Whispers
PART1「王女と平民」はこちら。
「党内においてまるで『独裁者』であるかのごとく振る舞っているとの印象を抱き社会的評価が低下する」
大阪府立の高校で、「外国人まで髪を黒く染めさせている」件について(まもなくブラック校則も特集します)、新潟県の米山知事が
「異論を出したものを叩きつぶし党への恭順を誓わせてその従順さに満足する」
とツイートしたことに松井大阪府知事が激怒して訴訟した際の理由。まあ、虚心に読めば橋下徹のことを言っているのは歴然なので、読解力のないことおびただしいのだが、問題はそんなところにはない。
自治体の長がもうひとつの自治体の長を訴えるその心根には、いつも何か吼えていなければならないということがあるに違いなく、大変だなあと。そういう人にとって、ツイートとはまことに便利な存在だ。海の向こうにもいますよね、盛大に放言かましてる独裁者のような人が。
私はもともと「ディベート」というものが大嫌いですけれど、それはそこでは「ディベートの勝者」の主張のレベルを超えるような知見が決して生み出されないからです。何人か人間が集まって、何時間か侃々諤々の議論をして、その結論が、「ディベートの勝者一人以外はいなくてもよかった」というものであるのは純粋な消耗でしかない。
……「新潮45」に掲載された(そんな時代もあったんですねえ!)内田樹の主張。ツイート知事たちに贈ります。
PART3「致命的な人」につづく。
本日の1曲はフェアグラウンド・アトラクションの「ウィスパーズ」。エディ・リーダーの“声”が炸裂する!