ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2015.10.10 母、無事退院~自宅の威力に勝るものなし

2015-10-10 22:55:38 | 日記
 ようやく土曜日。昨夜は職場のイベントを無事終え、帰宅後は早めに就寝したが、なかなか疲れが取れない。今朝はベッドの中で朝の連続テレビ小説・・・、とのんびり土曜日を決め込む訳にもいかず、通常より若干遅めに起きて、ちゃっちゃと出かける支度だ。
 今日は予定通り母が退院出来ることになった。当初は私一人でと思っていたが、思いのほか荷物が増えており夫にも同行してもらうことに。電車とバスを乗り継いで約束の時間ぴったりに病室に到着する。

 帰宅する気満々で支度を済ませ、首を長くして待っているに違いないと、眠い中頑張って行ったのだけれど、母はパジャマのままベッドで読書中。拍子抜けである。土曜日ともあれば、寝坊助の私たち夫婦はもっとゆっくり到着すると踏んでいたようだ。
 とりあえず、母が着替えている間に休日受付で支払を済ませる。差額ベッド代が殆どで、手術等の治療費は後期高齢者だけあって1割負担。申し訳ない位である。
 荷物整理を手伝い、看護師さんから退院後の注意点を伺い、荷物をまとめてお世話になった部屋を後にする。僅か13日間の入院、術後11日目のスピード退院である。がんの手術というより、かつての盲腸の手術というレベルだろうか。
 10年以上前のことになるが、私は初発手術時に19日間、両側卵巣嚢腫と子宮筋腫の手術入院で11日間の入院だったから、82歳の母がどれだけ上手に手術をして頂き、その後もいかに順調に快復したかを物語っている。
 ナースステーションで看護師さんたち、主治医のT先生にも3人でご挨拶。退院後の注意事項を見ると、薬もなし、入浴もOK、食事も普通でOKとある。もし傷口の痒みや発赤が酷くなったら受診すること、体力が落ちているので、日常生活をしながら無理せずゆっくり快復を待ちましょうとのことだった。
 
 タクシーで自宅へ向かう。母にとってはおよそ2週間ぶりの我が家である。まずは閉めっきりだった全ての窓を開け放して空気の入れ替え。布団を敷き、いつでも横になれるように整え、洗濯機を回す。部屋中のカレンダーを9月から10月に替えて、止まっていた時間を動かし始める。
 留守の間をお願いしていたお向かいのお宅に、とりあえず只今帰宅しました、とご挨拶に伺う。数十年ぶりにお目にかかったのだけれど、奥様は殆ど変わっておられない。こんなに早く退院出来て私もとても嬉しいです、と喜んで頂く。
 母はソファに横になりながらも、私と夫が動き回るのでなんだか落ち着かない様子だ。とりえず洗濯物を干して、夫と2人で買い出しに出かける。昼食の後、入浴を手伝ってから休ませようという算段だったのだが、戻ると、一人でもう入浴した、とのこと。大丈夫だったのか、とびっくり。「やはり家はいい」のだそうだ。2週間ぶりの湯船での入浴、さぞ気持ち良かったのだろうけれど、体力が落ちている中、一人で入浴したとはこれまた随分大胆なことだ。

 入院中は食事が拙くて、と行く度に嘆いていたし、一度たりともパンが出なかったというので、あれこれ美味しそうなサンドイッチやデニッシュ等を色々買い求め、熱い紅茶を淹れて3人で頂く。紅茶を飲んだのも2週間ぶりだそうだ。向かいの奥様から頂いた果物を頂く。果物も久しぶりとのこと。
 さすがに疲れたのかお茶を飲んだ後、夫はリビングのソファでうたた寝。母も横になってくれればよいのに、なんとなくダイニングテーブルの自分の椅子から離れようとしない。
 病院のベッドにパジャマ姿でいた時には病人以外の何物でもなかったのに、今はなんだかあまりに普通である。やはり自宅のチカラに勝るものはないのだ、と改めて思う。

 デイサービスセンターのケアマネSさんの精力的なコーディネィトのおかげで、今日の夕飯から宅配のお弁当が届けられることになった。夕方届いたのを確認して早めに休むように、と実家を後にした。今日は間に合わなかったけれど、週明けには介護用のベッドも届けてもらえそうだ。
 明日も母の様子を見に行き、その様子を報告しがてら父の施設に面会に行く予定である。
コメント
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