【HD】 レモンティー - シーナ&ザ・ロケッツ
2022年12月号PART4「アクリル板」はこちら。
「才能はあるけど、努力しない」
目黒孝二(北上次郎)が椎名誠を評して。椎名は
「早く才能見つけてほしかったなあ。もうなくなっちゃったよ」
と苦笑い。
こんなことをメモっているうちに、なんとその北上次郎が亡くなっている。四十年にもわたって「本の雑誌」を読み続けているわたしは、ちょっと呆然としています。
初めて知ったのは給食のときに読んでいる山形新聞のコラムで。
彼と椎名誠と沢野ひとし、そして木村晋介が始めた同人誌に過ぎなかったあの雑誌は、いろんな経緯がありつつ(倒産寸前だったこともある)、面白い本こそがえらいのだ、という主張の達成に成功した。その象徴が本屋大賞だ。
家庭人としてほぼ破綻していた北上次郎と椎名誠のことを、しかしわたしはナイス先輩と思っていた。そういうこともあるだろさと。
一世代違うわたしはさすがにそこまでのことはできない。毎日会社に泊まるとか。椎名誠にしたってもっと言いたいことはある。
でも、彼らはとにかく「本の雑誌」を立ち上げた。
そしてわたしはずーっとこの雑誌を読んできたことを誇りに思う。毎月、なじみの書店がこの雑誌を職場に届けてくれる商売であることを幸福だと思う。
そして、北上の訃報を深く悲しむ。
え、鮎川誠も!(T_T)
2023年2月号「ピンク・フロイド」につづく。