2012年6月29日の楽天VSソフトバンク戦は歴史に残る試合だった。田中が1000投球回を達成したから?故障から完全復活して完封したから?……えーと、それもあるけどわたしが生まれて初めてプロ野球を生で観戦した試合だからです。こんなにプロ野球について語っているのに(笑)
話は春にさかのぼる。近所のオヤジたちと酒を飲んでいるときに、まったく迷惑なことにオレのブログの存在に気づいたヒロキ(二年後輩。でも先輩あつかいされたことなし)が、
「ブログで野球をいろいろ語ってるけどな、オレに言わせると生でプロ野球を観戦したこともないヤツに語る資格はないぞー」
と挑発。こいつは中学高校と野球部だし、何度も観戦している。
「う。」
痛いところを突かれた。そうなんだよな。日本のプロ野球が大好きで大好きで大好きなのに、一度もライブを観ていない。東京に住んでいたときに後楽園か神宮に行けばよさそうなのにそんな選択をする気持ちにすらなれなかった。ビンボーだったし、巨人戦はプラチナチケットだったし、水道橋に行くのもめんどくさかった(飯田橋のギンレイホールや佳作座などの名画座に行くのはワクワクしながらだったのに)。
要するにプロ野球観戦は“自分のことではない”と勝手に規定してしまったのだろう。中学の修学旅行で後楽園の巨人戦を観ていれば話は違ったはずだが、なんで本郷のしょぼい宿でくすぶっていたのだろう。
まあいいや。中年になって、ますますプロ野球のことが好きになったのに、しかも一線級がメジャーに行くものだからチケットもとりやすくなったのに、例によってめんどくさいものだから生観戦はあいかわらず縁遠いものだった。
「だからさあ、行こ?楽天の試合」
ヒロキの誘いは渡りに船というものだった。以下次号。