事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「探偵は田園をゆく」深町秋生著 光文社

2023-09-05 | ミステリ

山形在住の、村山弁ばりばりのヒロイン。「探偵は女手ひとつ」の続篇です。

前回は雪かきで稼いでいたけれど、今回は雪が少ないせいで稼ぎが少ない。で、風俗の送迎などでしのいでいる。そんななかで行方不明者の捜索を依頼され、動き回るうちにひとりの女性に行き着く……生活に追われ、しかし実直に生きる女性探偵と、その真逆な容疑者の対比がすばらしい。

今回も山形県内を駆け回る探偵がうれしい。地元作家による地元ヒロイン。シリーズ化期待。酒田まで来てくんねがずー。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「日華ミステリーアンソロジー」島田荘司選 講談社

2023-09-04 | ミステリ

おお、「13・67」の陳浩基、「元年春之祭」の陸秋槎の短篇が載ってるじゃないの、と読み始める。

もちろんすばらしい作品がつまっているんだけど、ラストの島田荘司「相馬樓 雪の幻」を読んでびっくり。え、これって酒田が舞台なの?ってことはこの相馬楼って、酒田の料亭のあの相馬楼?

いやはや。ヒロインの名前が駒子ということからもお分かりのように、川端康成の「雪国」を徹底的に意識したこの作品には、酒田名物の船箪笥が重要なモチーフとして登場するのだ。

それだけではなく、最後の著者紹介でまたびっくり。妙に艶めかしい作品を寄せた石黒順子って、酒田出身だったのっ!中華作品がお目当てだったのに地元がらみで驚いてばかり。いやーしかしびっくりした。 

えーと、そしてわたしはなぜかその相馬樓に所属する酒田舞妓にこの週末幻惑されていたのでした。この本のことを訊くべきだった!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どうする家康 第34回「豊臣の花嫁」

2023-09-03 | 大河ドラマ

第33回「裏切り者」はこちら

タイトルはおそらく吉川英治の「牢獄の花嫁」を意識しているんだと思います。確か70年代に、市川崑監督で映画化されそうだったのに実現しませんでした。

え、キャストが山口百恵三浦友和、そして三船敏郎が予定されていたの?見たかったなあ。まあ、当時の百恵の殺人的スケジュールでは三船との共演は実現できるはずもなかったか。

今回は石川数正(松重豊)出奔の謎解き。徳川家のみんなが石川のことを泣きながら

「あほたわけ!」

と愚弄し、それが彼への追慕になっている仕掛け。石川数正もまた、妻(木村多江)に

「あほたわけ」

とつぶやいて感謝する構図。うまいものだ。

自らが豊臣に走ることによって、石川数正はむしろ徳川家を救うことを企図していた……これまたうまい理由づけだとは思うんですけど、ちょっと考えこむ。

天正地震という存在は誰も予想できなかったはずで、だから石川の行動があろうとなかろうと秀吉(ムロツヨシ)は家康を圧倒しに来たのではないかとも。微妙ですけどね。

しかし何らかの意図をもって秀吉は家康をどうしても上洛させるために、妹と母親まで人質に差し出す。すごい覚悟、あるいは深謀遠慮。はさみ将棋でいえば、家康を木下家がはさんだ状態。

そして妹を演じたのがなんと山田真歩!サイタマノラッパー2」のあのお姉ちゃんですよ、「花子とアン」のあの女流作家ですよ、そしてあの「シャーロック」で佐々木蔵之介を食いまくっていた彼女です!

彼女でなければ、無理に場を明るくして自らの不幸を隠すという難役はなかなか。大河はキャスティングで冒険するのが常だけど、ムロツヨシと山田真歩が兄妹という設定はさすがにすごい。

ところで、来週はなんで大河はオンエアされないの?え、ラグビーかあ。あの大騒ぎだった前回のワールドカップを一度も見ていない人間としては……いえなんでもないです。

第35回「欲望の怪物」につづく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

検診結果2023

2023-09-02 | 健康・病気

2022年バージョンはこちら

さあ健康診断。結果から先に申し上げれば、

【要観察】胃がん検診

【要指導】血圧 
 
【要精検】脂質、肝機能等、腎機能

【要治療】心電図

ということでした。そのため「アルコールの量を減らしましょう」「タバコをやめましょう」とのメッセージ付き。そう言うけどねえ。

検査項目 今回 判定 前回 前々回 正常値
身長 179.2 O 179.5 179.6  
体重 68.9 68.0 68.8  
BMI 21.5 21.1 21.3 18.5~24.9(体重÷身長÷身長)
肥満度 普通 普通 普通  
腹囲 81.5 79.0 79.1 男性85.0㎝未満
視力右 0.8 0.7 0.4  
視力左 0.9 1.0 0.6  
聴力(右) 所見なし O 所見なし 所見なし  
聴力(左) 所見なし 所見なし 所見なし  
血圧 124/86 B 132/86 129/84 収縮期129以下、拡張期84以下
心電図 心房細動 D 心房細動 心房細動 &左軸偏位&心室性期外収縮
内科診察 所見なし O 不整脈 不整脈  
尿一般   O      
赤血球 479 O 473 514 男420以上 女380以上
血色素 16.7 16.0 17.4 男13.1~17.9 女12.1~15.9
ヘマトクリット 48.3 48.0 50.6 男39.0以上 女36.0以上
白血球 4100 3300 3900 3500~8500
総蛋白 6.5 C 6.2 6.9 6.5~8.2(全身の栄養状態)
A/G比 1.7 1.6 1.7 1.2~2.3(免疫)
総ビリルビン 0.5 0.7 0.6 0.2~1.2(黄疸の有無)
AST(GOT) 72 60 58 30以下(肝臓の酵素)
ALT(GPT) 51 56 46 30以下(肝細胞の酵素)
ALP 53 43 53 120~369(胆道系酵素)
血清アミラーゼ 51 51 59 37~125
γ-GT(γ-GTP) 66 38 29 50以下(飲酒)
LDL-C 51 C 58 48 119以下(悪玉コレステロール)
HDL-C 36 60 68 40以上(善玉コレステロール)
中性脂肪 396 257 323 149以下(多いと血液粘っこい)
尿素窒素 19.4 C 18.0 15.3 8.0~20.0(上がると腎機能障害)
eGFR 52 56 58 腎機能推定値 60以上
クレアチニン 1.12 1.05 1.03 男1.10以下 女0.80以下(腎機能)
血糖 97 O 89 94 空腹時99以下、随時139以下
呼吸器X線撮影 異常なし O 異常なし 異常なし  
胃がん検診 慢性胃炎 A 慢性胃炎 慢性胃炎 精検不要
便潜血検査 異常なし O 異常なし 異常なし  

……ということで、健康ではないけれども今すぐ死ぬわけではないと読み取りました。

2024年バージョンにつづく……といいなあ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「十三夜の焔」月村了衛著 集英社

2023-09-01 | 本と雑誌

武家と盗人が十三夜に邂逅する。そのとき、盗人は涙を流していた。

彼らの、それから数十年にわたる交流が語られる……いやしかしこれって弥勒シリーズじゃないですか(笑)。もちろん、月村了衛のことだからあさのあつことは違ってタッチがクールだけれども。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする