保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

鹿が川を横切り渡る保津川下り!

2005-05-11 07:43:37 | 船頭
観光地の鹿といえば奈良公園のニホンシカがあまりにも
有名ですが、保津川渓谷の山々にもたくさんのニホンシカが
生息し、運がよければその姿を船から目撃することが
出来ることをご存知でしょうか?

それは昨日のこと、はっちん達の船が下っている
目の前を、ニホンシカが泳いで川を横切っている
という珍しい光景を目にすることが出来ました。

場所は女渕という流れが無く緩やかな所。

シカは左岸側の岸から突然姿を現し「バシャン!」
と音を発てて、私達の目の前を勢いよく
川へ飛び込んだのでした。

お客さんも突然の事で何事かを理解できなかった
らしく「何かが川に飛び込んだ!」と口々に
叫ばれていました。

しかし水面に浮かんできたその顔を見付け
「シカや!シカや!」と大興奮に。

無理もないでしょう。都会に住む人はシカを動物園で
見たことはあっても川を泳ぐ姿を目の当たりにする事
はないでしょうから。

そのシカは顔だけを水面から出す泳ぎ方で、
「船に追いつかれてなるものか!」と
必死で泳いでいたようです。

船に追いつかれることなく渡りきり
右岸側の岸に着いたそのシカは、首を振り返させて
「どうだ!」と勝ち誇った様にしばらく私達の船を
じーっと眺めてから山へ姿を消して行きました。

保津川周辺の山々ではこのニホンシカが多く生息してます。

この地域は禁猟区、休猟区、狩猟区が入りくんでいて
その区域ごとにばらつきはあるよですが、全体として
増えているといわれています。

シカは尾根筋にいることは少なく、斜面の開けた下草の
多い所でよく姿を現すことが多いので、川岸の
斜面地で草を食べる姿を、船からよく見る事ができるのです。


保津川渓谷の山々には色んな野生動物が多く生息してます。
サルや鹿、イノシシにホンドキツネ、ツキノワグマまで
まさに野生の王国のようです。

時たま、そんな動物達が顔を覗かせている様を
目撃できるのも自然体験・保津川下りの魅力の一つなのです。

*写真は鹿が川を渡っているところです。
 小さくて分かり難いですが、首を出し泳いでいます。

保津川下りのGWが終りました。

2005-05-09 08:27:17 | 船頭
休みの多いところで10日はあったといわれる
今年のGWが昨日、終わりました。

皆様の今年のGWはいかがでしたか?
ご家族、友人、恋人と一緒にいろんな所に
出かけ、楽しい思い出をたくさん作られた
ことと思います。

私達船頭のGWは仕事一色ですが、今年は
天候にも恵まれ、多忙な日々を過ごさせて
頂きました。

雨の降る日があったにもかかわらず、
この10日間で私達船頭が川を下った回数は
23回にも達し、流船数で約1000隻、
お越し頂いたお客様は約2万人を越えるという
大盛況のうちに終了しました。

さすがに体の疲労度も増してきましたが、
この結果に手ごたえを感じ、達成感を感じて
いるところです。

このGW中は長い持ち時間にもかかわらず
大勢の方がご理解いただき、お乗り頂いた
こと本当に感謝しております。
また早い段階での乗船券売り切れで保津川下りを
楽しみに来られた方々にご迷惑をおかけした事
重ねてお詫び申しあげます。

保津川のGWは昨日に終わりましたが
雄大な渓谷美の中、スリルと涼感を味わえる
船旅はこれからが最高の季節です。

今後も保津川下りを宜しくお願いします。

只今、最高の水量です!

2005-05-08 07:08:15 | 船頭
前日の雨の影響で保津川の水量が大幅にアップ!した昨日。

川は安全運航規定いっぱいまで増水していました。

前日までは底岩を避けて流さなければならないほど
川の水量が減っていた条件から一転、最高水量です。

増水時と水量が少ない千川(ひかわ)時では
船の航路及び操縦技術が全く異なります。
船の流れるスピード、川の渦や噴出しの力、
波の高さなど全てにおいて条件が異なるのです。

私達船頭は増水時での勘を取り戻す為、
出航前から頭の中で何度もシミュレーションし
イメージトレーニングを繰り返します。
特に今回みたいに川の条件が一日で
極端に変化した場合は念入りにかかります。

このイメージトレーニングは、先人から教わった
確実に安全なコース取りを、自らが体で覚えた
経験を元に進められるまさに職人の芸なのです。

この川のコース取りこそ400年の歴史をかけて
培ったもので、船頭の経験と知恵から編み出されたものなのです。

400年の間には多くの変化にとんだ激流体験があったことでしょう。

その度、幾度となく「この水量は船頭を増やして乗らないと」
「このような増水時はでのこのコースはあぶない、ここが安全だ」
などの先人が生身で体験した出来事から編み出した技のです。

そしてこの技を習得した者のみ、この様な増水時の
舵を持ち、操縦する事を許される厳しい慣わしと
なっております。

お乗り頂くお客さんには、こんな日は面白いですよ。

急流では猛スピードで船が下り、スリルは満点!
難所を通過していく時には思わず「ヒュ~」と
口笛が出てしまうほど気持ちいいです。

昨日乗られお客さん皆さん「保津川の激流は波の高さ、
岩への接近する迫力どれをとっても日本一だ!」
と大満足して帰られました。

今なら、川面に吹く涼やかな風を受けて
スリル満点の川下りを楽しめます。

連休最終日の今日は、比較的空いていて
待ち時間もなく乗ることが出来ると思います。

川の水量が最高の条件である、この機会を是非お見逃しなく!

湯舟に浸かってぷ~かぷ~か

2005-05-07 07:35:25 | 船頭
あんなにいい天気に恵まれた連休中と打って変わり、
昨日は朝から小雨が混じりの強い風が吹く悪天候に。

はっちんはまたまた運の悪いことに、
朝出航の便に当たっていました。

気温は少し下がったものの、船の進行を妨げる向かい風です。
連休疲れが残る体には最高にこたえます。

向かい風を相手に棹を差し船を押し進めるのですが、
どうもいつもの様に力が入りません。
やはり連休疲れが残っているのですね。

こんな時のはっちんのリフレッシュ方法は
暖かい温泉に浸かることです。

昨日は朝のうちに一回下ると仕事が上がりとなったので
昼から隣街の洛西にある天然温泉「竹の郷の湯」に
行き、今度は湯船に乗り変えてきました。

「竹の郷の湯」はホテルの中にある天然温泉で、
立派な露天風呂と10種類の多彩なお風呂があり
疲れが出た時は必ず訪れるはっちん御用達の
癒しスポットなのです。

42.5℃の弱アルカリ性単純泉が毎分142リットルも湧出して
いるお湯は、まったりし肌にまとわり付く様な感覚で、
体の隅々にまで鉱泉のエキスがしみ渡るのを体感します。

大きく広々とした露天風呂に浸かり、ぷかぷか
湯舟に浮かんでいると最高に癒され、連休の疲れも
何処かに吹き飛んでしましそうです。

約2時間ほど、純朴で肌あたり優しい天然温泉のお湯を
五感で心ゆくまで味わい堪能させていただきました。

これで今日からのGW最終の土日も頑張れます!

今年のGWは最高です!

2005-05-06 07:43:36 | 船頭
超が付くほどの忙しさとなった今年の
GWもやっと山場を越えたました。

大型連休となった今年のGWは天候にも恵まれ
保津川くだりにも大勢のお客さんが日本全国から
お越し頂き、乗船場は連日大盛況となりました。

ここ3日間の乗船者数だけでも約1万人を
ゆうに越え、近年稀にみる最高のGWでした。

はっちん達船頭も早朝より目が回るほどの
忙しさで、連休中だけで亀岡と嵐山の間を
20回以上も往復するという超ハードな毎日でした。

しかも、乗船場には大勢のお客さんが出航を
お待ち頂いているので、まさに時間との戦いでした。

船が嵐山に着くと、私達船頭は電車の時間に間に合う
様にと嵐山駅まで猛ダッシュしなければならい場合
もありました。
渡月橋の上を人波をかき分け、走っている
船頭を見かけられた方も多いではないでしょうか?

今年は特に気温が高く日差しが厳しかったので
体力的疲労度も最高レベルに上がってきました。

家に帰り、このブログを更新させることも出来ないほどです。

いよいよGWもあと土日を残すのみです。

「最高に気持ちよくて楽しかった!」と仰って
お帰り頂く、お客様の笑顔を励みに
あともう一頑張り、気合を入れて仕事に
当たりたいと思います。


*3、4日には乗船券が午後には売り切れるという
 事態も発生し、ご乗船叶わなかった皆様には
 ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。

川、4回下ってきました!

2005-05-05 09:04:26 | 船頭
昨日のブログにも書いたように、出船順番が早番と
なった昨日のはっちんは、新緑美しい春の保津川を
なんと!4回も下ってきました。

一日に4回下るということは本当に稀なことなのです。

はっちんが船頭になって10年、過去に4~5回ほど
あっただけで数えるほどしか記憶がない出来事なのです。

しかも川の水量が常水より少し少ない条件での
4回は本当に珍しいことなのです。

水量が少ないということは、一回下るのに必要とする
時間がそれだけ延びるということで、船頭の回転も
また遅くなります。
一回嵐山まで下って電車で乗船場に帰るのに
かかる時間が約2時間半。
3時半最終船という営業時間内に4回行くというのは
殆どがタイムオーバーとなってしまいます。

昨日はっちん達が4回目に出航したのも
タイムオーバーの4時半過ぎでした。

朝一回目に出航したのが8時40分頃ですから、
それからフル回転での4回でした。

さすがに体力的にもかなりキツイものがありましたが、
長くお待ち頂いているお客さんに、充分のサービスを
させていただけねば申し訳ないですから、
精一杯頑張らして頂きました。

昼からお越しいただいたお客さんには
長らくお持ちいただき、また、乗船券が
売り切れになりお乗りいただくことが
できなかった皆様、本当に申し訳ありませんでした。

船頭も一秒でも早く乗船場に帰る様に
精一杯仕事に当たっておりますので
ご了承お願いします。

今日もまだまだ忙しくなる様なので
頑張って行ってきます。



昨日の保津川は凄い人です!

2005-05-04 06:28:16 | 船頭
ゴールデンウィークの折り返しとなった昨日。

保津川下りにも朝から大勢の観光客がお越し頂き
今年最高の人出となりました。

驚いたことに100台近く駐車可能な遊船乗船場前駐車場は、
朝の8時頃にすでにその殆どが埋まり、たちまち
乗船場は大勢の人で大盛況に!

船も朝から次々と流れ、終ってみると
なんと139隻!もの船が昨日一日で
流れるという今年最高の流船数を記録しました。

乗船切符は午後2時の段階で売り切れで、
はっちんも3回下るというフル回転状態でした。

今日も昨日以上のお客さんが来られることが
予想されます。

はっちんんも今日はもしかしたら4回下ること
になるかもしれません。

今日は結構暑い一日になるようですが、
あとひと踏ん張り頑張るしかないですね。

じゃ~行って来ます~

今日からGW後半です。

2005-05-03 08:03:05 | 船頭
今日からゴールデンウィーク後半の三連休ですね。

明日、明日の二日間は保津川でも最高の人出と
なることが予想されます。

朝、10時頃までにお越し頂くと、待ち時間も
少なくご乗船頂けると思います。

今、保津川渓谷では山の新緑とヤマフジが
とても美しく、最高の見頃になっております。

生き生きとして鮮やかな新緑に彩られた山々の中に、
紫色したヤマフジが映える景色は一見の価値ありです!

また、ヨコミゾサクラやヤマツツジ、シャガの
花々も咲き乱れ、まだまだ保津峡は花盛りです。

連休の間は天気の心配もない様なので、少し早起きをして、
保津川を下ってから、目一杯「新緑の京都を遊そぶ」
というコースもいいのではないでしょうか?

明日は‘亀岡光秀まつり’です!

2005-05-02 08:41:52 | 京都情報
明日、5月3日(火曜日)は保津川下りの出発点である
京都・亀岡の春恒例の行事「亀岡・光秀まつり」が行われます。

この光秀まつりは、亀山城主だった明智光秀を主役に 、
新緑の亀山城跡周りの旧城下町を、市民が扮した武者行列が
練り歩くというお祭です。

今年は亀岡市制50周年を記念して、明智光秀などの騎馬武者以外
にも、子どもたちが牛若丸や角倉了以、円山応挙など
亀岡ゆかりの人物にふんして参加します。

また、まつり当日は亀山城跡の南郷公園に特設会場が
設けられ、フリーマーケットや新鮮野菜市、屋台村など
も出店され賑やかに開催されます。

行列に加わる歴史人物はほかに、弁慶、静御前、石田梅岩、
田中源太郎やプロの殺陣師も特別参加し、迫力ある演出もあります。


会場となる亀山城跡・南郷公園はJR亀岡駅改札正面に位置して
おり、保津川下り乗船場までは徒歩5~10分で行ける距離です。

光秀公武者行列・市民パレード
時  間  11:00~14:10(昼食 12:10~13:20)
順  路 午前 グンゼ㈱亀岡工場~旧城下町~亀山城跡(大本)
午後 亀山城跡~JR亀岡駅前~南郷公園

規  模 先導  人員約 140名   車両  6台
   武者行列    約 169名   馬   8頭
   市民パレード    約 100名

ふれあいフェスタ2004
会  場  南郷公園及び周辺
時  間  10:00~17:00
概  要 ○ステージ
     ○フリーマーケット
     ○物産店及び飲食屋台
     ○味ののれん街
     ○特産品・物産品の販売
     ○縁日
     ○お楽しみ大抽選会
     ○お茶席
     ○ミニイベント
     ○桔梗苗プレゼント(先着)

ステージ ・実行委員長あいさつ
     ・明智光秀・正室・春日局紹介
     ・お笑いショー
     ・太鼓連合会演奏
                               
にぎわい茶屋
武者行列順路の商店街で、光秀公の生涯や春まつりの歴年
ポスターの展示、お茶のサービス等。

ふぅ~、雨、風にもマケズ!

2005-05-01 21:50:22 | 船頭
今日は朝から早くも雨が降った保津川。

しかも雨に混じり強風が吹き荒れるという
船頭にとっては最悪の日和となりました。

今日、保津川に吹いた風は南風と呼ばれる、
船の進行を塞ぐ程の強烈な向かい風なのです。

保津川下りの船はご存知の通り機械化による
動力は一切使われておらず、船頭の人力に頼る
完全な手漕ぎ船です。
しかも、高瀬舟と呼ばれる保津川の船底は
浅瀬も進行可能なように真っ平らな構造となっおり、
風を受けると流され易い構造となっております。

今日の様に雨混じりで強烈な向かい風が吹く日は、
船に雨避けの屋根を設置する分、まともに風を囲ってしまい
引き戻されそうな力がかかり進行が鈍くなるのです。

こんな日は通常の船頭三人体制から一人増やした
四人体制にして、強敵である南風に対抗します。

真正面から吹いてくる強風に向かって、二人の櫂引きと
棹差しが力を合わせて一生懸命、船を前に進めるのです。

なかでも最前線に立つ棹差しの仕事はとてもハードです。
体も飛ばされそうな強風を切り、船の舳先まで駆け上がると
一気に棹で押しながら下るのです。

一回下るごとに体全身の筋力を集中させます。

そしてこの作業を延々繰り返します。
休むと船が止まりそうになるので、一休み
することも許されない過酷な作業、しかも
船の流れ具合も修正さいながらという
高度な技術を必要とするのもこの棹差しです。

今日のはっちんは午前、午後の二回、川を下って
きましたが、またしても運悪く二回ともこの
棹差しの役目でした~

昨日と異なり風が吹き、涼しい気候だったにも
かかわらず、昨日以上に汗びっしょりになった一日でした。