月刊「祭御宅(祭オタク)」

一番後を行くマツオタ月刊誌

260.絵馬の下側(月刊「祭」2020.2月5号)

2020-02-18 22:07:00 | 民俗・信仰・文化-伝承・信仰-
●神社や仏閣で見かける奉納絵馬
 絵馬と言えば、絵が描かれた木の板の裏側にそれぞれの願いを書いて願をかけるのが現在の主流と言えます。




↑京都市粟田神社の絵馬

 しかし、かつては大きな板にまさしく絵を描いて奉納するのが主なやり方でした。吉野裕子氏によると、もともとは生きた馬を奉じていたけど、それが馬を絵に描いて奉納するようになったとのことです。たしかに、神戸市西区の性海寺には絵に描いた馬・絵馬が奉納されています。

↑神戸市西区性海寺の絵馬

 そこから、馬の絵だけでなく、歌舞伎の場面、祭りの様子などさまざまな絵馬が奉納されるようになりました。その中で、どのようにしてこれらの絵馬が描かれていたのかに思いをはせることができる絵馬を見つけたので紹介します。

●加古川市養田大歳神社の絵馬
 大歳神社(アクセス等)は、かつては高砂神社の御旅所だった崎宮神社の御旅所だそうです。

そこに奉納されている絵馬が下の画像です。随分色落ちしています。そして、色落ちすることで、絵馬の製作過程が見えてきました。




拡大してみましょう。


↑1には白 2は?キ。 3は朱 4はシト
白と朱から、そこに着色すべき色を指定していた跡が伺えます。



↑白、ロウトなどの文字が見えます。

ロウトやシトとはどのような色だったのか謎が残ります。






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