保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

保津川下りを利用して、京都で楽しいお盆の旅を。

2010-08-09 17:40:21 | 保津川下り案内
早いところでは先週末からお盆休みに入られた会社もあると思います。

保津川下りにも昨日あたりから、徐々にお客様が増えてきているように感じます。

これから一週間、保津川下りではこの夏一番の忙しさとなる「お盆シーズン」に突入ます。

毎年のことですが、お盆シーズンの中でも乗船場が混雑するのは14日、15日。
朝早くから駐車場が満車になるほど、全国各地から大勢の来客者がお越しなります。

さて、そこでこのブログをご覧の皆さまに、この混雑の「お盆シーズン・賢いコース」
つくりをそっとお教えしたいと思います。

まず、お時間のつくれる方はなんといっても、朝9時台の便にお乗りいただくことが一番です。

車などでお越しなるなら無料駐車場も空いており、なんといっても嵐山に午前中に着船するのがいい。
嵐山周辺のお料理屋さんで、鮎や鱧など夏の京都を代表する旬の京料理を食するもよし、社寺仏閣を
周るもよし、はたまた、足を延ばして東山や伏見まで行き、大河ドラマ「龍馬伝」関連の見学も可能です。
今、龍馬や維新の志士たちの御霊を祀る京都霊山護国神社や隣の「霊山博物館」で「京の龍馬伝」が
開催されていますし、龍馬御用達だった「伏見寺田屋」でも龍馬イベントが行われてます。

朝に舟下りをすると、午後から自分なりの「京都のフリータイム」が楽しめます。

さすがに朝早いのは無理という方は、JR嵯峨嵐山駅から「トロッコ列車」で保津峡を抜け
亀岡入りする定番コースはいかがでしょう。
ただ正午以降は、トロッコの乗車券や保津川下りの乗船券が売り切れるリスクはあるものの、
また体験したことがない方は是非、チャレンジしてみてほしい、素晴らしい景観美が楽しめるコースです。

トロッコ列車の乗船券が売り切れていても、保津川下りのチケットは十分販売されていることが
多いので、是非、「保津川下りのHP」等で確かめて下さい。

そして、午後から「涼しい保津川下りを楽しみたい」という方は、2時以降がオススメ。
(但し、乗船券が売り切れた場合は午後からのチケットは販売致しません)

夕方の涼しい谷あいの風を浴びて、昼間の火照った体をクルーダウン。

嵐山到着後は、是非、市内中心部で開催されている「京の七夕」へ足を延ばしてみてはいかがでしょう。
二条城前の堀川と四条から上流の鴨川には竹と灯りで彩る「光りのイベント」が今年初めて開催されています。
期間は6日~15日(日)まで。
わたしも近日中に行く予定ですが「新しい京都・お盆の風物詩」として期待されるイベントです。

16日の「五山の送り火」まで、伝統・新興入り混じりで京都は「お精霊さん行事」がいっぱい。


お盆ほど、京都が京都らしい時期はないのかもしれませんね。

是非、この機会に保津川下りを利用して、京都のお盆シーズンを存分に楽しんで下されば
嬉しいと思いますので、大勢の方々のお越しをお待ちしております。


夏恒例の‘Voice of Peace’サマーコンサートにお出かけ。

2010-08-08 21:57:43 | ゴスペル&ミュージック
昨日は亀岡の夏を彩る「保津川花火大会」でした。

昨年は娘マリと露天街の中をゴミ袋を下げ「ゴミ回収隊」をして回った花火大会。
今年は私に野暮用があり、NPO活動に参加できませんでした。
娘は今年もやる気だったのですが「行けない…」と伝えると意気消沈…とても残念がっていた
ので、今日はその穴埋めではないですが、我が家の夏恒例行事「Voice of Peace」のサマーコンサート
に連れていくことを約束して家族でお出かけ。
舟の仕事を終え、Tシャツだけ着替えて待ち合わせ場所の亀岡駅に直行。
JR京都駅ビル大階段・室町小路広場で午後5時半から始まるコンサートにギリギリ間に合ったのです。

世界中の人々の共通の思いである‘Love&Peace’のメッセージを
ゴスペルを中心に様々なジャンルの音楽やダンスで表現する音楽コミュニティー「Voice of Peace」
クワイアの規模は以前よりやや少なくなったものの、コーラスの美しさは健在です!
聞き心地の気持ちよさは真夏に吹く涼風を感じさせます。
また、歌にあわせた楽しい振り付けもあり、見る人の目を楽しませてくれました。


そして今年も実力派ボーカルグループ「Cooley High Harmony(クーリー・ハイ・ハーモニー)」
の4人もゲスト出演者として登場、爽やかな歌声が大階段を伝い、夏の京都の夜空に広がっていきました。
彼らはVoice of Peaceのディレクターである岩藤雅子先生の音楽学校時代の教え子であり、
学生の頃はVoice of Peaceのクワイアとして参加していたそうです。

京都駅ビルの大階段は誰でも無料でイベントを鑑賞することができ、通行中のさまざまな人が
足を止めてご覧になっていかれますが、観光都市の京都は海外からの観光客が多く、大階段には
大勢の海外の人が聴いていかれていました。

Voice of Peaceの曲は殆どが英語の曲なので、皆さん興味津々な様子で、デジカメのシャッターを
切ったり、手拍子をしたりと京都でのひとときを楽しんでおられる様でした。

しかし、あれだけの大勢の海外客鑑賞者が見つめる前で英語の歌詞を歌うのは本当に大変だろうな~
ご苦労さまでした。

以前はVoice of Peaceで歌っていた娘マリも一緒に歌を口ずさんだり、手拍子を打ったりと
とても楽しんでいたので、とりあえず昨夜の穴埋めはできたものと安堵しているところ。
もちろん、帰りにはディナーもご馳走したのはいうまでもありません・・・

亀岡市平和祈念式典に参列して思う「真の平和とは?」

2010-08-07 17:15:21 | 船頭の目・・・雑感・雑記
今日8月7日は、私が住む亀岡で平和祭行事が開催される日。

亀岡市では、昭和27年から全国の市町村に先駆け、平和な世界創造を目指して
「世界連邦平和都市宣言」を表明し、毎年8月に「亀岡平和祭」を開いています。

そのメインイベントといえば夜の「保津川花火大会」があまりにも有名ですが、
平和を祈る行事は、スポーツや教育、福祉などさまざまな分野で色んな行事が執り行われています。

今朝は、伝説の陰陽師・安部晴明が修行したと伝わる「安行山(あんぎょう)」」に整備された
平和台公園・平和塔前で、亀岡市長をはじめ市民の代表が一同に集まり恒久平和を誓う
「亀岡平和祭・平和祈念式典」が厳かに執り行われました。

今年同市PTA連絡協議会の会長を務める私も、初めてこの式典に参列し、PTAを代表して献花を捧げさせて頂きました。

昨日は地球で唯一の核兵器被爆地・広島で「原爆忌」が開催されたばかりですが、
亀岡市ではこれまでの「世界連邦平和都市宣言」に「非核」の意を含め、今年新たに
「世界連邦・非核平和都市宣言」を宣言しました。

私自身の核兵器へのスタンスは、非戦闘員でない一般市民を対象とする無差別殺人兵器としての核は、
正道を歩む武士道の視点からも容認できるものではなく「抑止力としての核兵器」も
日本は保持すべきではないという意見で一貫しているので、この宣言には全面的に賛同するものです。


しかしながら、この「世界平和への不退転の決意」という宣言に、何か空しさのようなものを感じるのもまた事実です。

オバマ大統領のプラハでの「核なき世界の実現」という宣言以来、世界世論、国際政治の潮流が
「核廃絶」へ向かっているのは評価できるところですが、それが真の非戦闘社会という理想への
出発点となるのかといえば、素直には楽観視できず、疑問が残ります。
もちろん、誰しも戦争を欲する者はいないと信じますが、この核廃絶宣言が理想と
いうものだけではなく、テロリストたちが「核兵器」を簡単に手に入れることができ、
核保有国だけで管理できなくなってきた時代背景による現実的な理由からの「核製造の縮小」
というのでありば、真の平和が訪れ、世界が一つ国『世界連邦』構築などは、
まだまだ遠い道のりだといわざる終えません。

今、世界ではこの時も紛争は絶えず、犠牲となる弱き民は難民となって無力に逃げ惑っています。
戦火により、衣、食、住すらままならない絶対的貧困者は希望という言葉すら知らず息絶える現実。
世界有数の経済大国となった国家が、今この時も他民族の人権を蹂躙し圧政を加えているのに、
何のアクションも起せない世界の現状が、「平和」という美しい言葉を陳腐なものしてしまいます。

私たちは、テラスの一番涼しいところでただ「美しい言葉」だけに酔っていては
何も現実は変わらないことを、今回の「平和祈念式典」に参列し、あらためて
自分への戒めとして感じた次第なのです。


65年目の広島・原爆忌、この日に思うこと・・・

2010-08-06 16:06:09 | 船頭の目・・・雑感・雑記
8月6日・・・今年もこの日がやってきた。

人類史上、例の見ない惨劇が起こった日。

65年前の今日、原子爆弾が広島に投下された日だ。

原爆忌がおこなわれた広島の平和記念公園には菅総理はじめ約5万5千人が参列し
犠牲者の霊を慰めた。
その中には潘国連事務総長やアメリカを代表して出席したルース駐日大使の姿もあった。
オバマ政権が掲げている「核なき世界の構築」の精神を受け、アメリカとして初めて
この平和式典に、代表者を参列させたことについては、素直に評価したい気持ちであるが、
アメリカ国内では今回の大使の参列には賛否両論の声明が出されている。

今回のオバマ政権の姿勢についての批判としては、
「参列は無言の謝罪に受け取られる恐れがある」とし、
「原爆投下で戦争の終結を早め、多くの若者(アメリカ人)の命が救われた」
「アメリカは正しいことをした」という論調だ。

この意見は一部の過激な保守派の意見ではなく、おそらく、多くの一般的アメリカ人の
意見だというところにこの問題の解釈の難しさがある。
私自身、アメリカにいた時、アメリカ人の友人から同じ様な意見を聞いた記憶がある。
そして今でもこれがアメリカの「公式見解」であることに変わりはない。

しかし、アメリカも含め、今や、世界の歴史家の検証の結果、この戦争早期終結説は
もはや説得力を失っており、原爆投下が明らかに新兵器による人体実験で
あったことは明白となっている。

アメリカは広島、長崎に異なった成分の原爆を投下し、その後、被爆者の治療には
一切あたらず、被害状況つまりどれだけの人間や街を破壊できたかの調査のみ行った
事実が物語る‘真実’がある。
そしてその人体実験のモルモットにされたのが、殆どが非戦闘員である広島の
一般市民14万人だった。4,000度以上の熱さの中、3時間以上もさらされた
広島市民たちの苦しみ・・・

だが、人類史上、類を見ないこの残虐行為について、アメリカという国やアメリカ人のみ
を責め、反省させることだけでは、深層を理解する上であまり意味がないと私は思っている。

人間という生きものの心には「自分の命を犠牲にしても他者の命を救う」ということもできれば
「原爆投下という人体実験をしても正当性を感じる」という極端に相反する二面性を
誰もが心の深層心理の中に潜み持っているという自覚こそが大切ではないだろうか。

原爆を我々日本人という黄色人種の東洋人だから、罪の意識も薄らいだという意識は、
我々自身の心にある異質なもの、思考、性格の異なるものへの‘小さな差別’の芽が
萌芽し、国益という大義名分により、正当性が持たれたという点に焦点を当てる必要が
絶対に不可欠だといいたい。

「善良な市民である」と思っている‘私’や‘あなた’が、原爆投下という悪魔のような行為を
行う当事者に簡単になってしまうのである。

さて、あなたは、自国という集団そして自己という個人的なエゴや欲望、
それを全面的に肯定する社会での生存競争という論理、そして優れた者が
劣った者を選別するという情念へ、痛烈な批判を行える自分自身であるのか?

そのことを、それぞれの胸、心に問いかける日、それが原爆忌であると思うのだ。


2010年 8月6日 豊田 知八

武芸百般!アメリカからお越しの男性は・・・

2010-08-05 23:39:02 | 空手・格闘技
今、日本では今年度の2010年を目途に訪日外国人旅行者数1,000万人を目標に、
日本観光の魅力を海外に発信するとともに日本への魅力的な旅行プランを作成する事業
「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を官民一体で推進していますが、その成果なのか?
私たち保津川下りにも今年は、毎日海外からの旅行者が増加していると感じます。
梅雨が明けてからは、毎日、一艘に必ず海外のお客様をお乗せしています。

今日はアメリカから「連邦保安局」の捜査官の方々が私の舟にお乗りいただきました。


「アメリカ連邦保安局(United States Marshals Service)」
ニコラス・ケイジが主演した映画「コン・エアー」で犯罪を犯した服役囚を
刑務所から別の刑務所へ移送する飛行機で護送していた組織といえばおわかりになられた
方もおられるでしょう。
有名なFBIと同じく司法省に所属する連邦法執行官職で、設立は初代アメリカ大統領ワシントンが
1789年に建国当時の13州に一人ずつ配置し任命したアメリカで最も古い法執行機関だそうな。
主に逃亡者の追跡、囚人の輸送、裁判官・陪審員・証人などの警護が主な仕事とのこと。

一行は仕事ではなく、プライベートでの日本の旅であり、最初から素性を明かしてお乗りに
なった訳ではないのですが、ひとりの男性が着ていた「KRAV MAGA」と書かれた
Tシャツを見て、私が声を掛けたのが話の始まりでした。

「KRAV MAGA」(クラブマガ)とは
軍事的な衝突の絶えない、イスラエルで軍隊用格闘術として生み出された護身術です。
世界で最も多くの実戦の中で試され、つくり上げられた護身術としてシステム化され、
今ではイスラエル国防軍だけでなく、アメリカやヨーロッパの軍隊・警察にも採用されている
高度な格闘性を持つ優れた護身術です。
私も6年前の一時期、この格闘術を習得するため、東京まで毎週通っていたことがあるのです。
そんな縁で、乗船中もその男性とクラヴマガ談義をしているうちに「実は柔術も習っている」と彼が
打ち明けてくれ、話は益々、マニアックに盛り上がっていきました。
彼が通っているアメリカの柔術道場は、あの名門グレーシ一族の中で最もテクニシャンといわれた
「ヘンゾ・グレーシ」道場だそうです!

お互い格闘者同士で武道家同士、国や人種は違えども、すんなり打ち解けてくるから不思議ですね。

格闘技談義に花を咲かせているうちに舟は嵐山へ到着。

着船場に着くと「小さな国際交流」お約束の記念写真を一枚。

握手をして別れ際に、彼は自分のズボンのポケットから小さなコインの様なものを
取り出し、私にくれました。

戴いた瞬間は「『チップ』か、なにかかな?」と思ったのですが、よく見ると「ピンズ」。


そのピンズには「 United States Marshal」の文字がくっきりと刻まれていました。

「えっ、あなた方はアメリカ連邦保安局の方たちなの?」と問う私に、
彼は笑顔で「YES!」と答え「コレをアナタたちにプレゼントします」とピンズを
指し、私たち船頭3人全員に手渡してくれたのでした。

連邦保安官という危険と遭遇する機会が多い、職務だからクラヴマガやグレーシ柔術をされているのですね。
これは本物のツワモノさんです!

ちなみに彼は舟の櫂ひきを体験した時、殆ど私の指導なしですんなり櫂を引いたこともご報告しておきます。


今日もまた、ひとつ素敵な出会いに感謝!


夏にもマケズ、書き綴っていくこと。

2010-08-04 11:01:16 | 船頭
ここ数日の多忙さにかまけて、ブログの更新が滞っている間に、季節は移り気が付けばもう8月。

梅雨末期の長雨がウソのような、猛暑・・・いやスーパー猛暑が続く毎日。

渓谷には谷川から吹き降ろす涼しい風と急流で舞い上がる水しぶきで、しばしの清涼感を味わうことが
できますが、陸地に上がると肌を焼くほどの日差しに、噴き出す汗が止まりません。

今、私達は、一年中で最も体力を消耗するきびしい季節を戦っております。


さて、そんな毎日の中ですが、私には公私ともに様々なイベントや出来事がありました。
なかなか、書き込む時間が取れないのが現状ですが、これも自分史の中の大切な一コマです。
記録としてしっかり書き留めておきたいと思っておりますので、随時更新していく予定です。

もう6年、ブログを続けておりますが、今、こうして読み返してみると、
記憶から遠ざかりつつある、あの頃の出来事や当時の自分の思いがリアルによみがえり、
懐かしくもあり、また楽しくもあり、あんがい読み応えのあるものですね。


書き留めておくことの意義みたいなものを感じているところです。


本当に忙しく、また体力的にも厳しい季節ですが、自分がこの時代に生きてきた証として
これからも書き綴っていきたと思う今日この頃なのです。