群馬県の山奥、上野村に以前おいしいうどん屋があった。藤屋という人気店だ。何度も食べにいったのだが、じっさいに食事ができたのは2回だけ。11時開店なのだが、手打ちのため数がかぎられていて、12時すぎで完売ということが何回もあった。それではと時間前にかけつけると、店が泥棒にはいられて、臨時休業なんてこともあった。
そのうち店主が高齢のため店は休みがちになり『2006うどんをもとめて林道ツーリング』、
ついには閉店となってしまった。上の画像は2020年11月のものだ。
その峠のうどん藤屋が再開されたと聞いて、さっそくたべにゆくことにした。まず道の駅上州おにしで休憩する。気温は27℃だ。
道の駅には木造校舎の学校が保存されていた。
学び舎の前に『かんな秋のアート祭り』の案内がでている。
入場は無料とのことで見学させてもらった。
室内には前衛的な作品が展示されている。
かんな秋のアート祭りはここだけでなく、あちこちの会場でひらかれているとのことだった。
峠のうどん藤屋は国民宿舎のやまびこ荘のむかいにある。県道45号線の旧道沿いだ。売り切れが懸念されるので当日は11時半に予約していった。
予約時間の15分前にお店に到着した。
店頭に天ぷらうどん700円のお品書きがでていて、予約がおすすめと書かれている。
店内にはいると意外にも空いていた。バイクのグループが4人にひとりの男性だけだ。予約している旨をつたえて席につくとお茶と漬物がだされた。これは以前とおなじだ。漬物はニンニクがきいていた。過去の記録をみるとこれも昔のままだ。メニューはひとつしかないから注文はきかれない。ご主人がすぐに調理にかかった。店内はきれいに改築されている。もしかしたら建て替えたのかもしれない。テーブル席と座敷席があり、バリアフリーのトイレもある。お店の大きさはおなじだが、中身は新築のようにきれいになっていた。
待望のうどんがやってきた。何年ぶりだろうか。10年はたっているとおもうが、記憶のとおりのスタイルだ。大きな天ぷらにゆでたまごのトッピング。
うどんは極太のかたいもの。歯ごたえがすごい。そしてかつお節の風味のつよい出汁だ。大盛りのうどんを往時をおもいだしながらあじわった。うどんの味は以前のままだとおもう。素朴なうどんだ。無骨なうどんが好きな人にはいいだろう。
お店をでて旧道を下仁田方向にすすむ。塩之沢峠には御荷鉾林道が接続しているが、今日はダートにはゆかずに県道をくだる。
峠からの下りは落ち葉がちらばり、苔のはえたスリッピーな道だ。ジャリ道よりもヤバイ。慎重にくだった。
山からくだってきたら暑くなった。道の駅しもにたで休憩する。
気温は34℃。あまりにも暑いので、織田家の城下町だった小幡にたちよることにする。時刻は14時で、日差しがいちばん強い時間をやりすごそうとかんがえたのだ。
小幡藩の大名庭園、国指定の名勝、樂山園に到着した。入場料は300円。
日陰がすくない。あまりにも太陽の日差しがつよいので、日傘をかりた。日傘をさすのははじめてだが、こんなに効果があるものとはおもわなかった。男でも日傘をさす人間がふえたら、私もその仲間になろうとおもう。
小幡藩は織田信長の次男、信雄からつづく家系だ。関が原のたたかいの後にこの地を家康にあたえられたとのこと。
庭園には茶室があり、
東屋もある。
回遊式の庭園である。一見の価値はあるが当日はあまりにも暑すぎた。
帰路は水分補給をしながらバイクをはしらせる。夕刻になっても気温はさがらない。暑気のなかをおよぐようにバイクでかえった。燃費は20、2K/L。