2020年6月号PART2「特別徴収税額通知書」はこちら。
6月19日、酒田の丸山市長は「市民の皆さまへ」と題するメッセージを発しました。
“新型コロナウイルスという未曽有の困難に見舞われて苦しい今こそ、地域や社会のために支えあう「港都さかたの心意気」を持って、まちの賑わいを取り戻すために頑張っていきましょう。”
具体的には
“これからは積極的に市内・県内での消費や観光を行っていただきたいと思っております。このことが、地元経済の回復につながります。
酒田市や山形県も、地元消費拡大のための事業を行っております。
先払いチケットでお店を応援する「もっけ玉」では、購入金額の20%を市が補助する特別応援チケットがあります。山形県が実施している「県民県内お出かけキャンペーン(第2弾)」「県民泊まって応援キャンペーン(第2弾)」では、県内の観光施設や宿泊施設に限定して、お得に買い物や宿泊ができます。”
……市役所内部でもどのような内容にするのかだいぶもめたでしょう。コロナ対策はなにより優先しなければならない。しかし市内の各方面から経済が動かないことにはどうしようもないと突っこまれた結果、この微妙なメッセージになったのだと思います。
同日、副市長は市職員に向けて行動指針の変更を周知しました。
“誰もが不安を感じ、また誰もが感染者・濃厚接触者になり得る。全ての職員が不安を分かち合い、また差別を許さずに、「市役所だばあったげ頑張ってくっででありがでの~」と言ってもらえるよう、市民と家族のために働いていこう。”
そのなかに、私人として積極的にとるべき行動として
感染予防対策のとられた、市内の飲食店や小売店を率先して利用することによる、地域経済の回復のための積極的な行動
微妙だなあ。でも実際に市役所関係では、幹部級が“社会的距離をとりつつ”宴席の予約を入れたりして“頑張って”いるらしいし、おそらくは顧客との関係もあって金融機関も再開し始めたようです。警察や農協も動いている。しかし学校は?
……うーん、かなりきつい感じがします。この業界は「卒業祝賀会を自粛してもらった」という背景がある以上、なかなかねえ。
さて、市長のメッセージにあった「もっけ玉」はなかなか使い勝手がいい。とにかくその店に行って
と支払えば、その時点で20%酒田市におごってもらったようなもの。わたしの行きつけの店の女将は
「これがあるからって、うちの店にそんなにメリットがあるわけじゃないけど」
でも、わたしはもっけ玉のおかげで確実に20%酒量増量中です(当社比)。
2020年7月号「島にて」につづく。