら、巧みに話を変えて自然にスルーしています。お金持ちになる人は悪いコミュニケーションから逃げることも上手なのです。
教えてくれたのは……神岡真司さん
ビジネス心理研究家。日本心理パワー研究所主宰。最新の心理学とビジネススキル向上理論に定評がある。法人対象でのモチベーショントレーニング、組織活性化コンサルティング、心のパワーアップセミナーなどで活躍中。
なぜかお金が寄ってくる人がいる一方で、逆にいつまでたっても貯まらない人も。その違いはお金に対する心の持ち方や向き合い方が大きく影響しています。
お金持ちに共通するパターンとは何か? そこから私たちが学べることは? ビジネス心理研究家の神岡真司さんが解説します!
* * *
お金に好かれる人はコミュニケーションが上手な人です。
コミュニケーションが上手だから人が寄ってくる。人が寄ってくるところに仕事が生まれ、お金が生まれる。お金持ちの人は普段からコミュニケーションを大切にし、人間関係を大切にしているからこそ、お金が寄ってくるのです。
お金持ちの人の会話の特徴はYESの返答が多いことです。名づけて「YESマンの法則」と言っていますが、相手の言うことに盲目的に従うという意味ではありません。
日常の会話の中で相手を否定たとえば次の会話を見てみましょう。
Aさん「最近世の中が物騒ですね。テロや紛争があちこちで起きていて、日本もそのうちに危ないんじゃないかな?」
Bさん「そうですね。日本人はのんびりしていますね」
Aさん「それじゃあダメですよね。危機意識がないと」
Bさん「そうですね。時代に合わせて意識も変わっていかないとダメですね」
Aさん「それがなかなか変わらないんですね」
Bさん「本当にそうですね。何から変えていくべきだと思いますか?」
Aさんの意見に対して、Bさんは「そうですね」でしか答えていません。
お金持ちの人に共通するのは、日常の会話の中で相手を否定したり、対立したりすることがほとんどないことです。
ホンネのところでは違う意見があるかも知れません。しかし、日ごろの会話において、相手を否定してまで自分を主張する必要などほとんどないはずです。そのことをお金持ちの人はよく知っているのです。
お金持ちは相手の承認欲求を満たすことで信頼感を得る
会話上手は聞き上手という言葉がありますが、そういう人は会話の中で「いや」「でも」「しかし」「だけど」といった否定の接続詞を使いません。逆に「そうですね」「なるほど」「よくわかります」といった肯定の言葉を使います。
肯定の言葉を使うことで相手は自分の話をしやすくなる。すると自分は認められたという満足感を得ることができます。
心理学でいう「承認欲求」が満たされるのですが、その欲求を満たしてくれる相手に対して人は好感を持ち、信頼感を持ってくれるようになるといいます。
好感や信頼感こそが、ビジネスや仕事につながり、ひいては収入にまでつながることを、お金持ちは意識せずとも体感で知っています。ですから彼らは目の前の人に好感と信頼感を持ってもらうように振舞います。
上手な質問をして相手に話をさせることがポイント
実際にお金持ちの人に会うと、自分の話をするよりも、こちらの話に興味を持ち、いろいろと質問してきます。相手を満足させると同時に、そうやって様々な情報を幅広く得ることで、自分の参考にしているのです。
大体相手に8割話をさせ、自分の話は2割くらいで抑える。すると面白いことにこちらが2割しか話していないのに。「あの人は話がうまい、会話が上手だ」という評価になります。
相手に話をさせるテクニックとして、即意当妙な相槌があります。「なるほど」「そうなんですか」「すごいですね」という相槌を適度にうつこと。相手は真剣に話を聞いてもらっていると感じ、気分が良くなってどんどん話をします。
とくに相手が繰り返し同じ言葉を使ったり、こちらのある言葉に大きく頷いたりしたら、その言葉に何か思い入れや、話したいことがあると考えてよいでしょう。その部分に話を振ると、相手は喜んで話を広げるはずです。
相手の使う言葉と反応を見ながら、相手のキーワードを探ることが、お金持ちの人は上手なのです。
お金持ちの人ほど避けたがる話題とは……
逆にお金持ちの人ほど避けたがる話題があります。
それは他人の「噂話」です。何人か集まると、1人は必ずこの手の話が好きな人物がいます。そういう人物は他人の噂をすることで、一時的に自分に耳目が集まることに快感を覚えるのです。
ただし、そのような会話が生産的なものを生み出さないことは誰もが知っています。それどころかその話が噂の主に漏れ伝わり、そこにいた人全員を敵のように認識してしまいます。
お金に好かれる人は、このような下品な会話で、余計な敵を作ることを最も嫌います。そこに前向きな話や、生産的な話がないからです。そればかりか、余計なトラブルに巻き込まれ、使う必要のないエネルギーを使うことにもなりかねません。
マイナスの会話をスルーする高等技術とは?
お金持ちの人は、会話がそのような方向に流れると、上手にスルーするテクニックも持ち合わせています。
ある人はそんな話になると、さりげなく「次の用事があるから」「待たせている人がいるので」など、適当な理由を付けてその場から退散します。
2人だけでの会話の場合はなかなかそのように抜けることは難しい。それでも、会話の流れを上手に変えることができます。
Aさん「○○さんは、どうやら他部署のYさんと不倫しているらしいよ。この前居酒屋で2人で飲んでるところを目撃されたんだってさ」
Bさん「そうなんだ。君の情報力はさすがだね。ところで、居酒屋といえば、駅前にできた店がすごくおいしいらしいよ」
Aさんの噂話に乗るのではなく、その情報力に驚くそぶりを見せながら、巧みに話を変えて自然にスルーしています。お金持ちになる人は悪いコミュニケーションから逃げることも上手なのです。
教えてくれたのは……神岡真司さん
ビジネス心理研究家。日本心理パワー研究所主宰。最新の心理学とビジネススキル向上理論に定評がある。法人対象でのモチベーショントレーニング、組織活性化コンサルティング、心のパワーアップセミナーなどで活躍中。