09年6月号~「処世術」はこちら。
「(KUWATA BANDの『スキップ・ビート』を流しながら)このころはねぇ、自分のことを1番だと思ってたもんなあ」
30才のころを振り返って。あの桑田佳祐にして、すっかりオトナになってしまったということか。FMでこの発言を聴いたときはショックだった。いつまでもやんちゃ坊主ではいられないんだなあ。
鳩山邦夫・前総務相は12日、福岡県久留米市内で行われたシンポジウムで、2001年に自殺した中島洋次郎・元衆院議員について、家族にも自殺者がいたとしたうえで、
「自殺というのは、DNAが働いているのではないかと言われている」
と述べた。 読売新聞(7月13日)
……日本郵政の西川をひきずりおろそうと躍起になっていた鳩山弟。西川が住友らしいイケイケ体質を郵政で発揮していること自体は気持ちのいいものではない。
でも鳩山がやっていたことは単なるスタンドプレーなのが見え見え。客受けするために(あるいは弱い選挙基盤であるがゆえに)つい、本音をかまして失言騒ぎだ。そのなかでもこの発言はたちが悪い。優生学的暴言に“遺族”のひとりとして怒っておく。わたしたちは常に「ひとつの選択」としての自殺への誘惑と闘っているというのに。
高見エミリーよ、ほんとに亭主をなんとかしてくれ。
総選挙への意欲をむき出しにした中山成彬前国土交通相。宮崎1区の公認問題は大もめである。就任わずか5日で引責辞任しなければならなかったお調子者らしく、行動も後先を考えていないとかいうレベルではない。これまでも何度か不出馬を撤回する動きを見せたり、国士を気どるわりにはいさぎよくない御仁なのだ。
まあ、宮崎の保守が常に派閥抗争をくり広げていることと無縁ではないのだろう。おそらくは中山が人脈を継いだ江藤隆美と同じ「何を言ってもオレは許される」というメンタリティの持ち主。許されやしないって。
09年8月号「ナガサキとヨコハマ」につづく。