連載小説「Q」第二部4
光一は勤務時間の殆どを抽斗の整理に費やしている。
「もうすぐ十時よ」
横を通り過ぎながらお局(つぼね)が言った。
五十過のおばさん社員である。
愛慕のデザイン担当だ。
――耳を五ミリ長くした方が 。
と言う提案をする。
彼女の企画が通ったことはない。
唯一の主婦は円(まどか)さん。
ディスクに着くと、最初の仕事は、スーパーのチラシのチェック。
トリプル(Triplets)は三つ子で、愛慕の服のデザインを担当している。
三人は区別がつかない。
同時にいることはないので、光一は一人だと思っている。
トリオは、三人の掃除婦。
同級生の女の子で小学生。
何故小学生が働いているのだろう。
計九人。
アマテラスは神棚担当の謎の老婦人。
不確かな情報だが百才。
アマテラスは数に入れない。
社員ではない。
会社のために祈るボランティアである。
姿を見たものはいない。
夜明けと同時にやって来て、神棚を浄め、水をかえる。
蝋燭を立て、お祈りをすると風のように帰って行く。
連載小説「Q」第一部をまとめました。
光一は勤務時間の殆どを抽斗の整理に費やしている。
「もうすぐ十時よ」
横を通り過ぎながらお局(つぼね)が言った。
五十過のおばさん社員である。
愛慕のデザイン担当だ。
――耳を五ミリ長くした方が 。
と言う提案をする。
彼女の企画が通ったことはない。
唯一の主婦は円(まどか)さん。
ディスクに着くと、最初の仕事は、スーパーのチラシのチェック。
トリプル(Triplets)は三つ子で、愛慕の服のデザインを担当している。
三人は区別がつかない。
同時にいることはないので、光一は一人だと思っている。
トリオは、三人の掃除婦。
同級生の女の子で小学生。
何故小学生が働いているのだろう。
計九人。
アマテラスは神棚担当の謎の老婦人。
不確かな情報だが百才。
アマテラスは数に入れない。
社員ではない。
会社のために祈るボランティアである。
姿を見たものはいない。
夜明けと同時にやって来て、神棚を浄め、水をかえる。
蝋燭を立て、お祈りをすると風のように帰って行く。
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