●蛇
今年は蛇年ではありませんし、来年も違います。ですが、日本文化を語る上で外せない、蛇。その語源を探ります。
さて、蛇と言えば「長い」ものの象徴とも言えます。
↑三木市大宮八幡宮城山屋台の欄間彫刻
●ヒンドゥーの蛇、タイのヘビ
ヒンドゥー教や東南アジア地域の仏教でも蛇や龍は大切にされています。下の写真はタイの仏教寺院であるワットポーの仏像てすが、光背がなんと蛇です。
ヒンドゥー教では蛇は「ナーガ」と呼ばれています。タイ語では「ナーク」。これらの言葉が日本語の「ながい」の元になっているように思えてきます。
●中国語の蛇、長い
漢字はもちろん、蛇と長です。その発音、蛇はshe(eの上に')で管理人の耳ではシェとジェの間に聞こえました。長はzhang(aの上にvのような記号)。日本の音読みの元になっていることがわかります。
●韓国語の蛇、長
蛇と長の漢字を韓国語式で読むと、蛇は사・サ、長は장・チャン、ジャンです。やはり日本語の漢字の音読みに近いものがあります。さて興味深いのは、韓国固有語のヘビです。それは벰・ペム。日本語のヘビに似ています。
↑韓国全羅道華厳寺観音殿の天蓋、龍ですが蛇が元ということで。
●長いと蛇から考える日本文化
これらを見ると、日本文化や日本語はどれか一つの地域の文化の影響を受けているわけでなく、いくつかの複数の地域の影響をうけて、成り立っていることがわかります。「長い蛇」で考えると、ナガをもたらした、ヒンドゥー教地域などの文化、チョウ、ジャをもたらした漢字語文化、ヘビに影響を与えたと思われる朝鮮半島の固有文化などが元になっていると考えられそうです。
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