事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

今月の名言2013年5月号~舞台挨拶王

2013-05-31 | うんちく・小ネタ

2013年4月号「プロテインの味」はこちら

「職業は舞台挨拶というくらい舞台挨拶が大好き。出ていない映画の挨拶もやりたい」

すでに今月の名言のレギュラー化した大泉洋の舞台挨拶。もちろん映画は「探偵はBARにいる2」。やはり舞台挨拶は、カーテンコールと同様に役者として最高の場なのだろう。そんななかでも、彼と三谷幸喜のレベルは群を抜いている。もっとも、三谷の場合は完全に頭のなかで完成させたフレーズを開陳しているのだろうが、大泉洋はマジで脊髄で語っているようなのがおかしい。そのふたりがタッグを組んだ「清須会議」がまもなく公開される。楽しみだなあ……舞台挨拶が特に。

Matsuototetsuimg01 「たかが1球だろう!」

交代を告げられたヤンキースの黒田に球審がかけたことば。微妙な判定でもめた経緯もあり、あの黒田が激高する一幕も。わざわざとりあげたのは、黒田、ソフトバンクの長谷川(酒田南高校出身)、巨人の松本と、専修大学野球部出身者の活躍がうれしいからです。それにしても長谷川、巨人戦でそんなに打たなくてもいいからね(泣)

「沖縄の代弁者であるかのように装うのはやめてもらいたい」

橋下大阪市長に向けた琉球新報の社説。

「『海兵隊の猛者の性的エネルギーをコントロール』するはけ口として、生身の女性をあてがおうとする発想そのものがおぞましいのだ」

「(戦時中)『慰安婦制度が必要なのは誰だって分かる』と述べたが、『分かる』はずがない」

いちいち、もっともです。

「なめられたくなかった」

長井集団暴行事件の加害者の少年(18)が被告人質問で。弱いからこそ過激な暴力に走る傾向は、教員の体罰においても見られた事例だ。弱いから、非常手段から逃れられないのか。

2013年6月号~「キャリアのつぶやき」につづく

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日本の警察~その60「機龍警察 暗黒市場」月村了衛著 早川書房

2013-05-30 | 日本の警察

51buj1cc8vl その59「転迷 隠蔽捜査4」はこちら

警視庁特捜部シリーズ第3弾。ダークなパトレイバーの趣きはなお強くなっている。登場人物のキャラが、1作目はこんなんでだいじょうぶかと思うぐらいエキセントリックだったが、姿、ライザ、オズロフという3機のオペレイター全員のドラマがここでいちおう完結し、まあこれだけの過去があったら仕方ないかと納得(笑)。

でもこれからこのシリーズはどうするのかなあ。あ、部長の沖津やラボの鈴石緑でひっぱるのか……実はわたし、被害者意識が強すぎる緑がちょっと苦手なので、ヒロインに起用するなら彼女をもっとクールにしてほしいかな。ライザほどじゃなくていいから

その61「警視庁捜査一課刑事」につづく

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発売日:2012-09-21
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日本の警察~その59「転迷 隠蔽捜査4」 今野敏著 新潮社

2013-05-30 | 日本の警察

51zlistmddl_sl500_aa300_ その58「冷血」はこちら

シリーズ1作目で名をあげ、2作目「果断」で名声を確立。どちらも現実の事件(国松警察庁長官狙撃事件、長久手町29時間籠城事件)とのシンクロがベストセラーのきっかけになったのはこれまでにお伝えしたとおり。

ところが第3作「疑心」で一気に緊張感を失ってしまい、はたしてどうなる隠蔽捜査シリーズ……と第4作をおそるおそる読んでみました。

もちろんあの「果断」にはおよぶべくもないが、鼻持ちならないエリートの、その鼻持ちならない部分によって愛される主人公竜崎のキャラは健在。色香に走った第3作よりずっといい。

やはり作者の今野も前作は失敗だったと痛感したらしく、竜崎はひたすらハンコを押し続け、と同時にデスクにいながら事件を解決。押印安楽椅子探偵

ただねえ、竜崎は否定しているけれど、どうにも彼はコネだけで解決しているんじゃないかという疑心が(笑)。

その60「暗黒市場」につづく

転迷―隠蔽捜査〈4〉 転迷―隠蔽捜査〈4〉
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発売日:2011-09
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「ガソリン生活」 伊坂幸太郎著 朝日新聞出版

2013-05-28 | ミステリ

Tky201206220313 擬人化されたクルマの視点で語られるファンタジー。車種によってその性格が簡単に把握できるので、特にクルマ好きにはうれしい小説でもある。やり方は「カーズ」だけど、クルマたちの性格は「きかんしゃトーマス」に近いかも。とにかくかわいい。

クルマのパフォーマンスも擬人化されていて、驚いたときには「思わずワイパーが動く感じ」なのは説得力あるなあ。ドライバーの運転が乱暴だと、クルマたちは気を失ってしまうという設定も、いろいろと考えこませてくれます。安全運転しましょうね。

主人公は緑のデミオ。持ち主の家族にひたすら愛される存在。おかげで終章(ここだけ人間の視点)はけっこうグッときます。隣家にはおそろしく古いカローラ。所有者は小学校の校長先生。夜回り先生でもある彼は、クライマックスで驚くべき行動にでる。彼の教育方針は「フランク・ザッパを聴け」(笑)

ストーリーの核となっているのは、ダイアナ妃の事故死。パパラッチとのチェイスの果てに亡くなったあの悲劇とほぼ相似形をなす事件が仙台で起こる。その真相は……

絶対悪、としか表現できないキャラが、大人と子どものそれぞれ3人セットで登場。その悪に立ち向かうのは可愛げのない天才少年。彼を守るためにデミオがけなげに活躍する。およそクルマは自分の意志で動くことができない。その反証としてスピルバーグの「激突!」と、スティーブン・キングの「クリスティーン」が例示されていて笑えます。

例によって、このネタはさすがにストーリーとは関係ないだろうと油断していると、ラストに至ってすべて伏線だったという伊坂調。新聞小説でこれをやるとは勇気あるなあ。伊坂調といえば、どこかで会ったキャラが特別出演するのもいつもどおり。今回は“あのお父ちゃんたち”だったのでうれしい。伊坂ファンは必読ですよ。

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「清須会議」 三谷幸喜著 幻冬舎

2013-05-27 | 本と雑誌

Kiyosukaigiimg01 本能寺の変ののち、織田信長の後継者を決めるとされた清須会議が舞台。日本史に暗いものだからそんなことがあったことも知りませんでした。

当時の力関係からいえば、信長の二男(わりに優秀)をかついだ柴田勝家に権力が禅譲されるのが自然な流れ。しかし毛利との講和をまとめあげ、明智を討った秀吉が油断ならない動きを見せていた……

キーマンとなった丹羽長秀が、なぜ盟友である勝家から秀吉にのりかえたかが見所読み所。

モノローグ形式で語られるので(このやり方なら脚本家の腕が無理なく活きる)、たいへんだったろうけれども説得力がある。まあ、「新選組!」で、ナレーションなしってルールを自らに課した三谷幸喜のことだから、ト書きなしは軽いもんか。まさかね。

心に邪悪なものがある秀吉に対抗するために、お市の方が使った方法が、まあ古い手ではあるけれども実際にこんな話だったのかもと思わされる。

さあ三谷みずから映画化するとなるとキャスティングに注目。大河ドラマオタクである三谷幸喜はどんな手でくるか……

でええ勝家に役所広司、秀吉に大泉洋ですか。お市の方が愛人顔鈴木京香で寧は中谷美紀。織田信長が篠井英介で森蘭丸が染谷将太。明智光秀が浅野和之で前田利家が浅野忠信!おまけに「ステキな金縛り」の更科六兵衛そのまんまで西田敏行。注目は有能な行政官である堀秀政を演じる松山ケンイチでしょうか。にしてもなんて豪華なキャストなんだっ。

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八重の桜~第二十一話「敗戦の責任」

2013-05-26 | テレビ番組

Kosaitoimg01 第二十話「開戦!鳥羽伏見」はこちら

前回の視聴率は予想大外れで13.7%。ここで下降するとは思わなかった。

このドラマを見続けていると、登場人物に、特に会津のキャラに肩入れしていることに気づいて、ああ自分は庄内人だなあと。

八重の弟、三郎が薩摩の銃弾に斃れる。彼が身につけていた南天の刺繍が、これから意味を持つことに。ちょっとグッときましてよ。特に、自分の弟になっていたかもしれない三郎をかき抱いた山川大蔵が、覚馬のふりをしてあげる慟哭には……

今回はたくさんの“賢い”人物が出てくる。

・大政奉還や二条城脱出など、どう考えてもいくさを避けているとしか思えない徳川慶喜は、今度は大阪をとんずら。しかも藩士抜きの松平容保を連れて。おまけに榎本武揚の船をぶんどって。頭のいい人はやることがスマート。

・鳥羽伏見の戦況を冷静に見ていた神保修理は、江戸への退却を容保に進言する。しかしとんずらの責をひとり負わされることになる。

・会津の危機を感じた八重の夫、川崎尚之助は、形だけの薩長への恭順を主張する。しかし「ならぬものはならぬ」と義父の権八に面罵される。

……賢さはなくてはならないものだ。特に為政者にとっては。しかし、イージーな賢さは、時に大きな罪となる。どうも鳥羽伏見の戦いの勝敗は、火力の差によるものと思われているようだけど、実は徳川と薩摩の覚悟の差、胆力の差という描かれ方だ。

慶喜はおのれを守るために容保を切り捨て、容保もまた似た構図で神保修理を見捨てる。どちらも歴史的にバカ殿あつかいはされていないのでしょうが、トップが責任をとらないのは日本の歴史的伝統なのかなと得心。修理役の斎藤工は、まさしく「君のためなら死ねる」を実現してみせた。妻の芦名星のディアハンター悲劇パターンもここで現実のものに。

榎本武揚初登場。「この人は、どんな人だっけ」と妻。それでも北海道の女かっ。

登場人物に次々に×印がついていく展開。さあ来週は誰が死ぬんだろう。視聴率は画が派手だし泣かせたので14%復帰と読みました。

第二十二話「弟のかたき」につづく

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「やくざの墓場 くちなしの花」 (1976 東映)

2013-05-25 | 邦画

98e95b73fca0ab260172957c84360617c42 渡哲也のイメージといえば、石原軍団を率いるビッグ・ボスだろうか。レイバンのサングラスに短髪という、これ以上ないくらいに怖いルックスの「西部警察」でファンになった人も多かったはず。

日活でデビューし、石原プロで数々のアクションドラマに主演した彼は、実はその間に映画史に燦然と輝く東映やくざ映画の代表作に主演している。しかも二本も。実在のやくざ、石川力夫を演じた「仁義の墓場」と、この「やくざの墓場 くちなしの花」。どちらも深作欣二監督作品。どちらもビッグボスのイメージをひっくり返す狂犬ぶり。「仁義の墓場」もいずれ特集するとして、まずは「やくざの墓場」。

DVDで見ていたら妻が

「あら、『やくざの墓場』ね!?あたしこれお姉ちゃんといっしょに見たんだあ。感動したわあ。」

どんな姉妹なんですか。

オープニングにいきなり「昭和51年度 文化庁芸術祭参加作品」と字幕が。まあ実際には参加せずに終わったらしいが、受賞でもしていたら痛快だったろう。この映画には権力への壮絶な皮肉がしこんであるので。

舞台は、なにしろ実録をうたっているのではっきり出てこないがまぎれもなく大阪。テレビの「大都会」と同じ、黒岩という名の暴対担当の刑事(渡)が、やくざ相手に暴力つかいまくりの捜査をかまし、成田三樹夫、藤岡重慶など、どっちがやくざだかわからない府警上層部に叱責される。

しかしその上層部は、府警OBの金融業者(佐藤慶)経由で広域暴力団山城組(きっと菱の代紋ですね)とつながっていたという事情もからんでいる。山城組にあくまで刃向う西田組傘下の組長岩田(梅宮辰夫)と黒岩は、反発しあいながらも義兄弟の杯を交わす……

脚本の笠原和夫は、はっきりとやくざの背景に民族問題があると指摘している。ヒロインの梶芽衣子は夫の出所を待つ身だが、朝鮮人とのハーフである出自を罵倒され

「あたしにだって帰るところはあるわ」

と鳥取砂丘で(!)泣き崩れ、岩田は

「おれはな、純粋の朝鮮や。それでも兄弟になってくれるか」

と黒岩に告げる。黒岩自身も引揚者であることが語られ、つまりは日本にも半島にも大陸にも居場所が見つけられなかった男女が、それでも排除され続ける物語だったわけだ。梶芽衣子の美しさは比類がない。

ちなみに府警本部長には大島渚がキャスティングされており、これは「愛のコリーダ」で被告となっていた大島への、深作なりのエールだろう。彼らもまた、なかなか居場所を見つけられない人たちだった。

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いやな感じ。その2

2013-05-23 | 国際・政治

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YouTube: Nile Rodgers - Axel.F (Beverly Hills Cop 3 Soundtrack)

その1はこちら

これまでも政治家の失言は数多くあった。首相にかぎっても、吉田茂の「バカヤロー」や、現副総理の連発など、枚挙にいとまがない。

しかし今回の失言、というより確信的な発言はちょっと色合いが違う。明らかに、選挙民へのアピールを含んでいるのだ。背景に尖閣や竹島問題があり、どうもすっきりしない現状を打破するのは俺たちだと主張したいのだろう。ネット上では彼らの発言に「事実じゃないか」としたり顔で語っている無名者が跋扈しているだろうしね。

マスコミの側も(すべてのマスコミとは言わないが)、橋下市長らの過激な発言の恩恵をうけていたことは確かだ。建前を捨て、自分からは決して言えない主張を代行してくれるのだから。

今回の慰安婦発言にしても、保守派のメディアは言いたくて言いたくてたまらなかったのではないのか。そして結局、受け手であるわたしたちの側も歓迎した形になっている。そうでもなければ、あれだけの極右の支持率が高かった理由がわからない。

そして世間の反応を見て修正し、反省して見せ、結果的に好感度が残るような展開にもちこむのが橋下流。だから彼にとって本当の危機は、マスコミが相手にしなくなることだ。鮫が泳ぎをやめると死んでしまうように、彼は常に発信し、物議を醸し、修正し、反省して見せる。基本的にこのくり返し。

ところが、今回の騒動は少し違った展開を見せた。アメリカが公式に批判を始めたからだ。

およそ冷静になれば、公党のトップが「兵隊の性欲を処理するために風俗を利用しろ」と申し入れることの異常さは誰でも気づく。でも橋下市長とすれば、例によって本音をかましたのだからあとで謝罪しておけばいい、主張してみせた事実は残ると思ったのだろう。ネット右翼も歓迎してくれるだろうし。

でも、アメリカはそのゲームに参加してはくれなかった。

これはショックだっただろう。だから一拍おいて、橋下は今度はアメリカ批判を開始している。本音ではまずったと思っているくせに、他者への攻撃をやめることはできない。鮫。

わたしは自戒を込めて思う。国際関係と語りながら、ついつい自国の理屈だけでものを考えていないか。いやな感じを抱いているのは、まさしく他国民であることを忘れてはいないかと。そしてつくづく思う。この人が日本のトップに立ったらどうなってたんだ……

本日の一曲は、ビバリーヒルズ・コップのテーマ曲「Axel.F」もともと好きな曲ではあったけど、ナイル・ロジャースのバージョンは渋い。もちろん映画よりも好き。

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いやな感じ。その1

2013-05-22 | 国際・政治

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YouTube: Planetarium - Bump of Chicken

「売春婦はまだ日本にうようよいる。韓国人。大阪の繁華街で『お前韓国人、慰安婦』と言ってやったらよろしい。戦いましょう」

慰安婦制度じゃなくても、風俗業っていうものは必要だと思う。だから沖縄の海兵隊が普天間に行ったとき、司令官に「もっと風俗業を活用してほしい」と言った。司令官は凍り付いたように苦笑いになって「米軍ではオフリミッツ(出入り禁止)だ」と。(ぼくは)「そんな建前みたいなことを言うからおかしくなるんですよ。法律の範囲内で認められている中で、いわゆるそういう性的なエネルギーを合法的に解消できる場所は日本にあるわけだから、もっと真正面からそういう所を活用してもらわないと、海兵隊の猛者の性的なエネルギーをきちんとコントロールできない」と言った。(司令官からは)「行くなと通達を出しているし、これ以上この話はやめよう」と打ち切られた。

「(村山談話に)侵略という文言を入れているのは私自身しっくりきていない。自存自衛のために決然と立って戦うというのが当時の解釈だった。靖国参拝をここでやめたら終わりだ。国策に殉じて命を捧げた方をいかにおまつりするか、慰霊するかは国の内政の問題だ」

……上から西村真悟衆院議員(維新の会)、橋下徹大阪市長、高市自民党政調会長の発言。釜の底が抜けた感じ。もう彼らは“本音”を隠しもしないし、まわりもそれを許すだろうと油断している。そんな時代になったということか。

西村議員はその昔

「集団的自衛権は強姦されている女を男が助ける原理だ」

と放言して日本の核武装を主張、そして防衛政務次官を更迭された過去がある。そんな彼が維新の会から国会議員に復活していたことも驚きだけれど、そんな主張をくりかえしていた過去を知りながら選んだのだから、維新の会の根底に極右的志向があることは誰にでもわかる。なにより、あの前東京都知事がトップにいる団体なのだから。

わたしが怖かったのは西村議員(どうやら維新の会は除名されたらしい)の発言のとき、彼のにこやかな、あのフジテレビが「不適切な表現もありますが、あえて放映させていただきます」とまで表現した発言が歓迎されると確信していたであろう表情だ。以下次号

本日の一曲はBUMP OF CHICKEN 『プラネタリウム』  みんな、この曲を聴いてオトナになろうよ。

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「探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点」(2013 東映)

2013-05-21 | 邦画

Tanteibarimg01 前作の特集はこちら

シリーズ化がめでたい第二作。歴然と前作よりもいい。意外に少なかった探偵(大泉洋)と高田(松田龍平)のへらずグチは30%増量中だし、なぜヒロイン(尾野真千子)が関西弁なのかのひっかけも効いている。

近ごろ東映やくざ映画ばかりDVDで見ているけれど、片桐竜次が組長役だったり、画調が荒かったりと三角マークの伝統が息づいていてうれしい。まあ、往時の東映だと、大泉洋のようなタイプが主役というのは考えづらかったろうが。

確かにドラゴンボールやワンピースなどのアニメも東映の基調音ではあるけれど、「相棒」につづく実写ヒットシリーズができて、まずはめでたい。

というのも、観客がすぐに主人公に感情移入できるので、シリーズものはやはり娯楽映画の王道。それに、シリーズだからこそできるお遊びもたくさんしこんであるのだ。

・前作で鼻をひんまげられたネオ右翼が、またしても探偵のせいで鼻が曲がっちゃう。

・探偵の身体に一作ごとに傷が増えていく。

・病院のシーンで、探偵のとなりのベッドでウィスキーをラッパ飲みしてるのは原作者の東直己(前作ではバーのカウンターで眠りこける客だったとか。気づかなかった)。

・ウエイトレス役の安藤玉恵のセクシー度がどんどん上がってる(笑)

……とかね。そんなゆるい娯楽映画でも、テーマとして苦いものも含んでいる。反原発を主張してカリスマとなった政治家(渡部篤郎)を追いつめる探偵に襲いかかる集団が“無垢なる市民の集合体”であるあたりは鋭い。その市民が、リンチの手段としてむかしの助っ人ガイジン(マルカーノとかポンセとか)のものまねで金属バットをふるうのも気が利いている。

政治家の開き直りに一片の真理があるように、絶対の悪も絶対の善も存在しないことを探偵は苦く思い知る。わたしの妻は“犯人”に不満だったようだが、やはり現代のミステリはこうでなくては。観客もまた、苦さがないと納得できない因果な時代なのだし。

続編を希望します!今度は探偵の身体のどこに傷が入るか楽しみです!(ほんとは安藤玉恵に期待です!)……そしてめでたくPART3につづく!

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