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加害———誰もが加害者の社会

2021-05-05 | 心の体験的日記
加害———誰もが加害者の社会

●誰もが加害者に
安全、安心の問題は、圧倒的に、自らが被害者になることを前提にしている。いかに自然災害や犯罪から身を守るか、いかに事故にあわないようにするか、をもっぱら考える。本書でもだいたいそういうスタンスで書かれている。
しかし、車社会の到来が事態を劇的に変えた。被害だけを考えていては安全、安心の問題は十分ではなく、もう一方の加害のほうにも目を向けなければならなくなってきたのである。
交通事故の領域では、そのことの認識はすでに確立しており、交通安全というと、たとえば、歩行者、つまり被害者と、運転者、つまり加害者とに、同時にほぼ等分に対策を立てるようになっている。

●加害の心理
 人や物や社会に害を与えるには、まず、大きく3つのケースに分かれる、
一つは、加害の意図がまったくなかったのに、しかし、結果として害を与えてしまった、というケースである。無意図的な加害である。交通事故に限らず、あらゆる領域で、このケースは非常に多い。業務上過失として罪を問われる。
2つは、知らなかったために害を与えてしまった、というケース。無意図的加害と似ているが、知識が関与している点で分けておく。知っていれば防げた加害である。たとえば、お客に有毒のキノコを食べさせてしまったようなケース。意図も知識もなかったための加害である。これも、場合によっては、業務上過失の罪を問われる。
3つは、そうしようと思って害を与えたケース。ほとんどの犯罪がこれである。だから、警察は実にしつこく犯罪の動機を捜査の対象にする。見つからないと動機なき殺人なるカテゴリーに入れる。
これについては、膨大な話になるので、ここでは取り上げない。

●そうするつもりがなかったのに
加害で一番やりきれないのが、無意図的な加害である。
車社会の到来以前は、このカテゴリーに入る加害はそれほど多くはなかった。車がステータス・シンボルだった時代には、加害者と被害者とははっきりと分離されていた。
しかし、誰もが車を持てる時代になると、誰もが加害者に、の時代になってしまった。被害者の数に匹敵するくらいの加害者がでしまうようになったのである。しかも、その多くは、そうなるとは思ってもいなかったにもかかわらずである。
結果として、罪を問われ、ひどい場合は、社会的にも経済的にも計り知れないほどの不利益を被ることになる。交通事故の場合には、とりわけ世間の目は、やや厳しすぎるくらいに厳しくなっている。「魔の一瞬」は誰にでも起こる。無意図的な加害には、もう少し寛容になれる社会になってほしいものだと思う。
 もっとも、こうした事情を想定すれば、もっと安全に留意した行動ができるはずなのにと思うことが少なくない現状であることも事実である。
 
●知らなかった
法律違反や手順違反による加害のケースでの言い訳によく出てくるのが、「知らなかった」である。知らなかったならしかたがないとの共感を期待する言い訳である。子どもが悪さをしたときにもよく使われる。
このケースでも悪質なのは、仕事をする上では当然、そのことについての知識は持っていなければならないのに、持っていなかったというケースである。これは、組織に責任も罪もある。研修カリキュラムの欠陥である。
関連してやっかいなのは、きちんと教えられたのだが、たまたまその時に思い出せなかったための加害というようなケースである。人の記憶の脆弱さ起因するものだけに、加害者に同情したいところもある。
追い越し禁止ラインを「知らずに」とかーー知らないはずはない。免許取得時に、交通法規を学んだはずだからーー、臨界条件を「知らずにとかいうようなケースである。
これは残念なことに加害者本人の責任が問われることになる。したがって、対策は本人自身、知識の再点検、リフレッシュを怠らないことであるが、組織としても、人の記憶の脆弱さに思いをはせた研修体制や仕事のやり方を考える必要がある。

●加害者にならないために
今や「一億総加害者」の時代といってもよい。そんな時代の生き方について最後に一言。
まずは、加害が想定される場には、できるだけ自分をおかないこと。歩いていけるところは歩く。車のスピードは出さない。リスクの高い支援はしない。これが極端になると、消極的な生き方になるが、加害が想定される場では、これくらいで良い。
次は、加害感受性を身につけることである。我が身にふりかかる危険の予知は、体験を通してそれなりの感受性を自然に身につけられる。しかし、自分が人や物や社会に対して害を及ぼすことについてはどうであろうか。想像をたくましくして加害予知訓練のようなことを頭の中でやってみることを勧めたい。
最後は、どうしても加害者になってしまった時のために、少なくとも金銭的な補償だけはできるように損害保険を掛けておくこと。
(K)



腹が立つな―!!

2021-05-05 | 心の体験的日記
大谷も3本の外野フライ。
エンジェルスの守備陣は草野球なみの凡失。
みてられないが、3時間、見てしまった。
そんな自分にも、大谷、アンジェルスにも腹が立ってしまった。
あす、また失望だったら、もう見ないぞ!!
明日こそ、2刀流。うまくいってほしいなー

無為な時間でも、無為に過ごしたくない!!

「参考」
エンゼルスの大谷翔平投手(26)が5日(日本時間6日午前10時38分開始)の本拠地レイズ戦に先発登板する


「参考」YAFOOニュースより
ホワイトソックスの先発右腕ディラン・シース(25)がDHのないナ・リーグ球場で行われたレッズ戦に先発し、投げては6回を1安打無失点、11三振3四球と好投。打っては3打数3安打1得点の活躍だった。