●テクノストレスとは
テクノストレスということばは,コンピュータの端末画(VDT)を見ながら長時間の仕事をしている人々にみられる慢性的なストレス状態を意味するものとして,使われました。
新しい技術が普及しはじめるときには,技術に慣れないために
,過度の緊張,過度の集中が必要です。そのために,いつもよりは,ストレスがたまります。このストレスは,新しい職場に入ったときに発生するストレスと同じ類です。
しかし,コンピュータ相手の仕事には,単なる不慣れによる
ストレスだけでなく,慣れても――というより,慣れたがゆえ
に――ストレスをもたらす要因があります。それを表現するた
めに,テクノストレスということばが使われるようになりまし
た。
●テクノストレスは集中病
コンピュータ相手の仕事がテクノストレスをもたらすのは,
コンピュータが,その使い手(ユーザ)をして仕事に「のめり
込ませる」特性を持っているからです。
その特性とは,相互交流です。
コンピュータは対話マシンと呼ばれることがあります。人と
コンピュータがことばや絵などの記号を媒介にしてやりとりし
ながら仕事をするからです。
対話マシンですから,こちらの都合だけを優先させるわけに
はいきません。相手に合わせなければなりません。この気づか
いは,必ずしも苦痛ではありません。むしろ,楽しみでさえあ
ります。しかし,実は,そこにストレス地獄への入り口があり
ます。
人は楽しいことには自然に集中します。時間を忘れて没頭し
ます。
そして,疲れを意識することもありません。本来なら,ある適
当なところで,ストップ・ルールが働いて,注意集中を止めて
休憩をとりたくなります。そして注意の備蓄をします。
しかし疲労感がないため,このストップ・ルールが働かなくなります。
終わってみると,とてつもないストレス状態になっていた
ということになります。
これが,テクノストレスです。
コンピュータを介した仕事に由来するテクノストレスは,高
度の認知活動への長時間にわたる過度の集中によるものです。
認知活動というところが,もう一つやっかいなところです。
肉体労働ですと,疲れてくれば身体の動きが悪くなります。し
たがって,疲れを自覚できます。ところが,認知活動は,その
疲労を自覚させる表面的なきっかけがありません。みずから知
るしか手がありません。
テクノストレスということばは,コンピュータの端末画(VDT)を見ながら長時間の仕事をしている人々にみられる慢性的なストレス状態を意味するものとして,使われました。
新しい技術が普及しはじめるときには,技術に慣れないために
,過度の緊張,過度の集中が必要です。そのために,いつもよりは,ストレスがたまります。このストレスは,新しい職場に入ったときに発生するストレスと同じ類です。
しかし,コンピュータ相手の仕事には,単なる不慣れによる
ストレスだけでなく,慣れても――というより,慣れたがゆえ
に――ストレスをもたらす要因があります。それを表現するた
めに,テクノストレスということばが使われるようになりまし
た。
●テクノストレスは集中病
コンピュータ相手の仕事がテクノストレスをもたらすのは,
コンピュータが,その使い手(ユーザ)をして仕事に「のめり
込ませる」特性を持っているからです。
その特性とは,相互交流です。
コンピュータは対話マシンと呼ばれることがあります。人と
コンピュータがことばや絵などの記号を媒介にしてやりとりし
ながら仕事をするからです。
対話マシンですから,こちらの都合だけを優先させるわけに
はいきません。相手に合わせなければなりません。この気づか
いは,必ずしも苦痛ではありません。むしろ,楽しみでさえあ
ります。しかし,実は,そこにストレス地獄への入り口があり
ます。
人は楽しいことには自然に集中します。時間を忘れて没頭し
ます。
そして,疲れを意識することもありません。本来なら,ある適
当なところで,ストップ・ルールが働いて,注意集中を止めて
休憩をとりたくなります。そして注意の備蓄をします。
しかし疲労感がないため,このストップ・ルールが働かなくなります。
終わってみると,とてつもないストレス状態になっていた
ということになります。
これが,テクノストレスです。
コンピュータを介した仕事に由来するテクノストレスは,高
度の認知活動への長時間にわたる過度の集中によるものです。
認知活動というところが,もう一つやっかいなところです。
肉体労働ですと,疲れてくれば身体の動きが悪くなります。し
たがって,疲れを自覚できます。ところが,認知活動は,その
疲労を自覚させる表面的なきっかけがありません。みずから知
るしか手がありません。