月刊「祭御宅(祭オタク)」

一番後を行くマツオタ月刊誌

<月刊「祭」2013.8月特別号 第18号>播州の神社別各屋台分布図 -二つの川上の反り屋根-

2013-06-18 20:32:30 | 屋台・だんじり・神輿-台車、骨組み、かけ声、楽器、担ぎ方-

  
三段蒲団屋根型屋台                      反り屋根型屋台
 
灘型神輿屋根型屋台          魚吹型神輿屋根型屋台

 今回は特別号です。
 その名は、播州の各屋台分布図です。
 ただ、屋台を一台ごと分布に表すとえらい目にあいますので、神社別の分布図にしました。
 ですので、その神社に宮入する屋台の中で、多数派の屋台をその神社の屋台としました。
 また、同一数ずつ宮入りする神社は、近隣の神社で有力なものをその神社の屋台としました。加古川に三社あったはずです。
 なお、反り屋根屋台は、神輿屋根折衷型といえる屋根中心部に山型のふくらみをもっていて、擬宝珠を思わせる綱の先端がそこに乗っているもののみを反り屋根屋台としました。 つまり、そうでないものは、屋根が反っていても三段蒲団屋根屋台としています。
 御輿屋根型屋台は、練り合わせ型屋台とチョーサ型屋台にわけました。

 さて、これらの図を見ると、反り屋根が有力な地域は、市川と、加古川の中上流域ということになります。
 反り屋根のメッカは、浜手の曽根天満宮ですが、おそらく、反り屋根が出来た当時の曽根周辺地域では、神輿屋根の文化がかなり浸透していたのでしょう。そこで、曽根の旧屋台の行き先や、反り屋根屋台を新調する神社が、曽根の東西の川の中上流になったのだと考えています。地図に表してみると私個人的には、面白い発見がありました。




編集後記
 
今回の図をつくるための、管理人の努力は微々たるものでした。
 それは、祭りマニア(マツ)の先輩方に教えて頂いたことや、ご自身の調査結果をまとめたサイトを参考にして作図したからです。
 昨今は、少しずつ屋台にも学問の光があたろうとしています。
 この図をつくるにあたり、真っ先に参考にしたのは、上記のもので、専門書などではありませんでした。
 「マツ」の力のすごさをあらためて思い知らされました。
  一方、この図をつくるきっかけとなったのは、私のつたない文章を真摯に査読してくださったプロの民俗学者の方々のおかげです。
 それぞれの立場でできることをするのが、屋台文化の理解につながるとあらためて感じました。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿