ずいぶん前の事だが、「日本という国は戦前戦後も何も変わっていないのではないか。私たちは一定の方向に向かって肩を押されるように歩き続けているのではないか」という彼の文章を読んだ事がある。今回の記事でも、「日本という国家システム」という発言がある。そして、フリーター文化というかニート文化とか、怠惰かも知れないが、成熟した文化が育つ土壌になるのではないかと結んでいる。そこで、物語の役割は…。物語自身は現実的にはなんの役にも立たない。揺れ動く世界と若者。混沌にある現実性。物語は新しい魂が育つ土壌なのだと思う。少なくとも物語はシステムではない。
今日の朝日新聞夕刊に「村上春樹が語るー上ー」が載っている。同感だと思う事が多い。私も書きながら考えるという事はまずない。書き始める時はほとんど世界は出来ています。その世界と文章を書くという現実的な行為のギャップに苦悩する事になるのです。才能のなさを嘆くのはその時ですね。彼はこうも言っています「誤読というものはないと思います。私はこう読んだといえばそれが正しい読み方です」。全く同感です。それが読む楽しみなんですから。
同僚が是非と推薦です。顔を合わせる度に、「観ましたか」と。今日DVDで観ました。少しえぐいが、一歩先が分からない面白さです。白紙で観た方が楽しいという主義なので内容は書きませんが、お勧めです。
少しずつ読んでいます。一緒に読みませんか。気に入った文章を書き留めていきたいと思います。新潮文庫。原 卓也訳です。字が大きくて読みやすい。