Blues In
2015年1月号「5000円から。」はこちら。
「あんなに演説のうまい人をみたことない。言葉の調子は違うが、田中角栄だね。若いときの。それから例が良くないかもしれないけど、彼の演説のうまさ、迫力というのは若いときのヒトラーですよ。ヒトラーは後にバカなことをしたが。ドイツの外交官が『石原さん、ヒトラーは悪名を被っているが、若い時にやったことは間違っていなかった。ただ、ユダヤ人を偏見で虐殺したことは許せないが』と言っていた。私はその言葉を是とするし、橋下徹ってのは彼に該当する政治家だ。惜しいことをしたなあ。彼は必ずもう一回でてくるだろう。再登場すると思う。させなきゃいかんですよ」
(東京都が尖閣諸島を買おうという運動で日中関係が悪化したがと問われて)
「もうちょっと頭冷やして、共産党の独裁というのを壊滅させることだ。」
(河野洋平さんのように憲法改正反対の方が自民党にもたくさんいたがと問われ)
「さあ。河野君というのは全く例外的な人物で、私は大嫌いですけど」
……次世代の党(まったく、皮肉な党名だとつくづく)最高顧問、石原慎太郎氏の引退記者会見における発言。彼が登場するのはこれが最後になるかもしれない。信じられますかこの不用意きわまりない発言の数々。完全に内向き。海外に内容を発信されたらどうするつもりだったのだろう(曽野綾子問題はあらためてやります)。東京都民は、このような人物に何を期待して行政を付託していたのかなあ。
「西武時代のキャンプはきつくて嫌な思い出しかないね。とにかく、よく走った。体重はあっという間に落ちたよ。110キロで入団したけど95キロまで落ちた。」
「プロ1年目の高知・春野キャンプは、朝食から伊勢エビの味噌汁が出てきて感動した。これがプロか、って。高校と違って授業もないし、一日中野球。寝たと思ったら野球でまた野球かよという感覚だった。それでも球場での昼食、宿舎の夕食、夜食も全て豪華で、78キロから4キロも増えた。」
……上が大久保楽天監督で下が田辺西武監督。同じ経験をしながら(彼らは同期同学年)ここまで違いますか(笑)。にしても、ソフトバンクの監督には工藤が就いたし、ロッテの監督は伊東。当時の西武にいかにタレントがそろっていたかがこれだけでも理解できます。そりゃ、強かったわけだ。球春到来。うれしいよー。
本日の一曲はアート・ペッパーの「モダン・アート」から「Blues In」
2015年3月号PART1「釜の底」につづく。