事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「DORONJO /ドロンジョ」(2022 WOWOW)

2024-12-19 | テレビ番組

タツノコプロ創立60周年記念作品である。タイムボカンシリーズである。ヤッターマンである。ボヤッキーもトンズラーも出てくる。でも今回の主役はあくまでドロンジョ。

実写映画化されたときは深田恭子がドロンジョ役で、これがもうほんとにセクシーでした。まさかドラえもんをしのぐヒットになるとまでは思いませんでしたが。

さて、でもわたしがこのドラマをレンタルしようと思ったのは、あくまで主演が池田エライザだったから。これは楽しめそうだ。オープニングではあのエロい身体をくねらせ、キセルをくゆらせるいかにもドロンジョなポーズ。

でもドラマは圧倒的にシリアスなのでした。タツノコプロもこのコンセプトを了承したから貧乏くさいスポ根ドラマになったのだろうが、いやそれにしてもねえ。まあ、エライザを見ているだけで退屈はしないので最後まで見ましたけどね。

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「VIVANT」(2023 TBS)

2024-12-13 | テレビ番組

広大なモンゴルの平原からドラマがスタート。おお、金かかってるぞ。日本のパートが半沢直樹的になるので、そういうドラマなのかと思ったら……

ストーリーはいかにも海外ドラマを意識してスピード感があるし、なによりキャストがすごい。堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李、キムラ緑子、役所広司……二宮和也が出るとは事前にアナウンスもしなかったとか。おまけにナレーターに林原めぐみを起用する豪華さ。

思ったほどの視聴率はあげられなかったようだけれども、これだけぜいたくなドラマづくりをさせてもらえたのだから、演出の福澤克雄へのやっかみもあって業界の人たちはみんな見てたんじゃないかな。

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「ブラックペアン」(2018 TBS)

2024-12-06 | テレビ番組

先日オンエアされて高視聴率を獲得したシーズン2ではなく、いまごろシーズン1を見ています。

原作はチーム・バチスタの海堂尊なので、例によって架空の都市、桜宮市が舞台。東海大学医学部付属病院には「佐伯式」と呼ばれる心臓手術メソッドを持つ佐伯(内野聖陽)が君臨している。その部下に、傲慢ではあるが天才的な技術の持ち主、渡海(二宮和也)がいる。他に世良(竹内涼真)、高階(小泉孝太郎)らがいて、微妙な人間関係となっている。

ペアン(鉗子)がストーリーの中心にあって、最終話ですべての伏線が回収される。基本的に暗いお話なので、中和させるためか意外なキャストが多数用意されている。加藤綾子、加藤浩次、福澤朗……いちばん驚いたのはお天気キャスターの依田司さんの登場だ。お天気検定が始まるのかと思ってしまいました。

二宮和也の演技力に驚嘆。ふてくされた表情に終始し、恋愛要素もないのに見る側をまったく退屈させない。

演出はTBSのエース、福澤克雄など。シーズン2が作られるのも当然の出来。

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「イノセンス 冤罪弁護士」(2019 日本テレビ)

2024-11-07 | テレビ番組

リーガルドラマは好きなのでレンタル。坂口健太郎主演。彼はある理由で冤罪を憎んでいる。最初はどうもぬるいなあと思っていたが、後半になるにつれて面白くなる。

決して「99.9」「ガリレオ」「リーガルハイ」の亜流、というだけのドラマではなかった。シングルマザーのパラリーガルを演じた趣里と、貧乏くじを引いてばかりの検事役、小市慢太郎がいい感じ。

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「鵜頭川村事件(うずかわむらじけん)」(2022 WOWOW)

2024-08-09 | テレビ番組

原作は櫛木理宇のミステリ。知らない作家だなあと思ったが、阿部サダヲの「死刑にいたる病」も彼の原作だった。

監督はサイタマノラッパーの入江悠。主演は松田龍平。彼目当てでレンタルしました。

原作とはかなり違った展開になっている様子。孤立した山村において、よそ者であるというだけで追いつめられていく感じなど、ああそんなものかもと納得。けっこう苦いラストなので覚悟がいります。

わたしは松田龍平の奥さんともうひとりを演じた蓮佛美沙子が好きなので、いつブレイクしてくれるのかとやきもき。

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今月の訃報2024年6月号PART3 佐々木昭一郎 88歳没

2024-07-10 | テレビ番組

梁石日篇はこちら

元NHKのディレクター。テレビにしてはめずらしくアート系の人だった。

わたしが高校生のころに小学館が漫画文庫を刊行しはじめ、ラインナップのなかでひときわ異彩を放っていたのがつげ義春の「紅い花」だった。

わたしは熱狂した。

漫画ってこんなこともできるのかと。ガロなど知りもしなかった田舎の高校生にとって、こんなショックはなかった。

「のう、キクチサヨコぉ、眠れや」

というラストにはうなった。で、この作品や「ねじ式」「ゲンセンカン主人」などの短篇をアレンジしてオンエアされたのが佐々木昭一郎の「紅い花」だったわけ。これまた傑作。

おかげで佐々木の「四季・ユートピアノ」や「川の流れはバイオリンの音」も観ることになった。どちらも主役は中尾幸世。魅力的だったなあ。

2024年7月号PART1 ロバート・タウン篇につづく

 

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「コントが始まる」(2021 日本テレビ)

2024-04-08 | テレビ番組

妻は日テレ「コタツがない家」に夢中だった。

「とにかく面白いの。で、泣かせてくれるの」

そっかー。あの人はあいかわらずやってるんだなあ。

あの人……脚本の金子茂樹のことです。かつて「俺の話は長い」で盛大に笑わせ、そして泣かせてくれた人。無愛想な登場人物たちがくりひろげる悲喜劇。ほぼ引きこもりだった生田斗真が、“生活”に立ち向かうことをラストで決心する姿には勇気づけられたものだった。

この「コントが始まる」もほぼ同じ構図。菅田将暉、神木隆之介、仲野太賀という強力な三人がコントトリオを組み、そして解散を決めて……

オープニングで彼らのコントが披露され、その回のコンセプトを象徴するネタになっている。そして一気にドラマになだれこむ。

高校時代の思い出、うれない芸人の悲哀、家族の愛情(「光る君へ」の義賊役でブレイクした毎熊克哉が菅田将暉のお兄さん役。元エリートのひきこもりという設定が泣かせた)などなど、よくもまあこんなにとうなるほどドラマが濃い。泣いた泣いた。

トリオの三人はもちろんだが、マネージャー役の中村倫也がすばらしい。トリオにクールに接しながら、しかし彼らに自分の果たせなかった夢を仮託しているあたりが渋い。

そしてそして、トリオが通うファミレスの店員を演じた有村架純が魅力的。いやもちろん朝ドラ「ひよっこ」はよかったですよ。でもこのドラマの彼女は同時に艶めかしくもある。いかにも、生身の女性なのだ。

彼女の妹役が有村架純が築山殿を演じた「どうする家康」をかきまわした古川琴音。そして二年後の大河の主役が仲野太賀とは。大河っぽいドラマでもありました。いやあすごい。もう一回観ちゃおうかな。

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今月の名言2024年2月号PART3 六中裏

2024-03-03 | テレビ番組

PART2「インサイダー取引」はこちら

「おい!起きろブス! 盛りのついたメスゴリラ」

ああどうしてクドカンのドラマを初回から見逃してしまったんだ。昭和の体育教師が令和にタイムスリップするという「不適切にもほどがある!」の冒頭のセリフ。はやくDVDになってくれないかな。録画すればいいだろ?TVerを使えって?うちには録画機能のあるデバイスはないし、通信も不安定なので……ううう泣けてきた。

TBSはまだ根性が座っていない。こんなトラブルがあったらしい。

序盤、令和パートの喫茶店「SCANDAL」。小川市郎(阿部サダヲ)は犬島渚(仲里依紗)の父・ゆずる(古田新太)と対面。“衝撃の事実”を知り、動揺した市郎がタバコをくわえると、ゆずるは火を点けようと身を乗り出し、携帯用酸素ボンベが倒れる。渚は「心臓の手術をしたばかりで…呼吸がまだ」。市郎はライターの火を消し、タバコを吸うのをやめる…というシーンだった。

これは計算されたいいシーンでしょ。わざわざこれに謝罪コメントなんて……あ、謝罪コメントの連続であることでこのドラマを応援しているのでは。なわけないな。

3月号PART1「大谷の嫁」篇につづく

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「シェフは名探偵」Chef est un détective(2021 テレビ東京)

2024-01-26 | テレビ番組

近藤史恵のミステリ、ビストロ・パ・マルシリーズのドラマ化。まさかわたしのリクエストにお応えして西島秀俊を主演に選んだわけじゃないよね。

ついこの間、7年ぶりの新作「間の悪いスフレ」を読んだばかり。同じ週末にレンタルビデオ店に行ったらちゃんとDVDがそろっていました。

パ・マルのメンバーは、シェフに西島秀俊、副料理長に神尾佑、ソムリエが石井杏奈、そしてギャルソンが濱田岳。このアンサンブルは完璧だ。特に西島秀俊の名探偵ぶりと、原作よりも年齢を高めに設定した濱田岳がいい。

原作のシリーズもハイレベルだったけれど、このドラマもなかなか。特にチーフディレクターの木村ひさし(99.9の人ね)が演出した回はキレッキレだ。

後半になるにつれ、泣かせの要素が入ってきて驚いた。こんなに面白いのだから、当然シーズン2があると思ったのに存在しない。あ、そうか原作を使いきってしまったのか。だとしたら原作のストックがたまるまでしばらく待たなければならないんだな。順番が逆だろうか。このドラマが成功したから近藤さんと東京創元社はシリーズを再開したわけだ。がんばって近藤さん

「あたしはアマゾンプライムで見たんで、Amazonがつくったのかと思いました」

とっくに見ていた同僚。

テレ東のドラマを見るのは久しぶり。おかげで、なつかしい役者たちに会えてうれしい。洞口依子さんはそれにしても“大きく”なっていて、それはそれで素敵。本物の探偵を演じた橋本マナミも渋い。

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「TOKYO MER~走る緊急救命室~」(2021 TBS)

2024-01-11 | テレビ番組

元日の能登地震は酒田でもえらい騒ぎだったようだ。わたしは午後4時前にすでにできあがっていたので何もできなかったが、職場も避難所になったし、多くの住民がやってきたそうだ。そしてびっくりするくらいのクルマが海側から山の方へ走って行ったとか。

災害が起こるたびに、医療従事者や救命関係の方々の活躍には本当に頭が下がる。その強い使命感を見習わなければ。

で、このテレビドラマを正月に延々と見ていました。清潔で安全な病院で患者を待つだけでなく、医療器具を満載にして現場に突っ込んでいくERカーの活躍を描く。しかし背景には政治家と官僚の暗闘があって……どう考えても「踊る大捜査線」+「コード・ブルー」+「サンダーバード」(音声入力でドアが開くあたりの仕掛けはゾクゾク)なんだけど、それだけではなくて徹底した取材が行われたからか、出動要請の文言までリアル。

そして黒岩勉の脚本がとにかくすばらしいの。さすが「グランメゾン東京」や「キングダム」の人だ。わたしが大河ドラマのプロデューサーだったら、彼のスケジュールをまずチェックする。

MERというのは「モバイル・エージェンシー・ルーム」の略。チーフドクターは喜多見(鈴木亮平)で、彼と対立する官僚にして医者である音羽が賀来賢人。この二人が「踊る大捜査線」における青島と室井に該当する。他に弦巻(中条あやみ)、蔵前(菜々緒)、冬木(小手伸也)など。そうです役名はみんな東京都の地名になっています。冬木が副チーフだと息子に嘘をついているエピソードなど、まんま「王様のレストラン」にありました。

MERを設立した東京都知事が石田ゆり子で、対立する厚生労働大臣が大好きな渡辺真起子。まあ、最初の女性総理をめざすあたりでモデルが誰かはまるわかり。

そして、毎回毎回どうしてこんなに確実に泣かせてくれるのかとあきれるくらい。スペシャル版と劇場版があるんだな。追っかけます。

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