昨日、NHK・BS2が放映した「ザ・ベストテレビ“全部”見せますグランプリ作品」に
友人でMBS毎日放送の報道記者である米田佳史さん制作のドキュメンタリー
「“映像’08・家族の再生・ある児童養護施設の試み”」が紹介され、全編再放送されました。
この「ザ・ベストテレビ」という番組は民放各局の区別なく、ドキュメンタリー作品で「賞」をとった
良質で見応えのある作品を紹介する為に始めた試みで、深夜のローカル枠でしか
流されることない番組に「光」を当てる狙いがあるようです。
米田さんが制作した「家族の再生」は平成20年度の日本民間放送連盟賞・
テレビ教養番組最優秀賞をとった作品ということで紹介されました。
米田さん自身も制作者としてスタジオ出演されたのですが、ゲストコメンテータ
として出演していた井筒和幸氏や室井佑月氏と想定外の激論バトルとなるなど、
スタジオ内でもかなりの反響を呼んだようです。
この「家族の再生・・・」というドキュメントは、様々な理由から幼くして
児童養護施設に預けられた子供たちの姿を追うことで「家族・家庭とは何か?」
を問い掛ける問題作。
テレビカメラを向けられた子供たちは、気丈に振る舞うも、確かに‘親の愛’を
強く求めている心情が画面からも痛いほど伝わり、流れ出した涙をとめることが出来ませんでした。
「お母さん、俺のこと忘れたんかな?・・・」
我が子を預けてから一度も訪ねて来ない母へ、ポツリと投げかけた幼い子供の言葉が胸を締め付けます。
この子は毎晩、母の夢をみているに違いない。
温かい胸に抱かれて眠った、安らかなあの日の夜のことを思い出して…
「お母さんを恨んでいるか?」とストレートに問う記者にその子は、
「恨んでない!」 ときっぱりと言いきるのです。
「それはなぜ?」と再び問う記者に、
「…お母さんだから…」と答える子。
この言葉に、全ての気持ちが言い表されていると感じました。
幼いとはいえこの子は、母が自分を捨てたことを知っている。なのに…
我々、親と呼ばれる者は、この子の言葉に込められた親への思いを
しっかり胸に刻まなければならないと思いました。
将来、この子供達が多く‘愛情’に恵まれることを祈らずにはいられませんでした。
あくまでも私見ですが、米田さんの作品は、映像作品であるにもかかわらず、
なにか、文章表現にある「行間を読ませる」奥行きの広さを感じるのです。
だからこそ、観る人それぞれに様々な思いを抱かせ「考えさせる」作用を
及ぼすものが多いといつも感じています。
まわりくどくなく、シンプルですが、問題の本質をしっかり浮かびあがらせ、
深刻さや苦難に中でも、最後に‘希望’という人のやさしさを忘れない、
そんな感性を表現できるテレビ制作者だと感じています。
この7月にはまた、新作が放送される予定です。
映像を使い、こんどはどの様な問題提起をしてくれるか、今から楽しみにしています。
友人でMBS毎日放送の報道記者である米田佳史さん制作のドキュメンタリー
「“映像’08・家族の再生・ある児童養護施設の試み”」が紹介され、全編再放送されました。
この「ザ・ベストテレビ」という番組は民放各局の区別なく、ドキュメンタリー作品で「賞」をとった
良質で見応えのある作品を紹介する為に始めた試みで、深夜のローカル枠でしか
流されることない番組に「光」を当てる狙いがあるようです。
米田さんが制作した「家族の再生」は平成20年度の日本民間放送連盟賞・
テレビ教養番組最優秀賞をとった作品ということで紹介されました。
米田さん自身も制作者としてスタジオ出演されたのですが、ゲストコメンテータ
として出演していた井筒和幸氏や室井佑月氏と想定外の激論バトルとなるなど、
スタジオ内でもかなりの反響を呼んだようです。
この「家族の再生・・・」というドキュメントは、様々な理由から幼くして
児童養護施設に預けられた子供たちの姿を追うことで「家族・家庭とは何か?」
を問い掛ける問題作。
テレビカメラを向けられた子供たちは、気丈に振る舞うも、確かに‘親の愛’を
強く求めている心情が画面からも痛いほど伝わり、流れ出した涙をとめることが出来ませんでした。
「お母さん、俺のこと忘れたんかな?・・・」
我が子を預けてから一度も訪ねて来ない母へ、ポツリと投げかけた幼い子供の言葉が胸を締め付けます。
この子は毎晩、母の夢をみているに違いない。
温かい胸に抱かれて眠った、安らかなあの日の夜のことを思い出して…
「お母さんを恨んでいるか?」とストレートに問う記者にその子は、
「恨んでない!」 ときっぱりと言いきるのです。
「それはなぜ?」と再び問う記者に、
「…お母さんだから…」と答える子。
この言葉に、全ての気持ちが言い表されていると感じました。
幼いとはいえこの子は、母が自分を捨てたことを知っている。なのに…
我々、親と呼ばれる者は、この子の言葉に込められた親への思いを
しっかり胸に刻まなければならないと思いました。
将来、この子供達が多く‘愛情’に恵まれることを祈らずにはいられませんでした。
あくまでも私見ですが、米田さんの作品は、映像作品であるにもかかわらず、
なにか、文章表現にある「行間を読ませる」奥行きの広さを感じるのです。
だからこそ、観る人それぞれに様々な思いを抱かせ「考えさせる」作用を
及ぼすものが多いといつも感じています。
まわりくどくなく、シンプルですが、問題の本質をしっかり浮かびあがらせ、
深刻さや苦難に中でも、最後に‘希望’という人のやさしさを忘れない、
そんな感性を表現できるテレビ制作者だと感じています。
この7月にはまた、新作が放送される予定です。
映像を使い、こんどはどの様な問題提起をしてくれるか、今から楽しみにしています。