Supertramp - goodbye stranger
2018年3月号「二流の国」はこちら。
「三流作家」
「ど素人」
「低レベル」
それくらいの一語で一蹴されることがある。三流作家で、ど素人で、低レベルだから、読むに値しない。そういいたいのだろうが、ちょっと待て。それは私という人間を否定しているのであって、私の文章を否定しているのではない。
(略)短文投稿を言い訳に、横着が横行している。ひとつレッテルを張ったきり、まじめな議論から逃げてしまう。最近、そんな風潮が散見される。ことによるとジャーナリズムや論壇まで、あるいは政治家や一国の指導者についていたるまで。
佐藤賢一の山形新聞における連載「古今東西」における“短文”への警鐘。どんな主張でも、まずは言い切る、という風潮は教養ある態度とはおよそ言えない。JCの一部勢力が、憲法改正に世間を誘導させるために“炎上”まで企図したブログを用意したのも似たメンタリティだろうか。こんな風潮に、教養ある態度で対峙する佐藤こそ一流の長篇作家といえると思う。
PART2「追悼衣笠祥雄さんふたたび」につづく。
本日の1曲はスーパートランプの「グッバイ・ストレンジャー」。わたしはあのバカ売れしたアルバムのなかで、これがいちばん好きかも。