保津川下りの船頭さん

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アジサイが教えてくれた「光と影」そして「自分の居場所」

2009-06-29 23:56:29 | 船頭の目・・・雑感・雑記
「絵画を描くときに一番難しいのは‘影’の部分なのです。でも影が上手く描けた
ときほど‘光’の部分が一層、輝くのです」
と以前、ある画家さんに聞いたことがあります。

「鮮やかな絵を描きたければ‘影’を大事にしろ」ということ。

今日、我が家の庭にアジサイがきれいな花を咲かせました。

じめじめとして、なんとなくユウウツな気分になる梅雨。そんな気分を
吹き飛ばしてくれる花がアジサイでしょう。

アジサイは晴れの日よりも、雨の日がいい。

そして燦燦と太陽の光が降り注ぐ場所よりも、少し日陰のほうが美しいのです。

アジサイにとっては日陰こそ一番居心地がよくて、美しく咲き誇れる場所なの
ですね。


対して人は「陽のあたる場所」を求めるもの。

でも、陽のあたる場所が輝くのは「影の部分」があるからこそ。
人は影がみせる美しさに気がつかず「光の場所」へ行こうとする。

光ある場所には必ず影がある。影に支えられてこそ「光」は輝きを増すこと
にも気付かない。

自然界が教えてくれる「光と影」との関係、そして「支えあい生きる」という
真理に気付き、「生かされている」という‘感謝する心’を涵養したい。

「木が美しい花を咲かせるのは‘根’がしっかりしているから。‘根’はけして
 表には見えない。人も陰徳こそが大事」とある宗教家の先生に聞いたことを
思い出しました。

自然の世界は、それぞれの居場所でそれぞれの「輝き」を放ち、共生しています。

アジサイは太陽が燦燦と照りつける場所では輝きを弱め、最後には萎れて枯れてしまいます。

(晴れ間に撮ったアジサイ)

人にも自分に適した場所でこそ輝ける。
それは自分が一番「居心地がいい~」と思う所が、実は一番輝ける場所。

その真理をアジサイが教えてくれている様に感じました。