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マッハ2・2、次世代“コンコルド”は東京-シスコ日帰りも…リニアより早い就航の現実味

2016年12月26日 06時31分31秒 | ニュース
 唯一の超音速旅客機コンコルドが世界の空から消えて13年。新型旅客機を開発する米デンバーのベンチャー企業「ブームテクノロジー」が、来年にもモデル機の試験飛行を始める。コンコルド引退から20年になる2023年の就航を目指し、東京-サンフランシスコ路線も想定する。リニア新幹線の開業より早く、マッハ2・2の空の旅が実現している可能性もある。
来年中に試験飛行
 「ジェット時代の到来から60年にもなるのに私たちはまだ、1960年代の速度で飛んでいる」
 英紙ガーディアンによると、ブーム社のブレイク・ショール最高経営責任者(CEO)はこう述べ、超音速旅行が遅々として進歩しないことを嘆いた。同氏はインターネット通販大手アマゾンなどを経てブーム社を創設した。
 パイロットでもあるショール氏は「コンコルドには乗ったことがない。待っていたが誰も作ってくれなかった」と、自ら起業して超音速旅客機の開発に乗り出した動機を語った。
 ブーム社は、英ヴァージングループで民間宇宙旅行計画を進めるヴァージンギャラクティックの傘下にあるスペースシップカンパニーと提携。11月に新型旅客機の原形になる小型モデルを公開した。ショール氏は「来年中に初の試験飛行を行いたい」としている。
ビジネスクラス並の料金で
 計画する超音速旅客機は、座席数が約45席でコンコルドの半分ほど。ただ速度はマッハ2・2で、コンコルドのマッハ2・0を上回る。とりわけ強調するのが、燃費効率を高めるなどして目指す低料金だ。ビジネスクラスなみの料金を実現したいという。
 サンフランシスコー東京間では、通常旅客機の半分の5時間半で結び、料金は片道3250ドル(約35万円)を見込む。「サンフランシスコを朝に発ち、東京ですしランチをとって夜中には帰れる」と同社はアピールしている。
 世界で500ルートを想定しているが、なかでもニューヨークーロンドンとサフランシスコー東京、サンフランシスコーシドニーの3路線を優先。大西洋を越えるニューヨークーロンドンは所要3時間15分、太平洋を斜めに横切るサンフランシスコーシドニーでも6時間45分としている。
10年で1300機!
 英仏が共同開発したコンコルドは1976年に運行を開始し、超音速旅行の幕開けを告げた。しかし燃費効率の悪さや長い滑走距離、超音速による衝撃派といった問題を抱え商業的には低飛行。2003年に運行を停止すると新規参入もなく、超音速は市場が見込めない市場とされてきた。
 しかしブーム社の計画はヴァージングループの協力も得て、技術的にも商業的にも実現の期待が高まっている。グループを率いるリチャード・ブランソン氏は「航空分野の革新と高速商業飛行の発展にはずっと情熱を注いできた」と言う。
 米ブルームバーグによると、ヴァージングループの10機に加え欧州の別の航空会社も15機の購入権を確保。さらに170機について交渉が進められているという。航空ビジネスのコンサルタントは10年以上にわたり1300機を売る可能性もあるとしている。
 ウォール・ストリートジャーナルは、米航空宇宙機器大手ハネウェル社が電子機器の供給で合意したと伝えた。
 構想から長い年月がたつリニア中央新幹線も、東京ー名古屋間で2027年の開業を目指して動き始めた。超音速旅客も停滞の長い時代を過ぎ、一挙に開花するかもしれない。

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