保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

16日は空手の舞台演武をします。

2008-02-16 00:28:28 | 空手・格闘技
16日(土曜日)に亀岡市東部文化センターで、
私達斯道会空手の舞台演武を披露します。

この舞台演武は、私が主宰する斯道会空手に
練習場所を提供して頂いている同センターで
毎年開催される「センター祭」で演じさせてもらいます。

私達の演武時間は午後1時から20分。

今年は空手の文化遺産である「型」を中心にした
演目を予定しており、学年、経験年数で班分けを
し、日頃の練習の成果を披露します。

お時間のある方は、子供達の頑張る姿を応援しに
来ていただくと嬉しく思います。



娘にもらったチョコの甘さ。

2008-02-14 23:55:37 | 船頭の目・・・雑感・雑記
今年もこの日がやってきましたね~

そう女の子達の記念日・バレンタインデー!

女子の皆さん、今日はどんな一日だったでしょうか?

我が家の小学3年生になる娘にとっても今日は特別な日。
心なしかいつもよりテンションが上っているのを感じました。

どうやら、意中の男の子がいるようで、クラスの友人達に
気がつかれない様にと、態々その子を呼び出して、こっそり
‘本命チョコ’をプレゼントしたようです。

我が子の成長って本当に早いものですね~
いつまでも「小さい」と思っていたら、もう
好きな子がいてバレンタインデーというイベントに
参加しているのですから・・・

先日も今日という日の為に、母親と一緒に某百貨店の
バレンタインチョコ特設売り場へ、本命チョコの品定め
に行った娘。もちろん、運転手に引っ張り出された私・・・

バレンチョコ売り場は女性だけの聖地。
「じゃあ~お父さん後でね~」と邪魔者を追い払う様に
私に言うと母娘はチョコの売り場会場へ。

チョコを品定めしている間、男たちは
振り返ることなく別の所で時間を潰します。

潰し場所を求めて2階へと向かうエレベーターから
ふと下の階を見ると、楽しそうにチョコを品定めして
いる母と娘の姿が目に飛び込んできました。

それは、女友達同士で恋人へのプレゼントを
楽しそうに探す姿そのものです。

いつまでも小さいと思っていた娘ももうすっかり、
恋する‘ガールズ’の仲間入りを果たしていたのですね。

我が娘は、出産予定日より約1ヵ月半早く生まれてきました。

生まれてきた時はまるで「鳥ガラ」の様に細くて
小さな小さな‘赤ちゃん’でした。
まさに「生まれてきたこと、そして生きていること」だけ
でも‘ラッキー’な子でした。
NICUのカプセルの中で、懸命に生きようと頑張っていた
姿をふと、思い出しました。

それが今では、全くの健康体で過ごし、好きな子までできて
母親と友達同士の様に‘ショッピング’を楽しんでいる。
その姿を見たとき、胸が熱くなるものを感じました。

慌てん坊のおてんばで、いつも心配しているのですが、
「生きているだけでいい・・・」と願ったあの日の
ことを思いおこせば、そんなこと大したことではないと感じる。
今、あの様に元気で楽しそうな姿を見られることは、
なんと幸せなことだろうか。

そんな事などを思いながら、娘からもらったチョコを
今、食べている私。
その味は、なんともあたたかくやわらかい‘甘さ’なのです。

世界に通用する「礼」の精神修養を目指して!

2008-02-08 11:07:04 | 空手・格闘技
アメリカで空手を愛好する人達を日本へ
招待するイベントでのこと。
私が京都観光の案内していると、年配のアメリカ男性が
話掛けられてこられました。
その男性は「初めて日本に来てみて、空手が日本から伝わったのが
よくわかりました」と感慨深げに話されます。

「それは、どうして?」と私が聞くとその年配の男性は
「日本の空手家たちと交流し、一番印象的だったのは
「技や組手の強さではなく『礼節が徹底した稽古中の態度』
だった。素晴らしい」と述べられ、続けて
「日本の道場生は師範の指導中、目線を動かすことなく、
師範の一言も洩らしてならないと、発せられる言葉一つ
一つにしっかりした返事をしていて、気持ち良かった
それに、指導員や高段者が白帯や下の級も者にも
しっかり自分から挨拶をしており、接し方も非常に丁寧で
しかも我々他国の人間にも同じ接し方で、おごる事がない。」
「気品と誇りを感じた」と理由を述べられた。
そして「我々アメリカ合衆国が今、最も必要な精神だ」
と自国を憂いながら話されたのです。
彼の職業は合衆国政府の高官で、当時の大統領の側近
だったのです。

今、空手は海外約120ヵ国、3000万人以上の愛好家を
有する世界でも人気のスポーツに成長しました。
その魅力の大きな要因は護身性もさることながら、
この男性の様に、空手中に流れる精神性を
挙げられる場合が多いのです。
特に「礼節の姿勢とその心」には大きな関心と注目を
集めています。

日本には古来より、茶道や華道、武道など一つの物事を
表現する中に「道」という精神性を入れるという
慣わしがあります。
そのどれにも共通するのが「礼に始まり、礼に終わる」と
いう礼節の心です。
その礼節の心に、技術以上の大きな魅力を海外の人が
感じているというのです。

空手は武術ですから礼をした後にすることは、相手を殴り蹴る
という戦闘行為です。しかしこの相反する行為の中に礼節の精神を
組み入れることで、モラルが存在し、ルールが生まれます。
ルールを守らないスポーツや競技者は軽蔑され闘いの舞台からも
敗北者として下ろさせます。
それになにより礼節には、対相手を思う心を養うことを求められます。
それは、相手を‘感謝’し、相手を‘尊敬’する心です。

人間の営みはすべて他者がいて存在し、
他者が存在してこそ初めて自分が光ります。

競技も一人で強くなったり、上手くなることはあり得ません。

個人競技でも指導者に支えられ、他者と技を比べあう事で
自らの技量も高めることが出来るのだと思います。
「他者のお蔭で自分が磨かれている」という‘感謝’と‘尊敬’
の念を学んで自らの人生に活かしていくのが武道の本質と考えます。

これら要素を内在する「礼節の心」が、万国に共有できる精神で
あることを、私は海外の空手マンの人達から逆に教わった気がします。

空手を含め武道は日本が世界に誇れる立派な文化です。

今の世界は国際文化交流が盛んです。
それぞれの国がお互いの文化を知り合うことは、これからの
国際社会を考える上で重要な取り組みの一つでしょう。

そのためには自国の文化を伝えられる人材の育成が必要です。

我が斯道会空手道場では、空手を学ぶ子供たちが、武道の技と心
を養い、空手に限らず、あらゆるフィールドで世界を目指し
活躍できる人材に育ってほしいと願って指導しています。

そのためにも「礼節の心」習得は必須です。

最近の子供達(大人でも)「自分からすすんで挨拶をする」
人が少なくなっていると感じています。
それに比例して「感謝する心」や「尊敬する心」も稀薄に
なってきていると感じます。

道場ではまず「自分からすすんで挨拶をする」という
その簡単な行為、身近な一歩から始めてほしいと指導しています。

最もグローバルである為には、最も身近な足元、ローカルを
大事にしなければならないという逆説は、個人のレベルでも
あてはまると考えます。
前のその年配のアメリカ人男性が感動したように
日本人の「礼節の精神」は世界の人達が感銘を受ける
精神で、日本人が大切にしなければならない‘美徳’と
考えるからです。

先ず「すすんで挨拶」という簡単で身近な体験のなかで
国際感覚は磨かれる、私が体験から感じた礼節の心。
道場生に正しく伝えることが、武道家としての
私の使命だと感じる次第です。


「保津川最後の語り部」が語る‘文化’とは?

2008-02-05 01:10:58 | 船頭の目・・・雑感・雑記
小泉構造改革により地域間格差が進むと予想される日本で
これからの地域を支えていく力の源は、地域で培われた
‘文化’であるといわれる。
それは、その地域の風土で培ってきた日々の生活の中、
また、そこに住む人の生きかたの中から生まれた
歴史でもある。

私達の住む京都府南丹地域(丹波)の歴史と文化の形成には
大堰川(保津川)の水運が大きな役割を果たしてきたことは
異論のないところだろう。

その大堰川(保津川)の水運が丹波地域発展にどのような
役目を果たし、どのように地域を形成してきたかは、
これまでにも、歴史的、文化的、経済的な側面から
多くの場で検証がなされてきた。

が、しかし、実際に現場で従事した者の生の声を
取り上げ、地域文化を支えてきた人間の生きざま
や思いに焦点を当て、その文化(技)習得、継承と
いう側面から検証されたという記憶はとんとない。

文化の定義が上記で挙げたものであるなら、
当然、そのようなアプローチがあってもいいはず。

今回、京都府南丹市の国際交流会館で開催された
府主催「次世代につなぐ南丹地域文化フォーラム」
はまさに、地域で生まれた文化、産業を現場で
支えてきた‘ひと’にスポットを当てた画期的な
試みといえる。

私の参加した「川でつなぐ地域の水文化」フォーラム
では、1200年の歴史を誇った保津川の元筏師と
下り船を曳き上げた経験のある元船頭という
「保津川最後の語り部」であるお二人を招き、
川とともに生きた人生の記憶をたずね、
伝統を受け継ぐ‘技’継承者として、またそれを
支えてきた‘精神’について語っていただいた。

お二人とも16才から川に出てたという。
最初に口に出た言葉は厳しい修行時代のことと
自然の川への畏怖の念だった。
およそ伝統芸や技と呼ばれるものを習得する
為には、苦難の道が待っているもの。
でも、それが命の危険と常に隣合わせという
状況となるとそうあるものではない。
その苦行とも呼べる修行に耐え、身に付けた技
は生涯の宝として、本人の人生と地域の発展を
支え、代表する文化となる。
そして多くの人生と地域を支える産業として今も現存している。

天下の要害と呼ばれ、人や舟など一切の構造物の通過を
許さなかった激流の保津川を、丸太を組んだだけの筏や
木造の小舟で下っていく‘川人’の技と精神。
それが、川の水運文化をつくりあげてきた原点だ。

渓谷を我がもの顔で流れていく激流と対峙する
操船の技を‘花’に例えるなら、その技を生み出し
支える源となる‘川根性’と呼ばれる‘精神’は
‘根’であり‘土’である。

華やかな技の裏には、目には見えぬが支えとなる
精神がある。その二つが備わってこそ‘文化’と
呼ぶにふさわしい。

そしてこの現場の‘人文化’こそが、地域が大事に残し、
次世代へ継承していくものであると教わった気がする。

まさに‘大堰川(保津川)水運の源流をたずね
‘元を知る’旅へ、一歩を踏み出した気がした
フォーラムであった。

保津川遊船38回定期総会が開催。

2008-02-01 23:51:48 | 船頭
2月1日、保津川遊船企業組合の定例総会
が遊船待合室にて開催しました。

今年で第38回を数える定期総会は、会社法人でいうと
株主総会にあたり、年に一度、事業主である船頭全員が
出席し、昨年度事業及び決算報告と今年度の事業運営及び
運行計画について協議するもの。

午前9時から行なわれた総会には、亀岡市長や府関係者、
地元商工会、京都府会議員らも来賓としてお越しになられます。

議題は、前年度の事業報告ならびに決算報告から入り、
今年度の事業や収支及び資金等の各計画案が発表されます。

総会は各議案についての一通りの説明がなされた後、
質疑の時間が設けられ、組合員から質問や提案について
運営担当の理事が答えていく形で会議は進められます

一昨年は落石事故の影響で、大幅に落ち込んだ業績も
昨年度はなんとか持ち直し、前年度比で約38%の増益
となりました。
これもひとえに保津川に魅力を感じ、お越し頂いた
お客様方のお蔭と心より感謝する次第です。

しかしながら、3年前の2005年度の業績には
約7%も及ばず、今後の厳しい日本経済状況に加え
少子化による修学旅行者を減少など、観光業を取り巻く
環境を考えると、けして楽観視できず、手放しで
喜べばかりもいられないと感じています。

そんな中、今日は「保津川の世界遺産登録の可能性」と
題して、元ユネスコ職員の宗田好史京都府立大准教授が
組合員を対象にした説明会を開いて下さりました。

説明会の後、質疑応答の時間も設け、世界遺産に登録された
場合のメリットや危惧する点、登録に向けての組合としての
取り組み方などについても活発な意見交換が行なわれました。

組合としても、今後保津川の世界遺産の可能性また
そのためのプロセスを探るため、早急な対応を
していければと考えています。

今年は年初から、様々な社会不安が懸念されておりますが、
我々保津川遊船は、保津峡の美しい自然を守り、さらなる
サービスの向上と技術の研鑚に努め、魅力ある川下りを
提供できるように今年も精進する次第ですので、
皆様の変わらぬ御愛顧のほどよろしくお願い致します。