保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

太秦キネマ塾・第4期修了式。

2008-04-08 16:15:52 | 映画・芸能界
京都を中心に、日本の伝統文化を
映像や音、活字で記録する事業を進めている
NPO[京都の文化を映像で記録する会」が、
子供達に映画つくりの楽しさを知って貰おうと
運営している 「太秦キネマ塾」の
第4回修了式・作品発表会が6日、
太秦小学校・ふれあいサロンで
午後1時から行なわれ、私も出席してきました。

今年から我が息子コウジロウと甥っ子ハルキが
この太秦キネマ塾の塾生として、映像技術を学び
その習得に励んでいたのですが、6日に
今期の修了式と一年間で制作した作品の発表会を
行なうというので、私も保護者としての参加です。

当日、会場には映画・テレビなどのメディア関係者や
保護者など大勢の方が参加する盛大な修了式でした。


式典ではまず、生徒ひとりひとりへ修了証書が授与され、
その後、NPO京文映の浜口十四郎理事長から一年間制作作業に
頑張った子供達へねぎらいの言葉とともに映像に対する思いについて
熱いメッセージを贈って下さいました。

授与式終了後、今期塾生の作品発表会と移ります。

コウジロウは「さが野さん策」とういう題で作品発表です。

画面には保津川の流れ、嵐山の自然、仁和寺や大悲閣など寺院や
蛇塚や松竹映画撮影所など一年間掛けてロケした嵯峨野の名所が
本人のナレーション入りで紹介されていました。
技術的な事は講師指導が入りますが、映像の撮影から編集、
ナレーションの文章と声入れまで全て塾生本人の感性で
作成されたということですが、映像の視点や流れ、カット割りなど
大人の私が観てもなかなか本格的な出来映えと感じました。

映像の中には保津川下りの船を漕ぐ私の姿も映っていました。
この映像は去年の夏、嵐山の着船場でお客さんを降ろした後、
嵐山をロケしている子供達に偶然遭遇した時のもの。
完成映像では、保津川下りの船に乗り込み、渡月橋横の法輪寺へ
行くという想定でなっています。
お客さんを降ろし、一息つく船頭たちの表情や生の声も
入っていて、ちょっとしたドキメンタリーです。

昨年の春までホーム用のビデオカメラすら持ったことの
なかった子供を、これほど上手いカメラワークをこなすまで
に指導して下さったキネマ塾の講師陣、おそるべし!です。

全ての映像作品の発表会が終了した後に、同塾のサブスタッフ
として指導下さった立命館大学映像学部の先生方から同塾の
活動意義と子供達の作品への暖かいご意見と感想、また
励ましの言葉を頂きました。

修了作品を完成させた4名の塾生達。ひとりひとりが映像制作の
楽しさや大変さについて感想を述べるシーンも。
みんな晴れやかな瞳で感想を述べていたのが印象的でした。


また、この日は京都のケーブルテレビ「みやびじょん」の
取材もあり、今期修了した子供達ひとりひとりに
インタビューがありました。
みんなテレビカメラを前に緊張しながらも、しっかり
自分の言葉で感想を語っていたようです。


日本映画の発祥の地この太秦で、その映画隆盛期を現場で
支ええたプロの講師の方々に、映像技術のノウハウを
基礎から直接指導していただくという機会に恵まれたこと、
本当に子供達は幸せだな~と感じいます。

一年間ご指導下さった講師の皆様、本当にありがとう
ございました。
二人とも今年も継続して、さらに映像技術を向上したいと
申しておりますので、第5期もよろしくお願い申し上げます。

保津峡~嵐山は今、春爛漫です!

2008-04-06 07:42:17 | 船頭
春休み最後の休日となる昨日、嵐山はものすごい人!人!人!

渡月橋の上は歩行者天国、車も渋滞で、桂川沿いの道は
約2~3キロは数珠つなぎの状態でした。

私達、保津川下りの船も約100艘の船が一日で流れる
今年最高の賑わいでした。

嵐山、保津峡ともに桜は満開!

峡谷を渡る、春の爽やかな風をうけながら、深い
山あいを抜け、嵐山まで下るお花見船は、自然を
体感しながら、京の春を感じてもらえます。!

今日も大勢のお客さんがお越しになると思いますが、
予約なしでも乗船して頂けますので、是非、保津川に
足を運んでくだされば、嬉しく思います。

散りゆく‘梅’に人生をみて・・・

2008-04-05 01:10:17 | 船頭の目・・・雑感・雑記
今、京都の桜が満開になり、まさに都の‘春爛漫’

そんな華やかさの影で散っていく花があります。

その花は・・・梅です。

「梅は咲いたか 桜はまだかいな」と昔の小唄にあるように
梅は春告草として、万花にさきがけて咲く花といわれています。

寒く厳しい冬の終りを知らせてくれ、春を運ぶ花・・・梅。
薄紅色や琥珀色した小ぶりでかわいい花が、寒さで悴んでいた
人の心に暖かい春の日差しを届けてくれ、大勢の人に愛でられる。

でも、人の心とは移ろいやすいもの。
桜が咲き出すと、人々の関心は一気に華やかな桜へと
移り、梅を振り返る人もいなくなる。

花の主役を桜に譲ってもまだ、梅は、万花咲く春という
華やかな季節の片隅でひっそりと咲き続けていたのです

多くの人が桜に心奪われる。
桜の圧倒的な華やかさと散り際の潔さが
人の心を感傷的にするのかもしれません。

私も若い頃は桜のような人生に憧れた。
華やかに咲き、潔く散る。
一度きりの人生、鮮やかで華々しく咲くが如く活躍し、
いつまでも老いの醜態を晒して生きていかない人生。
これこそ、価値ある生き方だと思っていた。

それに引き換え、梅の未練がましく醜いことはどうだろう。
一時はもてはやされたが、桜という格違いのスターの
登場で、簡単に主役の座を奪われ、薄情な人間の脳裡から
も忘れ去られ、咲く花を振り向く人すらいない。
色あせてもなお、いつまでも枝にしがみつき、
華やかな桜の横で、老体をさらけ出して生きている。

夭折の美学に惹かれる日本人には好みではないでしょう。

だが・・・桜の花の如く、清く潔い人生に憧れた
私も、今ではもう、とてもそのような
気持ちにはなれないと感じています。

というより、今では桜より梅の方が好きなのです。

自分一人の人生と思えば、桜の様な潔い人生は美しく
格好がいいかもしれませんが、守るべきものが
出来た人間には、その魅力は薄れていきます。

今の私には大切な家族がいる、そして大事な友人がいる。
少しでも長い時間をこの楽しき人生をみんなと歩いていたい。

格好悪くてもいい。情けなくてもいい。
醜いと言われようが、未練がましいと言われようが構わない。
梅の花の様に、いつまでもこの世にしがみつき、惨めに
老体をさらして生きのびても勝るものがこの人生にはある。

大勢の人のフラッシュを浴びながら、咲き誇る桜。
その隣で一輪、一輪と散りゆく梅の花を見ながら、
ふと、自らの人生をなぞらえた春の一日でした。

保津峡の桜もいよいよ開花近し!

2008-04-04 23:11:55 | 京都情報
嵐山だけでなく、京都は今、桜が満開です!

保津峡も桜もいよいよ蕾が開き出しました。

おそらく、明日には開花宣言ができると思います。

春休み最後の休日、しかも桜の花が満開とくれば
明日、明後日は保津川下りにも大勢の人出が予想
され、忙しくなりそうです。

深い渓谷を清らかに流れる川面から、山を眺めれば
薄紅色の淡い桜に彩られ、町なかとは違う風雅で野趣に
とんだ春の趣を感じることができる保津峡。



下流の嵐山では優美な桜が、激しい急流を下ってきた
保津川下りの船をやさしく出迎えてくれます。

風雅さと野趣、優美さに彩られた京の桜を
川の流れに身をまかせて愛でる。
その自然美に魅き込まれていく舟旅は
この春一番の贅沢な時間です。

嵐山の桜が満開です!

2008-04-02 07:37:59 | 船頭
3月のぽかぽか陽気から一転、西高東低の
冬型の気圧配置に支配され、冷たい風が
吹く春ですが、京都の桜は順調に開花しています。

京都嵐山の桜もそろそろ見頃になってきました!

今年から根柵がリニューアルされた渡月橋・
中ノ島公園のしだれ桜も美しく開花し、
夜のライトアップも始まり、訪れる人の
目を楽しませています。

桜の名所が多い京都にあって、毎年、
上位の人気を誇っている嵐山の桜。

渡月橋の背景に広がる雄大な山麓を彩る
淡い薄紅色の山桜は、下を流れる大堰川の
美しい水辺に映え、風靡さを際立たせます。

1時間あまり、緑深い保津川渓谷を抜けてきた
保津川くだりの船は、大瀬と呼ばれる最後の急流を
下ると、嵐山へ入っていきます。

小倉百人一首で有名な小倉山を左に望みながら
広い淵を抜けて行くと、老舗旅館・嵐峡館の山影から
満開となった嵐山の桜の姿が見えてきます。

船のお客さんも一せいに「お~おっ!」という
大きな歓声があがり、カメラのシャッターが
きられます。

まさに春との出会い!季節感を味わう瞬間ですね!

鎌倉時代に後嵯峨天皇が吉野から移植したと伝わる
嵐山の桜は、貴人だけでなく、長期に渡り、
庶民の目をも楽しませて現代にいたっています。
神社仏閣の桜に比べ、風雅の中にも野趣に富んでいる
嵐山の桜。

昔人は、山谷から吹く強い風に煽られて、激しく
乱舞しながら散っていく桜の花びらを見て
この地を`嵐山’と名付けたとも云われています。

1千年の時間のなか、多くの都人に愛された
嵐山の桜は今では世界中の人々に愛されています。

嵐山の桜は、今週からいよいよ見頃です!