ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2020.1.8 腫瘍内科診察、パージェタ・ハーセプチン15クール目 2020年治療初め

2020-01-08 22:38:01 | 治療日記

 昨夕は夫が「夕飯は要らないよ」と言うのでそれに甘え、ほぼ定時に職場を出て、途中で洋画を観てからそのまま病院最寄り駅前の宿を目指した。予報通り雨が降り出したが、酷い降りではなく助かった。病院最寄り駅前にあるアリーナで行われたアイドルグループのコンサートがちょうど引けた時間だったようで、駅の周辺はごった返していた。

 久しぶりに大型高層ホテルに宿泊した。5年前の1月4日に旅立ったIさんと何度も食事をした、想い出のホテルである。それ以来なんとなく色々思い出してしまって足が遠のいていた。
 チェックインした後はブログをアップ、ゆっくり入浴し、早めに休んだ。夜中に1度も目が覚めることなく、目覚ましなくすんなり目が覚めた。足湯を終えてから身支度をして階下のレストランへ。お腹も快腸である。気温は上がるが春の嵐のように雨風が強いとの予報。

 充実したビュッフェではついつい目が卑しくなる。副作用止めの漢方2種を飲んでからエッグステーションでオムレツを焼いて頂いたり、フルーツやデザートに目が行ったり。押さえているつもりがいつの間にかついつい食べ過ぎてしまった。食後も胃薬、痛み止め、痺れ止めと整腸剤の計4錠を飲み、カプチーノと新聞を持って部屋に戻る。たっぷり時間を取った筈が立ったり座ったり、エレベーターを待ったりで1時間ほど経ってしまい、部屋に戻ったら朝の連続テレビ小説が始まる時間になってしまった。視終わってからフロントでアンケートを渡してチェックアウト。道路はびっしょり濡れているが、まだ雨は降っていない。それほど暖かくもない。

 松も取れて、今年初めての通院、治療初めだ。9連休の後とあって、混雑を覚悟して入る。IDカードを通して、採血の受付を見ると、いつもの倍の受付番号になっており18分待ちとあった。幸い今日は採血なしですぐ診察の予定になっている。先生が今月は月末にも治療日があるので、混雑を避け、採血を月末に送ってくださったのである。

 そのまま腫瘍内科の受付へ。まだ受付が始まってまもないタイミングだが、番号札は既に21番となっていた。暫し待ってから番号を呼ばれ、保険証の確認も含めて受付を済ませる。売店で小さなペットボトルを買うが、腹痛のため、お手洗いへ。朝は何ともなかったのにまたお腹を壊してしまった。

 今日のお供は荻原浩さんの「ストロベリーライフ」(毎日文庫)。
 帯には「人生も、家族も、何度だってやり直せる 実家のイチゴ農家が廃業の危機!『農業嫌い』の長男が救世主⁉ 感涙の家族小説、待望の文庫化 明日への元気がわいてくる」とある。荻原さんの話が面白くないわけがない。ただお腹が心配なので、なんとなく落ち着かない。今日は採血もしていないので、腕を休ませる必要もない。忘れないうちに、と血圧測定に向かう。111-69、脈拍は89。

 30分ほどして診察開始。4番目に「中待合いへどうぞ」の番号がついた。私の前には3人の患者さんしかいなかったけれど、皆年末年始を挟み、色々訴えることがあったようで、お一人お一人それぞれ時間がかかる。結局1時間ほど待つことになった。その間、腹痛が酷くなり、化学療法室のお手洗いを3往復した。食べ過ぎると間違いなくお腹を壊すのだけれど、食べられる時に、と身体が反応するのがやるせない。何度繰り返しても同じことをしてしまう、お馬鹿さんである。お手洗いに行っている間に先生に呼ばれて順番を飛ばされないかとハラハラしながらの小一時間であった。

 ようやく先生から名前を呼ばれ、「今年もよろしくお願いいたします。」とご挨拶をして席に座る。「はい、年末年始どうでしたか?」と問われ、「おかげさまで4週間、無事過ごせました。ただ、お腹は相変わらずで、今朝もお腹を壊しています。痛みは、ロキソニンは毎食後欠かさず飲んではいましたが、コデインを飲むことなく過ごせました。手足の痺れや痛み、爪も不調も悪化はしていませんが、相変わらずです。咳き込むとなかなか止まらないことはあっても、総じて体調はまずまずです。」とご報告。診察室での検温は6度9分。

 「そうですか。採血の結果は・・・今日はなしでしたね。2週間後にCTで次回は採血あり、と。まあ今日も予定通り治療を続けましょう。」と。「今日は、採血が混んでいたようですね。そのままこちらに来られて良かったです。」と言うと、昨日おとといは大混雑で皆さんをお待たせしたようですが、今日はそれほどではなかったのでは、とのこと。

 タリージェのことに触れると、「前評判のとおり、痛みにも痺れにも効くようですが、発売から1年経っていないのでまだ長期処方が出来ない。もう少し様子を見て、3週間出せるようになったらまた相談しましょう」とのこと。
 3週間分の飲み薬全種類とヒルドイドローションをお願いし、ご挨拶をして、化学療法室へ入った。

 待合い椅子はお一人だけ。針をつけてからだと動くのが大変だし、なんとなく心配なのでまたお手洗いへ向かう。少し待っていると、看護助手のMさんから窓側のナースステーションよりの椅子に案内された。ブラインドが下がっており、外の様子が分からない。雨なのかどうか。かつらを外してケア帽子に替え、夫やお友達に報告LINE。リクライニングシートに足を伸ばして読書の続き。

 15分ほどしてCさんが刺針に見えた。今日は朝の採血もなかったので、今年初めての針刺し。殆ど痛まず、ストレスフリーだった。
 その後10分ほどして薬が届く。Okさんだ。2剤併用の治療15クール目。今日もいつもどおり点滴棒には2本の薬液パックと生理食塩水の小さなパック、シリンジ。パージェタ、ハーセプチン、最後に生理食塩水の順番である。体調のこと等訊かれて、ちょっとお喋り。ケア帽子も取って、「こんな感じなのですが、まだ外せないので・・・」とお見せすると、白髪が1本もないですね、と驚かれた。
 そして、化学療法室に来られる患者さんのワンちゃん自慢の話題になり、カラーリングまでするということを聞いてびっくり。写真も見せて頂き、すっかり和んだ。まあワンちゃんたちが嬉しいのかどうかは不明であるが・・・。飼い主のカット代が3,000円で、ワンちゃんのトリミング代が20,000円近いということにもあんぐり。

 最後の生理食塩水になったところで、Cさんが血圧測定にみえる。終了時の血圧は104-60、脈拍は69。抜針もCさん。衝撃はなく、痛みもなく、今日はとてもラッキーだった。化学療法室に滞在した時間は3時間半ほど。年頭の割にはスムーズに進んだと思う。
 
 会計へ移動するとやはり混雑している。番号札を頂くのに並ぶ。待合い椅子の場所を確保して、処方箋を薬局に送るテーブルまで移動。私が送り終えると、年配の男性がじっと見ていて「何をしているのですか?」と訊くので、かくかくしかじか、これを送ると薬局で待ち時間が短縮できますよ、とお教えする。
なんとなく疲れていて本を読めず。30分ほどして会計番号が出た。お支払いはカードで10万強。

 病院を出ると、道路はびっしょり濡れているが、雨は止んでおり、少し青空が見えている。確かに暖かい。ダウンコートにストールを巻き、大荷物を持ってていると汗ばむ感じ。薬局に到着し、「病院内から処方箋を送りました。」と申告し、番号札を頂く。薬局でも30分弱待ち、3週間分、ヒルドイドローション込みだったので4,000円弱、カードが使えた。本日の病院と薬局の滞在時間は合計でたっぷり6時間半。

 大荷物で駅に向かう。お腹が空っぽでかなり空腹だけれど、なんたって下痢をしたばかり。調子に乗って食べるとまた痛い目に遭う。電車に乗らないといけないし、ということで途中駅まで行って軽くスコーンと紅茶だけにして読書しながらお腹が落ち着くのを待つ。
 そんなわけで、夫と殆ど変わらない時間に最寄り駅に到着することになり、合流。お弁当を買うよりも暖かいものを、とスープパスタを頂いて帰宅した。大荷物だったので、荷物を持ってくれる人がいて助かった。

 玄関前には生協のお届け物。2人で手分けして運び入れて冷蔵庫へ収納を済ませた。今日は点滴中に眠ったせいかそれほどぐったりではなく、いつもはリビングに横になるのだが、それもせずあれやこれや片づけものが出来た。
 明日はまた東京横断の出張である。あと2日乗り切ったらまたお楽しみが控えている。頑張ろう。
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