それでは今回から6月12日(金)13日(土)の港座復活祭で上映する作品を紹介していきます。
「ニュー・シネマ・パラダイス」Nuovo Cinema Paradiso(1989 伊=仏)
脚本、監督:ジュゼッペ・トルナトーレ 音楽:エンニオ・モリコーネ 主演:フィリップ・ノワレ
「おくりびと」に先立つこと20年前のアカデミー賞外国語作品賞受賞作品。シチリアの小さな村にある映画館パラダイス座。そこで青春時代を過ごした映画監督サルヴァトーレが、当時、慕っていた映写技師アルフレード(ノワレ)の訃報を聞き、故郷に帰ってくる。そして、少年時代、青年時代の思い出に浸っていたサルヴァトーレが受け取ったアルフレードの形見には、映画への愛とアルフレードの想いがぎっしり詰まっていた……。
映画が、上映した劇場と分かちがたく存在するという見本のような作品。少年トトの愛くるしさもあって日本でも公開当時大ヒット。観客動員27万人、興行収入3億6千万円。これは現在でも単館系興行記録の第一位を誇っています。酒田における劇場上映は今回が初めて。問い合わせが最も多い作品でもあります。人生の師である視力を失った映写技師が、「自分のすることを愛せ」とトトを送り出すシーンは必見。
次回は「赤いハンカチ」のはずだったけど「大怪獣ガメラ」
※上映会当日に配付するパンフ用の原稿。ネタバレになるので載せないけれど、ラストの“キスの嵐”は絶妙に編集されている。エンニオ・モリコーネのあのテーマとのカップリングに泣けない人はいないだろう。あざといといえばこれほどあざとい映画もないわけだが、サルヴァトーレが映写室で真ん中に座らないあたり、お行儀のいい作品でもある。泣いた泣いた。
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